小3が機転、詐欺防ぐ 大和警察署から感謝状
電話で金銭を要求する詐欺の被害を未然に防いだとして、大和警察署(森田仁志署長)は4日、大和小学校3年の伊東紗彩さん(9)に感謝状を贈呈した。
1月25日の午後2時ごろ、紗彩さんの母・優子さん(41)の携帯電話が鳴り「NTTファイナンス」を名乗る男が「未払いの請求が残っている」とし、26万9900円の支払いを要求してきた。
これまで未払いについて督促状など何の通知も届いてなかったが、優子さんは「ネットで確認するもの」という男の言い分を信じてしまった。
電話のやり取りから優子さんの様子を不審に感じた紗彩さんは「詐欺、詐欺、詐欺」と呼びかけた。これで冷静さを取り戻した優子さんは、家族の説得もあり警察署に行くことにした。
「電話を切らないように」と要求する男に従い通話したまま警察に向かっている最中、状況を察知した男が電話を切った。紗彩さんの呼びかけが起点となり、詐欺被害の防止につながった。
贈呈式で森田署長は「素晴らしいとしか言いようがない」とコメント。優子さんは「私にとってのヒーロー」と愛娘に感謝した。
以前、街で見かけた「オレオレ詐欺」防止の啓発チラシが記憶に残っていたという紗彩さんは「(優子さんが)焦った様子だったので詐欺の電話だと思った」と振り返った。贈呈式で署員から制服を着せてもらい「将来は警察官に」と笑顔で夢を語った。