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県高校総体 ハンドボール男子 ライバル同士の一戦は大分雄城台に軍配 【大分県】

オー!エス!OITA

速攻から得点を重ねた大分雄城台が徐々にリードを広げた

大分県高校総体ハンドボール競技

6月3日 大分舞鶴高校多目的競技場

男子決勝

大分雄城台31-28大分

 

 男子のリーグ最終戦は、2勝同士の大分雄城台と大分が対戦した。ライバル関係にある2校は、試合開始直後から一進一退の攻防を繰り広げた。体力勝負となった終盤、集中力を切らさなかった大分雄城台が、堅守速攻から連続5得点でリードを広げ、逃げ切った。平井徳尚監督は「大分との試合は、いつも接戦となる。苦しい展開だったが、選手が勝ちたい思いを出してくれた」と選手をいたわった。

 

 主力2人を欠き、キャプテンの平野明(3年)は左肘の脱臼から復帰したばかり。戦力が整わない不安な状況であったが、個々の能力で上回る大分に対し組織的な守備で対抗した。大会2週間前から大分対策として、これまでの試合動画を分析し、攻撃のシチュエーションごとに守備対策を練った。平野は「中央から強烈なシュートを打つ選手、サイドから決定力のある選手など、相手の特徴を理解した上で持ち味の粘り強いディフェンスができた」と胸を張った。

 

組織的な守備で活路を見いだした大分雄城台

 

 前半は3点のリードを許したが、チームに焦りはなかった。守備強度のギアを上げ、後半早々に同点に追いつく。そこからはシーソーゲームが続いたが、勝負どころとなった場面で調子の上がらなかったゴールキーパーの多田碧飛(2年)を再びコートに戻す。自分のふがいなさに悔し涙を流していた多田に対し、平井監督は「泣くくらいなら今すぐ帰れ。チームのために何とかしたいならプレーで示してみろ」とあえて厳しい言葉を掛け、コートに送り出した。監督の叱咤(しった)に奮い立った多田は、再三の決定機を阻止して流れを呼び込んだ。攻めあぐねる大分に対し、速攻から得点を重ねた大分雄城台が徐々にリードを広げタイムアップ。2年連続14回目の優勝を手にした瞬間、選手は喜びを爆発させた。

 

 九州大会、全国高校総体までには、けが人が復帰する。スケールアップは確実で、平野は「個々の力をもう一段階アップして、一人一人が点を取れるチームにしたい。目標は全国ベスト4」と、次の戦いを見据えた。

 

2年連続14回目の優勝となった

 

 

(柚野真也)

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