カシオ計算機の次期社長にCFOの高野晋氏が就任へ
カシオ計算機は4月22日、代表取締役社長に高野晋・取締役常務執行役員兼最高財務責任者(CFOが就任すると発表した。6月27日に開催される株主総会と取締役会の承認をもって正式決定される。
現在の社長兼最高経営責任者(CEO)の増田裕一氏は、2年前に初めて「非創業家出身」としてトップに就任。大規模な人員整理や赤字事業の見直し、電子辞書の新規開発終了など、大胆な構造改革を主導してきた。今回の交代は、その一区切りがついたタイミングでの「次世代へのバトンパス」と位置付けられている。
新社長の高野晋氏は1984年に慶應義塾大学を卒業後、カシオ計算機に入社。2007年に経理部長、2009年に執行役員財務統轄部長に就任し、長年にわたって財務・経理を中心にキャリアを積んできた人物。CFOとしてキャッシュフローの安定や資本効率の改善に取り組み、社内外から信頼を集めてきた。現在、64歳。
新体制では、時計や教育など中核事業の立て直しに加えて、新しい分野への挑戦も視野に入れる。
市場の変化が読めない中、財務のプロが舵を取る新体制がどう成果を出すのか、注目が集まっている。