Yahoo! JAPAN

大人に“ときめき”はいらない?『続・続・最後から二番目の恋』を見て感じた、私が中年恋愛に望むもの

コクハク

(写真:iStock)

 アラフィフ独女ライターとして日々を過ごす中で、「50代からの恋愛」って、いったいどういうものなんだろうと考えることがあります。そんなときに出会ったのが、ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』。

 13年前に出会い、お互いが50代と60代になった現在の千明と和平の間には、今期において“ときめき”という要素がほとんど登場しない不思議な関係性です。この関係性に憧れる女性も多いと聞き、疑問に感じた私。自分自身のこれまでの人生を振り返りながら、中年の恋愛について考えてみました。

【48歳で「男」を知りました。】

『続・続・最後から二番目の恋』とは? 大人の“ゆるい関係”のかたち

この投稿をInstagramで見る『続・続・最後から二番目の恋』フジテレビ4月期月9ドラマ【公式】(@zokuzokukoi2025)がシェアした投稿


『続・続・最後から二番目の恋』(フジテレビ系)は、2012年に放送された人気ドラマの続々編です。主人公は、中井貴一さん演じる長倉和平(63歳)と、小泉今日子さん演じる吉野千明(59歳)。神奈川県鎌倉市を舞台に、50代と60代になったふたりの“恋人のようでそうじゃない”不思議な男女関係が、軽妙なやり取りと共に描かれています。

 このふたり、とにかく何でも言い合えるし、気を遣わずにケンカもできる。どんな関係なのかと問われると……ちょっと曖昧。そんな「空気のような関係」に、私は戸惑ってしまいました。

 ときめきも、嫉妬も、明確なラブシーンもなし。ただ日常の中で支え合っている。他の異性にときめいたりはするけれど、結局は一番落ち着く場所……。もちろん、それはそれで素敵だと思います。

 この関係性を支持する視聴者も多いと聞きます。激しい恋愛はいらない、穏やかな関係の男性が傍にいればいい――そんな声もあるそうです。でも、私は違和感を覚えてしまいました。

【こちらもどうぞ】「子どもがいない人生」は不幸なのか? SNSの“子持ちvs子なし”論争にアラフィフ独女の心がザワつく理由

不思議な関係に、私は違和感を覚えてしまった

(写真:iStock)

 正直に言うと、私は48歳まで処女で、彼氏がいたこともありません。いわゆる「普通の恋愛」をしてこなかった人生でした。

 だからこそ、私にとって恋愛とは、「胸が高鳴るもの」であってほしいんです。相手に会いたくて眠れなくなったり、ちょっとしたLINEの返信で一喜一憂したり……。そういう感情にこそ、恋の醍醐味があると思っています。

 しかし、40代後半になってからは、誰かに本気で恋をすることもなくなってしまいました。たまにアイドルに夢中になったりすることはあっても、それは恋愛とはちょっと違う。ドキドキはするけれど、リアルに心の奥を震わせるような感情ではなかったように思います。

 だからこそ、「安心感だけの男女関係」が成立しているように見えるドラマが支持されているということに、私はどうしてもついていけなかったのかもしれません。

それでも、私は“恋のときめき”をあきらめたくない

(写真:iStock)

 年齢を重ねれば重ねるほど、恋愛に求めるものが変わっていくのは自然なことだと思います。20代のような激しい恋愛よりも、穏やかで居心地のいい関係を求めたくなる気持ちもわかります。でも、それでも私は“ときめき”を手放したくありません。

 たしかに、ドラマの中の和平と千明のような関係も、とても素敵です。歳を重ねても、お互いに言いたいことを言い合えて、自然体でいられる関係は、理想のひとつかもしれません。

 けれど、私のように今まで恋愛らしい恋愛をしてこなかった人間にとっては、「ときめきを知らないまま終わる」ことの方が、もっと切なく感じてしまいます。

 心が浮き立つような出会い。相手の声だけで嬉しくなったり、何気ないメッセージに舞い上がったりする感覚。それをこのまま知らずに人生が終わってしまうのかと思うと、やっぱりどこかで「もう一度だけでもいいから、恋をしてみたい」と願ってしまうのです。

50代の恋愛に“正解”なんていらない

この投稿をInstagramで見る『続・続・最後から二番目の恋』フジテレビ4月期月9ドラマ【公式】(@zokuzokukoi2025)がシェアした投稿


『続・続・最後から二番目の恋』は、歳を重ねたからこそ築ける、信頼と安らぎに満ちた関係を描いていました。それは恋愛の“理想形”のひとつかもしれません。それはそれでとても素敵だし、そういう出会いも最高だと思います。

 でも、それが唯一の正解ではないと思います。

“ときめき”がなくても男女関係は築ける。そう言われてしまうと、恋を知らずにここまで来てしまった私は、どこか寂しさを感じてしまいます。

 50代になっても、ドキドキする恋をしていい。ときめきを求めてもいい。誰かを待ってもいいし、自分から動き出してもいい。恋愛に、年齢も、形も、正解もありません。自分の気持ちに正直であることが、なによりも大切なんだと思います。

 だから私は、これからも“心が踊るような恋”を信じていたい。安心できる関係も大事だけれど、ドキドキする気持ちだって大切にしたいと思うのです。

(mirae.(みれ)/ライター)

【関連記事】

おすすめの記事

新着記事

  1. 第11回『東宝映画スタア☆パレード』久保 明&水野久美 恐怖映画『マタンゴ』コンビの行く末は……

    コモレバWEB
  2. 【コンサート情報】三山ひろしコンサート2025 ~心に響く 温もりの唄~ 2025年6月5日 at 高知県立県民文化ホール・オレンジホール

    高知県まとめサイト 高知家の○○
  3. 都内で一番早い大規模花火大会!「第47回足立の花火」が5月31日に開催

    さんたつ by 散歩の達人
  4. ホールに歌声響く 心つながるコンサート

    タウンニュース
  5. 女子ゴルフ界に新女王誕生?佐久間朱莉がメルセデス・ランキング首位に!【2025年5月28日】

    ラブすぽ
  6. 「クロノス日本版」「LAST」を発行するシムサム・メディアの松崎壮一郎社長が死去

    セブツー
  7. 渡邊圭祐、ボケた直後の「照れ顔」が可愛すぎる!!おもしろトークで白石麻衣も終始笑顔に

    動画ニュース「フィールドキャスター」
  8. 渡邊圭祐、白石麻衣の困り顔にデレデレ!マジトーンの「かわいい」

    動画ニュース「フィールドキャスター」
  9. 【東伯郡】山小屋食堂 前だ屋|住宅地に建つログハウスで、優しい味の和定食にほっこり

    tory
  10. 加東市で2大イベント開催! 「令和7年度加東市夏のおどり・花火大会」 加東市

    Kiss PRESS