「怒り」は復活のエネルギー源!怒りを物語に活かす方法とは?【プロの小説家が教える クリエイターのための語彙力図鑑】
NO.03 怒り【いかり】
[英:Anger ]
【意味】
腹を立てること。
【類語】
憤り 憤怒 不満 立腹 激昂 癇癪 怒気 一喝 憤慨 業腹など
体(フィジカル)の反応
地団駄を踏む眉間にしわが寄る目つきが鋭くなる唇を噛む語気が鋭くなる貧乏ゆすりをする頭に血が上る息が詰まるまわりが見えなくなる声を荒げる青筋を立てる顔が真っ赤になる気色ばむとげとげしい態度しかめ面体温が急上昇する
心(メンタル)の反応
イライラする嫌な気持ちになる焦燥感を抱くふてくされる不満を感じる不機嫌になる反抗的になる気が散るモヤモヤする憂鬱になるささくれた気持ち不快に感じる興奮して冷静さを失う恨めしい何だか気に入らない歯がゆい
物語の転換点では主人公の「怒り」を爆発させるのが秘訣
負のイメージが強い「怒り」ですが、物語創作においてはおいしいエネルギー源になると捉えて活用しましょう。
たとえば、ほぼ瀕死で絶望的なのに、なぜか立ち上がれてふたたび強敵と戦う。もう解決策などないのに、それでも諦めずに奮闘する。こういったシーンは小説でも映画でも頻繁に登場します。
逆境に陥った主人公を動かすのは「怒り」に負う部分が大きく、明らかに現実世界では「もうダメだ」的状態でも、物語なら「よし、頑張れ!ここからだぞ!」と展開が変わるプロットポイントになります。読者を味方につけ、圧倒的ピンチをブレイクスルーするには、「怒り」に任せましょう。それまでのストーリー展開で堆積した「怒り」があるからこそ、満身創痍でも立ち上がれ、現場放棄するはずが再トライできてしまうのです。物語の転換点では主人公の「怒り」をここぞと爆発させるのが秘訣。「怒り」が復活のエネルギー源となり、読者はあり得ない未知のパワーに拍手喝采します。
「怒り」の背景に複雑な感情が交錯しなければ行動理由に欠けて共感されにくい
絶望/空虚/孤独/悲哀
【出典】『プロの小説家が教える クリエイターのための語彙力図鑑』著:秀島迅