『アメリカン・サイコ』再映画化が決定、監督は『君の名前で僕を呼んで』ルカ・グァダニーノ
『君の名前で僕を呼んで』(2017)や『チャレンジャーズ』(2024)の名匠ルカ・グァダニーノ監督が、クリスチャン・ベール主演の人気サイコ・ホラー『アメリカン・サイコ』(2000)を再映画化することがわかった。米Deadlineが報じている。
ブレット・イーストン・エリスの同名小説を映画化した『アメリカン・サイコ』は、80年代のニューヨークを舞台に、一流投資会社の副社長であるパトリック・ベイトマンが殺人に手を染めていく物語。ハンサムな容貌、豊かな生活、美しい婚約者もいるベイトマンはエリート街道まっしぐらの人生を謳歌していたが、日々の仕事と生活に疲弊し、心の闇に突き動かされるまま人々を次々と手にかけてゆく。
報道によると、グァダニーノ版は2000年の映画をリメイクするものではなく、原作小説の新たな映画化。脚本は『コンテイジョン』(2011)や『サイド・エフェクト』(2013)などスティーブン・ソダーバーグ作品を多数手がけてきたスコット・Z・バーンズが執筆し、製作は映画化権を有するライオンズゲートが引き続き担当。エグゼクティブ・プロデューサーには、2000年版のプロデューサーであるエドワード・R・プレスマンの息子サム・プレスマンが就任した。
ライオンズゲートは『アメリカン・サイコ』の再映像化を長らく検討しており、2021年にはドラマ化の企画が(続報はない)。今回、スタジオの幹部がグァダニーノと面会し、再映画化にぴったりだと判断したことから企画が動き出したようだ。映画部門のアダム・フォーゲルソン代表は、「素晴らしいアーティストであるルカは、この強力かつクラシックなIPに新たな解釈をもたらすにふさわしいビジョンの持ち主です」との声明を発表した。
現在、グァダニーノは祖国イタリアとアメリカの両方でハイペースな創作を続けており、現在はダニエル・クレイグ主演『クィア(原題)』が公開待機中のほか、ジュリア・ロバーツ&アンドリュー・ガーフィールドらが出演するスリラー映画『アフター・ザ・ハント(原題)』のポストプロダクション(撮影後作業)が進行中。ジョシュ・オコナー&レア・セドゥ出演『Separate Rooms(原題)』も撮影準備中だ。
原作と前回の映画版は80年代が舞台だったが、グァダニーノ版の時代設定はどうなるか。また、その鮮烈な演技がいまだ語り継がれるクリスチャン・ベールに代わる主演俳優は誰になるのか? 続報に期待しよう。