老いや死、孤独に直面した“60歳の男性” 彼の恋人は孤独死した隣人女性?メキシコ映画『マルティネス』
「彼の恋人は、孤独死した隣人女性」人生をこじらせたすべての大人たちに捧げる、この夏必見のメキシコ発ストレンジ・ ラブストーリー『マルティネス』が、8月22日(金)より公開される。このたび、日本版予告が解禁となった。
ロレーナ・パディージャ監督、長編デビュー作
監督は、本作で長編デビューを果たしたメキシコ出身のロレーナ・パディージャ。パンデミックを通してメキシコにおける若者と高齢者との関係性が変化したことに着想を得て、老いや死、孤独に直面し愛に迷う60歳の男性を主人公にしたユニークでほろ苦い人間ドラマを作り上げた。主演は、「第90回アカデミー賞」国際長編映画賞を受賞した『ナチュラルウー マン』(2017)で印象的な演技を見せたチリ人俳優フランシスコ・レジェス。説得力のある演技と存在感で、偏屈ながらも愛さずにはいられない魅力的な主人公マルティネスを見事に演じた。かわいくて、ちょっぴり変で、じわじわ沁みるオフビートな<純愛映画>が日本上陸。
メキシコで暮らすチリ人のマルティネスは偏屈で人間嫌いな60歳の男性。会計事務所での仕事やプールでの水泳といった日々のルーティンを決して崩さない。しかしそんなマルティネスの規律的な日々は、会社から退職をほのめかされ、後 任のパブロがやって来たことで終わりを迎える。時を同じくして、アパートの隣人で同年代の女性、アマリアが部屋で孤独死していたことが判明する。アマリアの私物に自分への贈り物が残されていたことを知り、次第に彼女に興味を抱くようになるマルティネス。遺された日記や手紙、写真を通してアマリアへの思いを募らせていく内に、マルティネスは心の奥底で眠っていた人生への好奇心を取り戻していく。
目覚まし時計を止め、筋トレ、シャワー。規則正しい一人暮らしのルーティンと、背後でけたたましく鳴り響くラジオの音から始まる予告編。舞台はメキシコ。孤独で偏屈な60歳の会社員、マルティネスの日常が映し出される。しかし、突然の退職勧告と後任のパブロの登場により、彼の規律的な日々は静かに終わりを迎える。同じ頃、隣人女性のアマリアの孤独死が判明。彼女の遺品をきっかけに、マルティネスは次第に彼女の存在に惹かれていく…。予告編の後半では、亡き隣人への淡い恋心に突き動かされるマルティネスの奇妙でどこか切ない行動の数々が、静謐なユーモアと共に丁寧に映し出されていく。
『マルティネス』は8月22日(金)より全国公開