犬に『ワセリン』大丈夫？どんなときに使えるの？使用する際の注意点まで解説
犬にワセリンを使っても大丈夫？
ワセリンは犬にも使うことができます。保湿性に優れているため、肉球や皮膚の乾燥が気になる際のケアにぴったりです。
ワセリンは原料が石油なので「犬に使っても大丈夫なのかな？」と思っている飼い主さんもいらっしゃるかと思いますが、刺激の強い成分をほとんど取り除いているため、肌にダメージを与えません。
とくに白色ワセリンは不純物が少なく、赤ちゃんや敏感肌の人にも安心して使えるほど。もちろん犬に使っても大丈夫です。
またワセリンは無臭なので、嗅覚に優れた犬もあまり気にしないようです。万が一舐めてしまっても体に吸収されにくいため、問題になることはほとんどありません。
このように、ワセリンは低刺激で安全性が高いため、犬にも安心して使うことができます。
ワセリンのおすすめの使い方
ワセリンのおすすめの使い方は、肉球や皮膚の乾燥対策です。湿度が低くなる冬期には、感想によるトラブルの予防にも役立ちます。
また介護中のシニア犬のおむつかぶれや床ずれの保護にもおすすめです。
それではもう少し詳しく見ていきましょう。
肉球のケア
ワセリンは保湿性が高いので、肉球が乾燥しがちな犬のケアにぴったりです。肉球は外部からの刺激を受けやすく、乾燥しやすいため定期的に塗ってあげると乾燥防止になります。
また散歩で負担のかかった肉球のケアや小さなケガをした際の保護にもおすすめです。
ただし肉球の間が、常に湿っぽい犬や脂っぽい犬への使用は控えてください。
皮膚の乾燥ケア
冬など湿度の低い季節には、犬の皮膚も乾燥しがちになります。なんだか皮膚がカサカサしているなというときに塗ってあげると良いでしょう。
ワセリンを塗ってもカサカサがひどくなる、皮膚に異常が見られるといった場合は、動物病院への受診をおすすめします。ワセリンはあくまでも一時的な保湿と考えましょう。
おむつかぶれ・床ずれの保護
ワセリンは犬のおむつかぶれや床ずれの保護にもおすすめです。
おむつかぶれや床ずれの状態が軽度であれば、ワセリンを塗って皮膚を保護することで、悪化を防ぐことが期待できるでしょう。
ワセリンを塗る際は、患部を清潔にし被毛をカットしてから薄く塗ります。
ただし治療の効果はありませんので、おむつかぶれや床ずれが悪化する場合は獣医師に相談してください。
犬にワセリンを使う際の注意点
ワセリンは低刺激だと言われていますが、犬によっては、かゆみ、かぶれ、湿疹などの皮膚症状があらわれる場合があります。異常が見られた場合は直ちに使用を中止し、獣医師に相談してください。
また多少であれば舐めても安全とされていますが、大量に舐めてしまうと、下痢を起こしてしまう場合があります。
ワセリンを塗ったあとは、なるべく舐めることがないように、遊びに誘って気をそらすようにすると良いでしょう。
ワセリンはあくまでも保湿やケガなどの保護を目的に使用するものですので治療の効果はありません。症状によっては、動物病院の受診を検討してください。
まとめ
ワセリンは、犬が舐めても比較的安全で低刺激なため、犬のケアにも安心して使えます。肉球や皮膚の乾燥対策だけでなく、小さな傷の保護にも役立つので、ひとつ用意しておくと便利です。とくに寒い季節は、乾燥やひび割れを防ぐために、定期的に塗ってあげるといいでしょう。
さらに、ワセリンは飼い主さんの保湿やスキンケアにも使えるので、いっしょにケアすればコスパも悪くありません。愛犬との毎日のケアに、手軽に使えるワセリンを取り入れてみてはいかがでしょうか？
(獣医師監修：葛野宗)