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プリウスより多い!盗まれやすい車ワースト1位は?盗難対策も

mymo

 毎年、全国各地で車両の盗難が発生していますが、車には「盗まれやすい車」と「盗まれにくい車」があるのをご存じでしょうか。せっかくの愛車が盗まれた…なんて経験したくないですよね。具体的にどのような車種が目を付けられやすく、盗まれやすいのでしょうか。

今回は、最新の盗まれやすい車種ワースト10のランキングを紹介するとともに、狙われやすい理由、盗難多発エリア、愛車を守るための防犯対策についても触れます。大切な愛車を守るためにも、自動車盗難の現状を知っておきましょう。

盗難されやすい車ランキング(2022年調査)

【画像出典元】「Mike Mareen- stock.adobe.com」

一般社団法人 日本損害保険協会では、損害保険会社の協力のもと「自動車盗難事故実態調査」を実施しており、自動車盗難の動向をリサーチしています。

ここでは、直近「第24回 自動車盗難事故実態調査結果(調査期間 :2020年1月1日~2022年12月31日)」をもとに、盗難が多かった車種の上位10位をランキング形式(2022年調査)で紹介します。

10位 レクサス「ES」

「ES」は、レクサスが販売する大型サイズの高級セダンです。レクサスの中で唯一FF(フロントエンジン・フロントドライブ)を採用しており、車内の広さ、快適性、乗り心地の部分を特に追及しているモデルでもあります。レクサスのセダンには、さらに価格の高いフラッグシップセダンの「LS」がありますが、盗難においては、LSではなくこのESの方が注目されているようです。

新車価格:602万~728万円(2024年2月現在)

9位 トヨタ「C-HR」 

「C-HR」は、トヨタが2023年まで販売していたコンパクトクロスオーバーSUVです。RAV4、プリウス、86の3つのトヨタ車の長所を複合したコンセプトでつくられた挑戦的なモデルであり、その斬新なスタイリングは賛否両論あり、話題となりました。生産終了したにも関わらずこうして盗難ランキングに入ってくることからも、注目度の高さがうかがえます。

新車価格:239万~315万円(2022年8月 最終モデル)

8位 トヨタ「アクア」

「アクア」は、トヨタが販売するハイブリッド専用のコンパクトカーです。後述するプリウスの弟分ともいえ、プリウスよりもサイズ、スペック、価格が一段低いため、コンパクトなサイズのハイブリッドカーを求める層から高い人気を集めています。また、バッテリーやモーターなどの部品を目的に盗難されることもあるようです。

新車価格:199万~259万円(2024年2月現在)

7位 トヨタ「クラウン」

「クラウン」は、トヨタが販売する大型サイズの高級セダンです。日本の高級セダンの代名詞ともいえる車であり、国内では根強い需要のある車です。固定ファンも多く、クラウンだけを乗り継いでいくユーザーも少なくありません。クラウンにはトヨタの最新のセーフティ装備が搭載されていますが、それでも盗難に遭ってしまうことが多いようです。

新車価格:730万~830万円(2024年2月現在)

6位 トヨタ「ハイエース」 

「ハイエース」は、トヨタが販売するキャブオーバー型のバンです。広い室内空間が確保され、街乗り、荷物運び、送迎、車中泊、カスタムまでさまざまな用途に使えることから、安定した需要のある車種です。現行の5代目ハイエースは2004年から販売されており、20年近くフルモデルチェンジをしておりませんが、それにも関わらず販売が好調であることからも、その人気の高さがうかがえます。海外での需要も高く、こちらも盗難車の定番となる一台です。

新車価格:294万~405万円(2024年2月現在)

5位 レクサス「RX」

「RX」は、レクサスが販売する大型のクロスオーバーSUVです。レクサスのクロスオーバーSUVには「UX」「NX」「RX」の3車種があり、このうちRXは、サイズ、スペック、価格ともに最上位のモデルです。SUVブームが続く中、クロスオーバーSUV自体が人気のジャンルとなるため、なかでも価格の高いこのRXは盗難のターゲットとなりやすいようです。

新車価格:666万~901万円(2024年2月現在)

4位 レクサス「LX」 

「LX」は、レクサスが販売するSUVのフラッグシップモデルです。後述するランドクルーザーの姉妹車にあたり、ラダーフレーム構造など基礎的な造りはランドクルーザーと共通しているため、LXも高い悪路走破性を備えています。それでいてランドクルーザーよりも外装やインテリアなどが高級感溢れる造りとなっており、車両価格も1000万円を超えることから、窃盗犯に目を付けられやすい車となっています。

新車価格:1200万~1800万円(2024年2月現在)

3位 トヨタ「アルファード」 

「アルファード」は、トヨタが販売するミニバンのフラッグシップモデルです。国産ミニバンとしては最大級の室内サイズと高級感あふれる内外装が人気の車両であり、新車、中古車ともに高い需要があります。リセールバリュー(中古で売る際の価値)が高い車としても有名であり、ガリバーの「リセールバリューランキング」では1位を独占していることが多く、買い手が付きやすい車であることから、盗難のターゲットとなりやすいようです。

新車価格:540万~872万円(2024年2月現在)

2位 トヨタ「プリウス」

「プリウス」は、トヨタが販売するハイブリッド専用の乗用車です。国産ハイブリッドカーの代名詞ともいえる知名度の高い車であり、さまざまな年代から支持を受けている人気車種でもあることから、盗難の対象にもなりやすいようです。

新車価格:275万~460万円(2024年2月現在)

1位 トヨタ「ランドクルーザー」

「ランドクルーザー」は、トヨタが販売するSUVのフラッグシップモデルです。悪路走破性が高くさまざまな環境に適応できる車であるため、山岳地帯や砂漠地帯までさまざまな国・地域への輸出需要があります。リセールバリューも高いため、盗難に遭いやすい車の定番となっています。

新車の生産が追いついておらず、中古車でも欲しいというユーザーが多い車でもあり、堂々の一位となりました。

新車価格:510万~800万円(2024年2月現在)

トヨタ車が標的に?狙われる理由を徹底解剖

【画像出典元】「Tobias Arhelger- stock.adobe.com」

上記の盗難ランキングを見ても、トヨタの車とレクサスの車(レクサスはトヨタのプレミアムブランド)が上位10位をすべて独占しており、トヨタグループの車が明らかに狙われやすいことがわかります。

なぜトヨタ車は狙われやすいのか、ここではその3つの理由を解説します。

理由1:海外へ輸出しやすい

多くの盗難車は、正規ルートで再販することがむずかしいため、国内で販売するのではなく海外へ輸出されます。つまり海外での需要の高い車種ほど盗難に遭いやすいのです。

たとえば1位のランドクルーザーはラダーフレーム構造の本格派オフロードSUVであり、その高い悪路走破性は世界各国から高い評価を得ています。あらゆる環境で活躍できるため、中東や南米、紛争地帯にいたるまで、世界中にユーザーがおり、盗難した車にも売り手が付きやすいことからターゲットとなりやすいのです。

また、アルファードのように、多人数の乗車ができる室内の広いミニバン、ワンボックス車も、海外では使い道が多く人気であることから、盗難されやすい状況となっています。

理由2:トヨタは品質がよい

海外において、日本車は他の国の車に比べて品質がよく長持ちすると評価されています。その筆頭となるのがトヨタ車であり、「耐久性がよい」「信頼性がある」「燃費がよい」など、トヨタ車には高い評価が集まっています。

トヨタというブランドだけで喜んで買ってくれるユーザーも海外には多いため、SUVやミニバンにはじまり、コンパクトカーやセダンまで、さまざまタイプのトヨタ車が狙われているようです。

理由3:パーツとしても売りやすい

普通に売ることのできない盗難車は、解体し、パーツ毎にばらして売却されることがあります。トヨタ車は流通量が多いこともあり、パーツも再利用されやすく価値が付きやすいため、解体用の車としても狙われやすいのです。

特にプリウスやアクアのようなハイブリッドカーは、バッテリーやモーター等の高価な部品を搭載しているため、解体目的でターゲットとされることも少なくありません。

危ないエリアもチェック!盗難多発都道府県TOP5

【画像出典元】「Oulaphone- stock.adobe.com」

車の盗難の多さは、地域によっても差があります。

車両盗難における保険の支払件数が多い都道府県のトップ5位(2022年)は以下の通りです。

1位:愛知県(576件)
2位:大阪府(370件)
3位:千葉県(296件)
4位:埼玉県(233件)
5位:茨城県(210件)
出典:一般社団法人 日本損害保険協会「第24回 自動車盗難事故実態調査結果」

トヨタ本社のある愛知県、関西の中心である大阪府、そして東京周辺の千葉、埼玉、茨城の3大都市圏がランクインしています。

こうした地域は自動車の登録台数が多いことも関係していますが、埼玉県以外は海沿いであり、輸出や逃走をする上で好都合な立地であることも、盗難が多い原因の一つとして考えられています。

車の盗難を防止する対策

【画像出典元】「Felipe Sanchez- stock.adobe.com」

車の盗難は、日頃の工夫で抑えられることもあります。ここでは車の盗難を防止するための対策方法を3つ紹介します。

1.キーを挿したままにしない

警視庁によれば、2022年度の車両盗難のうち4台に1台は、キーあり(エンジンのキーがイグニッションスイッチに差し込まれたまま、又は運転席若しくはその周辺に放置されていて被害に遭ったもの)の状態で発生していると報告されています。

基本的なことではありますが、車を離れる場合にはキーを挿したままにせず、抜いてしっかりと保管しておくことが大切です。

2.見通しのよい場所に駐車する

見通しがよく、周囲から把握されやすい場所、もしくは防犯カメラのある場所に駐車しておけば、窃盗犯も盗みにくくなります。反対に、物陰や隅のほうに駐車するとターゲットとなりやすいです。

自動車の盗難の多くは深夜から早朝(22時~9時)に発生しているため、特にその時間帯に駐車をする場合には、見通しのよい場所を選びたいところです。

3.防犯グッズを使う

以下のような防犯グッズを使うことで、盗難の抑止となり、愛車を守るために役立ちます。

・ハンドルロック、ホイールロック
・イモビライザー(電子的なキーの照合システム)
・GPS追跡装置
・ドライブレコーダー
・防犯用のステッカー、セキュリティ対策シール
・防犯カメラ、ダミーカメラ
・人感センサー付きの照明
など

以上、盗まれやすい車種ランキングについて紹介しました。今回紹介したようにトヨタの車が狙われやすい状況となっていますが、車両の盗難はもちろんトヨタ車だけでなく他メーカーの車でも発生しています。ちょっとした隙を狙われることもありますので、自分の愛車は大丈夫だろうと油断せずに、日頃から防犯対策を徹底したいところです。

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