「追って連絡いたします」モヤッとさせる曖昧言葉をスッキリ言い替えるには?【好かれて人間関係がラクになる! 言い方&返し方の技術】
モヤッとさせる曖昧言葉にご用心!
日本語には、複数の意味を持つ言葉がたくさんあります。また、「かなり」「ときどき」「小さめ」など物事の程度を表す表現は、人によって浮かべるイメージが異なります。誤解や勘違いが起きないよう、具体的に伝える習慣を身に付けましょう。
×:結構です
○:お願いします/必要ありません(遠慮しておきます)
結構」という言葉は、「肯定(受け入れる)」と「否定(断り)」という相反する意味を持つ曖昧な言葉です。意思をハッキリ伝えたいなら、肯定の場合は「お願いします」、否定の場合は「必要ありません」、目上の人には「遠慮しておきます」と言うべき。そうすれば誤解されずに伝わります。
×:追って連絡いたします
○:明日の午前中にご連絡いたします
追って連絡します」と言っていたのに、いっこうに連絡が来ない。イライラしながら連絡をすると「明日中にお送りする予定です」と言われて愕然…。こうした食い違いの原因は、「追って」という曖昧言葉にあります。相手の都合を考えて「いつまでに」を明確に伝えましょう。
×:少し早めに開始します
○:10分早めに開始します
「早め」「遅め」「多め」「少なめ」などの曖昧言葉は、行き違いやミスの原因。こちらが「分早く」のつもりでも相手は「分早く」と思っていた、ということも。確認のやり取りが増えるのも迷惑な話! 曖昧言葉を具体的な数字や固有名詞に置きかえると、相手に誤解されるリスクが下がります。
×:大丈夫です
○:はい、お願いします/必要ありません
たとえば「サンプルは1つでよろしいですか?」との問いに「大丈夫です」と返事をすれば、「1つでいいってこと? それとも不要?」と迷うはずです。状況、相手によってとらえ方が異なるので、であれば「はい、お願いします」、断るのであれば「必要ありません」とハッキリ伝えましょう。
×:普通です
○:私にとっては○○が当たり前です など
「普通」という言葉は、さまざまな意味で使われています。「目玉焼きには醬油が普通(=常識・当たり前)だよ」、「このマンガ、普通に(=ほどほどに)面白い」など。自分の基準で「普通」と表現するのは食い違いのもと。「私にとっては/私の場合」などを使い、個人的見解である旨を伝えましょう。
【出典】『好かれて人間関係がラクになる! 言い方&返し方の技術』著:山口拓朗