【タクシーの運転手不足解消で利便性を向上】日本版ライドシェアが10月9日から県内初スタート、新潟市南区で出発式を開催
テープカットの様子
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初回掲載:2024年10月10日(再掲載:10月20日)
タクシー会社が運営主体となり、一般のドライバーが自家用車で客を送迎する「日本版ライドシェア」のサービスが新潟市南区で新潟県内初の運行を開始した。
それに伴い9日夕方、新潟市南区の白根総合公園で日本版ライドシェアの出発式が行われた。式には主催者である新潟県ハイヤー・タクシー協会、新潟県知事、国土交通省など多くの関係者らが出席した。
一般社団法人新潟県ハイヤー・タクシー協会 佐藤 友紀氏
本出発式の主催者を代表し、新潟県ハイヤー・タクシー協会の佐藤友紀会長が事業概要を説明した。
新潟市南区の日本版ライドシェアは、同区に営業拠点をおく太陽交通新潟有限会社(新潟市西区)と泉観光バス株式会社(新潟県五泉市)の2社が運営し、それぞれの事業者が採用した一般のドライバーが運転する。採用されたドライバーは普通免許での運行となるが、適性診断や指導社員が同乗する実施研修を10時間以上受けるなどタクシー運転手と同様の研修を行う。また、車両の整備や万が一の事故対応はタクシー事業者が行うとし、利用の安全性を担保している。
佐藤会長は挨拶の中で、「新潟県内には南区のように交通不便、交通空白で思うように移動ができない状況の地域が数多くある。我々タクシー事業者は、この南区での取組みをひとつの参考事例とし様々な制度を活用しながら、国・県・市町村と連携を取り、交通空白の解消、利便性の向上に向けて前向きに取り組んでいくことを約束する」と話した。
新潟県 花角英世知事
挨拶に立った花角知事は関係者各位への感謝と労いの言葉をかけた上で、「県内の人口減少、ドライバー不足によって地域の足がなくなり、住民が不便を感じている地域が増えている。県ももちろん市町村と連携しながら地域にある交通資源をフル活用し、交通の便を良くしようとこれまでも努力してきたが、現時点で有望な確保策のひとつが日本版ライドシェアだ。自家用自動車の有償運送というところが大きなポイントになっていると思う。この制度を存分に活用し、地域住民のみなさまから信頼をいただき、定着していくことを心から願う」と本施策への期待をのぞかせた。
関係者挨拶には花角知事のほか、国土交通省の物流・自動車局長である鶴田浩久氏、新潟市技監の柳田芳浩氏、一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会の川鍋一朗会長らが登壇。テープカットの後、花角知事らを乗せたライドシェア車2台の出発の様子を見送った。
国土交通省 物流・自動車局長_鶴田浩久氏
新潟市 技監_柳田芳浩氏
一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会_川鍋一朗会長
ライドシェア出発の様子
今回の取り組みにより、新潟市内で唯一鉄道が走っていない南区の利便性向上と、タクシーの運転手不足の解消などが期待される。運行の対象エリアは南区だが、南区で乗車し区外に行くのは可能。誰でも利用でき、料金は「タクシー料金に準ずる金額」だという。
利用予約はタクシーアプリ「GO」から。運行時間はタクシーが不足しがちな17時~21時59分までとしている。
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