ハーゲンダッツ「玉露」と「グリーンティー」を食べ比べたら、凄まじくレベルの低いところで驚愕した
2025年7月22日から、ハーゲンダッツに新フレーバーの「玉露」が登場した。希望小売価格は400円。販売先は、全国のスーパーマーケットやコンビニなど。
ハーゲンの玉露かぁ。絶対ウマいだろ……! 急ぎ近所のコンビニを数件回り発見!! ……おや? 玉露の隣に、既存のグリーンティーもある。
玉露を楽しみにやってきたが、急速にグリーンティーとの違いも気になってきた。よし、ここはひとつ、両者を比較してみよう。
・400円
ちなみに私が購入したのはセブンイレブンで、370円だった。400円というのは、あくまで希望小売価格。どこで買うかによって、値段は変わってくるのだろう。
プレスリリースによると、ハーゲンダッツ「玉露」は玉露の茶葉を丸ごと粉砕したパウダーと、抽出したエキスを使っているらしい。
日本のお茶業界に関して色々な指針などを発信している日本茶業中央会によると、玉露の定義は以下の通り。
「一番茶の新芽が伸び出した頃からよしず棚などにコモ、藁、寒冷紗などの被覆資材で20日程度覆って、ほぼ完全に日光を遮った茶園(「覆下園」)から摘採した茶葉を煎茶と同様に製造したもの」
つまり栽培方法からして明確に煎茶とは異なっており、その辺が価格差と、日本人ならだいたいが何となく把握している味の違いに繋がっているのだろう。
ちなみにハーゲンのグリーンティーは、同じセブンで325円だった。容量も玉露はグリーンティーより10ml少ないので、相応にコストがかかっていると思われる。
開けてみると、こんな感じ。
写真だと分かりづらいかもしれないが、玉露の方が、グリーンティーよりRGBのうちB(青)の発色が弱い。原材料には特に着色料の表記が無いので、どちらも使用した茶葉由来の色なのだと思われる。
スプーンを挿した感触はどちらも一緒。まずは定番のグリーンティーを食べると、まあ、いつものグリーンティーですね。
ハーゲンをディスるわけじゃないが、ぶっちゃけよくある抹茶アイスの抹茶味だと思う。絶対にハーゲンでなければならないみたいな特筆すべき要素を持つ抹茶ではなく、わりとコモンな抹茶アイス味。普通に美味しいっす。
・違う
とりあえず、これがハーゲンの恒常抹茶フレーバー。これに対し、玉露はどのような味わいなのか……? 食べてみると
……
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_人人人人人人人人_
> ちゃんと違う <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
いや、失礼。あまりにもレベルの低いところで驚いてしまった。
理由は、事前に抱いていた印象にある。玉露と煎茶は液体で飲み比べれば明確に違うが、アイスにまで加工してしまったらわからなくなりそうじゃないか。
しかも成分を見るにハーゲンは香料とかを未使用で、お茶関連の材料はそれぞれ抹茶と玉露のみというサムライのごときいさぎよさ。
だいぶ加工され、風味を強調できるようなものを使わない以上、そんなに変わらないだろうと決めてかかっていた……。だが凄いぞ、ちゃんとお茶の味が違う。
まず玉露は甘さが控えめになっている。ここは恐らく、玉露フレーバーを感じさせるための工夫ではないかと推測する。グリーンティーはそこそこ舌に甘みが残るのに対し、玉露はアイスを飲み込んだら、甘さもスッと消える感じ。
そのためか、だし汁みたいなフワッとした旨味が、余韻から感じやすくなっている。この余韻部分で玉露を表現しているのではなかろうか。
でも単体で玉露を食べたら、感想はまあまあ抹茶アイスになるとは思う。しかし食べ比べたら、誰でもわかるレベルでちゃんと差別化されている。
きっとこういうところが、ハーゲンをハーゲンたらしめているんだろう。ハーゲンダッツ「玉露」は、玉露と抹茶の違いに対し、とても真摯に作られている感。
参考リンク:PR TIMES、公益社団法人日本茶業中央会
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.