【朗報】松屋のケバブ丼、いい意味で期待を裏切って来る / 激ウマではないが、イイ
2025年5月20日、全国の松屋で『ケバブ丼』の発売が開始となった。価格は1人前890円で、5月27日10時までは松屋公式アプリのクーポンで50円引きになるとのことである。
さて、いきなりこんなことを言うのもどうかと思うが、当初私はさほど『ケバブ丼』に期待していなかった。だがしかし「激ウマ!」じゃないが『ケバブ丼』は非常にいいかもしれない。
・あるし
さして『ケバブ丼』に期待していなかった理由はただ1つ。正直に言ってケバブ丼自体が大して珍しいメニューではないためだ。
秋葉原に数多くあるケバブ屋にはほぼほぼ「ケバブライス」があるし、むしろ無い店の方が少ないのではないだろうか? 「まさかケバブが丼に!?」と驚けるほど私はピュアではない。
なのである程度の味は予測できたし、実際のところ「アキバのケバブライスよりウマい!」とも思わなかった。好みはあれど松屋とケバブ屋の味は「どっこいどっこい」といったところだ。
・だがイイ
それでも松屋の『ケバブ丼』は非常にイイ。なぜなら『ケバブ丼』は選ばれしメニューだけが持つ「雑さ」と「そっけなさ」が色濃くあったからである。
「雑さ」とは決して悪い意味ではなく「気取らなさ」と置き換えてもいい。ケバブ丼は身構えることなく気取らずに食べられるため、俗に言う「こういうのでいいんだよ系」のメニューであった。
松屋の『ケバブ丼』はライスの上に「生野菜 + チキン + ピクルス」というシンプルな構成で、見方を変えれば1人暮らしの男性が自分だけのために作った“適当メシ”のようにも見える。
……が、それがイイ! 先述のように味自体は感動するほどのウマさではない。ただ、コッテリ系でもあっさり系でもない絶妙なそっけなさが、結果的に飽きの来なさに繋がっていた。
・No.1じゃないけれど
また『ケバブ丼』のポイントは、意外と辛さが強めのソースである。見た目とは裏腹に思いのほか辛いため、チキンとライスがガツガツと減っていく。かき込む系の味付けとしては、おあつらえ向きのソースと言えよう。
さらにピクルスの酸味が、ちょっとしたアクセントにもなっていた。チキンもライスもピクルスも、単体だとそれなりのウマさであるが『ケバブ丼』になると総合力は意外なほど高い。
つまり松屋の『ケバブ丼』はチキン料理かと見せかけて「ビビン丼」の流れを汲むメニューといえよう。何を頼むか迷ったら「とりあえずこれでいいや」となり得る、安心感があった。
なお、松屋では1年に1度「松屋総選挙」を開催しているが、残念ながら『ケバブ丼』が入賞することはないだろう。いつも光が当たるのは「シュクメルリ」のようなインパクトのあるメニューだ。
だがしかし、シュクメルリは週1がせいぜいでも『ケバブ丼』は気付けば週3食べているポテンシャルを感じた。松屋のケバブ丼はエースでも4番でもないが、使い勝手がいい「こういうのでいいんだよ系」の商品である。
参考リンク:松屋
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.