DRONE SPORTS、AIドローンレース向け機体を開発
DRONE SPORTS株式会社は、自律走行レース「Abu Dhabi Autonomous Racing League(アブダビ自動運転レースリーグ、以下、A2RL)」のドローンレース部門「AI Drone Challenge」において、ドローン・チャンピオンズ・リーグ(以下、DCL)と共同で、AIドローンレース向けの専用機体を開発した
AI Drone Challengeとは
AI Drone Challengeは、DCLとA2RLが共同で開催する次世代のドローンレースだ。本レースの目的は、速さを競うことだけではなく、不可能を再定義することだという。
従来の自律技術は制御された環境では優れている一方で、空中の領域では特有の挑戦がありました。世界中のチームがAIドローンレースに参加することで、自律飛行レースとAI研究の両分野を前進することができ、複雑な空域をこれまでにない精度で飛行しながら、自律型ドローンの限界を押し広げ続けていくことが可能になる。
DCLは、世界各国からプロのパイロットやチームが集う世界最高峰のプロフェッショナルレースリーグとして、このような他では達成できない限界を押し広げることを目指して、本レースを共催している。
DRONE SPORTSは、2018年にドローンレーシングチーム「RAIDEN RACING」を発足し、同年から現在に至るまでDCLへの参戦やDCLのイベント運営支援などを継続的に行ってきた。
今回、DCLからの要請を受けたこと、また「自律飛行のあらゆる側面で技術を向上させ、新たな可能性を切り開く」というAI Drone Challengeの理念に共感したことから、DRONE SPORTS はAIドローンレース向け専用機体の共同開発に参画した。
すでに2024年11月にAI Drone Challengeの予選が行われ、今回開発した機体が使用されている。ここでは20日間スタッフ3名が常駐して、機体の製作や修理業務を担当した。
今後は、まず予選通過チームがドローンを自律飛行させるオープンソースのシミュレーターを使ったチームの能力テストに招待され、審査員による審査が行われる。
2025年4月にアブダビで開催予定の本選には、予選通過や能力テストを経たトップレベルのプロパイロットが、賞金100万ドル獲得を目指し世界各国から集結する。
本選においても、引き続きDCLとDRONE SPORTSが共同開発した機体が使用される予定だ。
DRONE SPORTSは、これまでもドローンレース領域で培った技術を活かし、国産産業用ドローンブランド「Rangle」を立ち上げた。これまでにプラント点検や狭所点検で200件以上の実績を積み上げ、産業用ドローン市場で信頼を築いている。
今後は、AI Drone Challengeにおける機体開発をまたとない好機とし、ドローンレースから産業ドローンへの技術転用、ドローンの自律飛行制御技術の開発を加速することで、産業用ドローンRangleの新機体開発も進めるとしている。
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