amuse oneself、フルモデルチェンジを果たした「GLOWシリーズ」を展示[CSPI-EXPO 2025]
独自の技術力で長距離飛行が可能なハイブリッドタイプのドローンや、グリーンレーザー搭載の測量ソリューションを展開するamuse oneself(以下:アミューズワンセルフ)。ブースには最新機器が展示された。
ドローンではフルモデルチェンジを果たした産業機「GLOWシリーズ」が見られた。レンジエクステンダー(エンジン)を搭載するハイブリッドタイプの「GLOW.H Rev.2.0」はペイロード非搭載時に約4時間の飛行時間を実現。バッテリーはインテリジェントタイプに変更され、状態のモニタリングがより正確になった。ペイロードは最大3kg程度だが、搭載する燃料で調整でき、給油量を1リットル減らせば、ペイロードを1kg増やすことができる。
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GLOW.L Rev.2.0にCHCNAVのペイロードを搭載した状態
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バッテリータイプの「GLOW.L Rev.2.0」はペイロード非搭載時で約50分。ペイロードは5kgまで搭載可能だ。メインバッテリーをシングル構成に変更してバッテリーバランスの向上に務めたが、サブバッテリーも搭載することで冗長性確保も行っている。
いずれの機体もかつての同社機で採用されていた跳ね上げ式スキッド(脚部)を取り入れた。アームも折りたたみ式で、機体の寸法は550mm四方に収まり、可搬性も高い。
LiDAR機器では波長532nmのグリーンレーザーを発射する「TDOT 7 GREEN」が目を引いた。グリーンレーザーは水に吸収されにくいため、水底までしっかりと届き、その地形を計測できる。視野角120度を活かして空中から幅広い範囲を一気に測量できるのも強みだ。
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CHCNAVのX500にTDOT 7 GREENを搭載するパターンも展示された[/caption]
2025年5月、長崎県五島市で子会社・そらいいなを通じてドローンによる物流事業を展開する豊田通商は、アミューズワンセルフに出資したことを発表。そらいいなはアミューズワンセルフの長距離・長時間飛行が可能な機体開発技術を使い、点検業務や測量業務に本格参入する意向だ。
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頭上にはそらいいなが運用する米ziplineの固定翼機が吊るされていた
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豊田通商の担当者はアミューズワンセルフとの協業について、以下のように見通しを述べた。
これまでも点検業務に関する要望を受け付けて、物流で使用している固定翼機にカメラを付けて映像撮影などをしていましたが、コストなどで様々な制約がありました。そこでパートナーを探していたところ、アミューズワンセルフとご縁がありました。同社は機体開発だけでなく、運航オペレーションも洗練されていると感じています。五島市には洋上風力発電があり、その点検には長距離・長時間飛行できる機体が欠かせません。アミューズワンセルフの技術力があれば、この課題を解決できると考えています。
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豊田通商との協業をアピールするスタンドパネル。このほかの会社との協業事例も紹介された
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アミューズワンセルフ