夏の主役たち③ バドミントン男子 集大成の場に挑む内藤柚希(大分西3年) 【大分県】
高校3年間の集大成を全国高校総体でぶつける。バドミントン個人シングルスに出場する大分西の内藤柚希(3年)は「県高校総体では3冠を取れず悔しい思いをしたが、シングルスに集中できる。ベスト16を目指したい」と決意を口にした。
県内ナンバー1選手として臨んだ県高校総体。団体、個人シングルス、ダブルスの3種目での優勝を目指したが、初日の団体戦決勝で足がつり、本来の力を発揮できずに準優勝で終わった。2日目の個人ダブルスでは、けがの影響が明らかで、まさかの準決勝敗退となった。最終日となった3日目もコンディションは悪かったが、「ここで意地を見せないと、これまでの3年間が報われない」と結果にこだわった。
軽快なフットワークに、バラエティーに富んだショットの数々。足の痛みはあったが、内藤は伸び伸びラケットを振った。準々決勝まで短時間で試合を終わらせ、体力を温存するとともに「落ち着いて、いろいろ試しながら試合ができた」。
準決勝、決勝では成長著しい2年生が相手となったが、「3年生の意地」を見せつけた。決め球がネットにかかる場面もあったが、要所で流れを引き寄せたのは、この1年間で強化してきたスマッシュだった。相手の胸元やラインに決め、ヘアピンなどで緩急をつけて突き放した。「ようやく自分らしいプレーができた」。優勝を決めた瞬間、笑顔がはじけた。
県高校総体の反省を生かし、全国高校総体までに「足をつくりたい」とフットワークやフィジカル強化に時間を割く。最後の全国高校総体は3種目での出場はかなわなかったが、「感謝の気持ちを表現し、悔いの残らない試合をしたい」と意気込んでいる。
(柚野真也)