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綾瀬の製造3社、県表彰 企業風土や技術など評価

タウンニュース

飯室商店の敷地には緑や青のガラスが集積されている

綾瀬の製造業2社がこのほど、県から地域経済を支える優良工場に選出された。同じく市内1社の技術が工業技術開発大賞・未来創出賞に輝き、県庁で表彰式が行われた。

優良工場は経営成績や生産技術のほか、公害防止などに取り組み「ものづくり産業発展に貢献する企業」とされ、選ばれた県内7社のうち2社が綾瀬市にある。

早川の(有)飯室商店(飯室吉博社長)本社工場は廃棄ガラスをガラスの原料「カレット」に再生し、ガラスメーカーに出荷している。「瓶リサイクルの色分けなど、市民の皆さんの協力にも支えられている」と同社関係者は話す。リサイクルの主軸にある企業として環境関連団体などの視察も受け入れており、新たに太陽光パネルのガラス部分のリサイクルにも取り組んでいる。

もう一社は同じ早川にある溝口工業(株)(溝口竜佳社長)。医療機器や計測機器向けの精密板金加工部品を作っている。溝口社長は「当社のような小さい企業が表彰され、光栄です」と喜ぶ。同社のモットーは「機械より人間性を重視し、試行錯誤を続ける」。社員間で技術を高め合う一環として、金属加工品のオブジェの試作にも取り組んでいる。

また中堅・中小企業による優れた工業技術・製品を称える「工業技術開発大賞・未来創出賞」には、(株)イワセ(綾瀬市本蓼川・岩瀬至社長)の非接触駐輪システム「アケラック」が選ばれた。

元々同社では駐輪用ラックを製造していたが、スマートフォンのアプリを使って自転車の駐輪ラックを開錠・施錠できる製品を開発。ラックについている二次元コードをスマートフォンで読みこみ、アプリで操作する仕組みだ。駐輪場の管理の労力を省けるほか、不正駐車に悩む集合住宅の駐輪場などにも設置しやすい。横浜市泉区にはすでに300台ほどを設置して運用している。岩瀬洋一郎専務は「これを機に設置を増やして地域の役に立てたら」と話していた。

六角形を組み合わせたオブジェを持つ溝口社長
「アケラック」を開発したイワセ

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