熊手真白は凄まじいキャラクター!? 運命の最終オーディション前に出会ったのはーー『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』ゴジュウポーラー/熊手真白役・木村魁希さんインタビュー
2025年3月より好評放送中のスーパー戦隊50周年記念作『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』が新展開へ! 地上最強のシロクマ戦士・ゴジュウポーラー/熊手真白が、第16話より登場します。
「ゴッドネス熊手」「神になる男」などと自称する真白。相棒のベアックマと共に、「世直し」と称した様々な仕事を請け負っているようです。ゴジュウジャーの前に現れた真白は、グーデバーンによって、ゴジュウポーラーにエンゲージ(変身)! 謎につつまれた真白の「世直し」とは――。
アニメイトタイムズでは、ゴジュウポーラー/熊手真白役・木村魁希さんにインタビューを実施! 新戦士を演じる意気込みはもちろん、真白の人物像や今後の注目ポイントについて、語っていただきました。
【写真】『ゴジュウジャー』ゴジュウポーラー/熊手真白の“凄まじさ”を木村魁希が語る【インタビュー】
『マジレンジャー』のパジャマを着ていた幼少期から「ゴッドネス熊手」へ
ーーアニメイトタイムズの取材になります。よろしくお願いします。
ゴジュウポーラー/熊手真白役・木村 魁希さん(以下、木村):よろしくお願いします。アニメが好きなので、アニメイトにはよく行っています!
ーーそうなんですね! ご来店ありがとうございます。ちなみに、どのような作品をご覧になるのですか?
木村:結構幅広く見ていて、『ジョジョの奇妙な冒険』は特に好きです。第5部(Part5 黄金の風)とか。最近は『無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜』を何周も見ていました。休日は1クール分、一気見するのが定番の過ごし方です。アニメイトにはキャラクターの香水が置いてあったりするのも良いですよね!
ーー今後ともよろしくお願いいたします! この流れで思い出に残っているスーパー戦隊についても伺いたいです。
木村:小さい頃に見ていたのは、『爆竜戦隊アバレンジャー』『特捜戦隊デカレンジャー』『魔法戦隊マジレンジャー』です。弟もいるので、『海賊戦隊ゴーカイジャー』くらいまではずっと見ていました。
ーーゴジュウポーラー/熊手真白は追加戦士として登場しますが、スーパー戦隊の中で好きな追加戦士はいますか?
木村:実は小さい頃に『マジレンジャー』の追加戦士の「マジシャイン」のパジャマを着ている写真が残っていたんです。元々レッドや追加戦士が好きで、弟とは違うおもちゃを買ってもらって、交換しながら楽しんでいました。
ーーそんなスーパー戦隊シリーズへの出演が決まった際の心境をお聞かせください。
木村:夢を見せる側になったんだなと。子供の頃の自分にとっては、画面の中の世界、夢の世界の作品でした。加えて、芸能の仕事を始める時に、俳優をやるなら絶対に出たいと思ったんです。
ーー若手俳優の“登竜門”と言われるシリーズでもあります。
木村:そうですね。絶対に出演したいと思っていたので、「やっと掴めた!」というのが率直な心境です。
ーー『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』という作品に対しては、どのような印象を持ちましたか?
木村:僕は追加戦士として出ることを踏まえたうえで、第1話から台本や映像を見ていました。撮影に入るまでは本当に、世間の皆さんと同じリアタイ勢で(笑)。
普段の5人は、違う方向を見ている“誇り高いはぐれもの”たちですよね。一個人の集合体と言いますか。そんな彼らがノーワンと戦う瞬間や、同じ目的に向かう瞬間にスーパー戦隊ならではの魅力を感じます。
ーーそれぞれのキャラ立ちもすごいですよね。
木村:見ていると、僕も「ピアノ担ぎたい!」「ライブやりたい!」って思います(笑)。色々な遊び心を見せる中で、熊手真白をより一層親しまれる存在にしたいなと。現場でもみんなのことをよく見て、お芝居の中で盗めるところは盗みたいです。
最終オーディション直前の運命的な出会い
ーー熊手真白はかなり要素の多いキャラクターだと感じました。
木村:僕の第一印象は「なんだこのキャラクターは!? 凄まじいぞ……!」でした(笑)。ある種のプレッシャーもありつつ、「こんなに素敵な役をありがとうございます」という気持ちが大きかったです。
撮影前に台本の読み合わせがあったんですけど、そこで僕のイメージも含めて、監督さんやプロデューサーさんと一緒に、キャラクターについて話し合いました。それを踏まえたうえで、今の熊手真白のお芝居があります。
ーー衣装も設定に負けないインパクトがありますね。
木村:個人的なイメージですけど、ガウンが“強化フォーム”みたいじゃないですか?
ーーたしかに、強者感が漂っています。
木村:だからこそ、ガウンを着るだけで役に入れる気がするんです。それこそ最強のナンバーワンになった感覚というか。
ーーオーディションの思い出についてもお聞かせください。
木村:「受かった」と聞いて、「何色かな?」と思っていたところで「追加戦士です」と言われて、予想していなかったので驚きました。
実は最終オーディションの前に、カラオケで心央(ゴジュウウルフ/遠野吠役・冬野心央さん)とたまたま会ったんです。それまでのオーディションで顔見知りになっていて、お互いに「あっ!」みたいな(笑)。そこで「ちょっと読み合わせする?」という話になって。その後、追加戦士として現場に入った最初の撮影が心央とのお芝居でした。それには少し運命を感じましたね。
ーーそんな冬野心央さんとのお芝居はいかがでしたか? 第16話では早速、真白と遠野吠が邂逅するようですが……。
木村:遠野吠はオラオラ系ですが、熊手真白としては吠に対して、「何やってんだ!」という喝を入れるような立ち位置だと感じていて、焚き付けるような意識があったかもしれません。
色々な人と作り出す「ゴジュウポーラー/熊手真白」のお芝居
ーー木村さんが思う、ゴジュウポーラーの格好良いところを教えてください。
木村:この間、初めてCGと合成が入った変身シーンを見たんですけど、エフェクトが本当に格好良くて。変身の瞬間にポーラーならではのエフェクトがあるんですよ。ファイトスタイルがボクシングなんですけど、拳一本で戦う漢(おとこ)という感じがして、そこも好きです。
ーー変身後のゴジュウポーラーを演じるスーツアクターの中田裕士さんとは、どのようなお話をされましたか?
木村:撮影前にお芝居を見ていただいて、動きに関する部分を色々と教えていただきました。普通の演技では出ないような手の動きについて、「こうやったらいいんじゃない?」と提案していただいたり。変身やアクションシーンの撮影でも、中田さんは近くにいてくださるんです。変身の動きの中で、「アッパーを大きくやった方が映えるんじゃない?」「画角的にはこっちの方がいいよ」とか。動きに関することは、要所要所でアドバイスをいただいています。
ーーコミュニケーションを取りながら、真白のお芝居を作っているのですね。
木村:中田さんの考える熊手真白と、僕の考える熊手真白を合わせて演じているような感覚です。アフレコで中田さん演じるゴジュウポーラーの映像を見ると、毎回「格好良い〜!」って思います。そういう意味では、中田さんが僕を夢の世界に連れて行ってくれている気がしますね。
ーーアフレコのお話も出ましたが、やってみていかがですか?
木村:個人的にはアフレコが一番の難所です。声が裏返ったりすることもあって、その辺りをべアックマ/グーデバーン役の声優のKENNさんに相談していました。色々な人の助けを借りながら、熊手真白というキャラクターが形成されていると感じます。
ーーアニメ好きの木村さんとしては、KENNさんと相棒役で共演というのも嬉しいポイントなのでは?
木村:とてもテンションが上がります! 『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』ではセッコ役、『HUNTER×HUNTER』ではフィンクス役を演じられていて、声の幅が凄いですよね。べアックマとグーデバーンの両方を演じていただいているので、熊手真白の相棒は、KENNさんと言っても過言ではないです(笑)。
夢を与え、繋いでいけるように
ーー木村さん自身が1年を通して、叶えたい「夢」や「願い」はありますか?
木村:キャストのみんなと一緒に歩いていると、手を振ってくれるお子さんがいるんです。その瞬間に「本当に色々な人が見ているんだな」と実感します。
僕自身もそうだったからこそ、10年後、20年後に今の子供たちが、もしかしたら僕みたいにこうやってインタビューを受けているかもしれない。夢を与えて、繋いでいける。この作品に出るからにはそうで在りたいと思います。今見てくれている人たちの記憶に残るものを届けることが僕の願いです。
ーー最後に、今後のゴジュウポーラー/熊手真白の見どころを教えてください。
木村:第16話では変身アイテムであり、2号ロボでもあるグーデバーンとのシーンも描かれます。そして、熊手真白はゴジュウジャーの5人とは違った立ち位置で指輪争奪戦に参加していきます。
派手で豪快な一面と「ちょっと言っていることが理解できないぞ?」と思う部分もあるので(笑)、面白がって見ていただけると嬉しいです。
僕自身もこの作品を通じて成長したいですし、皆さんに熊手真白を好きになっていただけるように日々頑張っています。これからの活躍に期待していてください。一緒に楽しみましょう!
[インタビュー/田畑勇樹 撮影・編集/小川いなり]