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「未開の地 秋田」でイベント開催にチャレンジ、自らの働き方改革を実現!【秋田県秋田市】

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転勤・移住をきっかけに地域のコミュニティづくりへ――<魅力発掘女子力UP!> 主催 アトリエスマイル 久下千鶴さん

▲10/26に牛島で行われたうしじまオータムフェスティバル・あきたえんむすびマルシェ2024での出店。主催している「魅力発掘女子力UP!!」でつながった出店仲間の方からのお誘いで参加。多数のハンドメイド作品が並び来場者を楽しませた

自宅で子どもと過ごすお母さんに憧れて。自らの働き方を改革を実現

秋田市に住む久下千鶴(くげ・ちづる)さんは県外出身で、夫の仕事によって点々と日本全国を回るいわゆる転勤族。

久下さんは保育士として働いているが、夫の異動辞令に伴う転勤はいつ辞令がおりるのかわからない状況のため、引っ越し先で改めて保育園などの就職活動をスタートするという日常だったそうです。

秋田への引っ越し前に自身のライフスタイルの変化や転勤により各地で就職活動をせざるを得ない状況を鑑みて、ワークライフバランスを見直そうと決意。働き方改革の第一段階としてこれまで正職員だった勤務体制をパートタイマーに変更し、かねてから興味があったハンドメイド製品の製作を開始しました。

▲2024年2月にはハンドメイド製作作家として開業、これまでのコンセプトをさらにブラッシュアップしsmile・happyを主体としてみんなと幸せな思いを築いていけるようにとコンセプトを作り上げている

秋田に来る直前の住まいは岩手県で、実際に岩手でイベントに出店を始められたそうです。
そして2022年の年末頃に夫に辞令が出され、2023年の年始早々に秋田市へ。

ハンドメイドの製作と出店をはじめたこと、その間に訪れた秋田移住のことをきっかけに久下さんは再度、働き方を振り返ります。

「これまで10年ほど保育士として関わってきたからこそ、働くお母さんの毎日をすぐそばで見守り続けてきました。その影響で、在宅で子育てをしながら働ける環境への憧れがいっそう強くなってきたように思います。新しい職場での人間関係の構築はなかなか難しく、さらに転勤サイクルもかなり短い。これからもずっと繰り返していくのか?と考えました」

そこで秋田ではハンドメイド作家一本で専業にしようと一大決心。

これまで訪れた経験もない初めての秋田、そして真冬の雪国暮らしです。そんな久下さんにとって「秋田は未開の地」だったと語ります。

イベント情報というのは地元のSNSや雑誌などで情報を収集、出店者とつながり出店募集などをリサーチして申し込みをするという一連の流れが必要ですが、出店者の友人も全くいない状況ではどこでどのようなイベントが開催されているのかは情報を得るのがなかなか難しく、地域のニーズが分かりにくいものです。

そこで、実際に毎月複数のイベントに出店して年数を重ねて情報を知ることが必要となりますが、久下さんにとっていつ転勤による引っ越しとなるのかが読めず、今からリサーチしても本格的に出店で販売力につなげられる頃には秋田を離れることになってしまう可能性もあります。

「自分でイベントを開催してしまおう!」イベント主催という攻めの手段へ

「『度胸があるわね』って周りからよく言われます」

県外出身者だからこの町への先入観はよくも悪くも全くありません。だからこそ勢いで出店より先行して主催をすることに挑戦しはじめたのだそうです。

「辞令がいつ出るかわからない。誰も私のことや私の製作品を知らない秋田だからこそ、じゃあ、知ってもらおうと思って自分自身でイベントを企画しました」

とりあえずやってみよう、知ってもらおうと開始した主催イベントでは最初は心細い気持ちにもなりましたが、少しずつ出店希望の方も増えて仲間がたくさんできたといいます。

「主催イベントで心がけているのは、積極的な来場者さまの勧誘活動やご来場キャンペーンを行わないことです。ここ(会場)に来れば、”特定の出店者さんに会える””あの製品がある””新しいものに出会える・見つかる”といった思いになってくださるようにしています」

ご自身もハンドメイドを製作し逆にイベントで購入される身だからこそ、過度な勧誘活動ではなく実際のモノ、ヒト、コトに触れ、本質的にいいものに直接巡り合うことでまた次回も来場いただけるような環境づくりが大事だと言います。


イベントを通じて人と人とのつながり、コミュニケーションは特に気を配って運営しているのだそうです。まもなく11月のイベント予定の時期、さらにその次の開催予定を伺うと、転勤の可能性もあるので、来年になってから改めて検討するということでした。

今年もまた辞令の季節。これからの秋田の街へ思いを託しながらのイベント開催

私はまたいつか秋田からいなくなってしまいます。でも、このイベントの空間で出会った方々はこれからもこの街で暮らしていく。出会った方々とのつながりは変わらず、これからもその橋渡しになれたらと願っています」

主催される久下さんが地域に根付くイベントを継続していくことではなく、イベントの空間そのものがこれからも根付いていってほしい。

それによって出店されている方や来場される方が、出会ったことをきっかけにそれ以降もつながっていけるように。きっとその思いはたとえ県外に移住されたとしても関わる全ての方々に受け継がれていくことになるでしょう。

24日に開催されるイベントのポスター
▲もともと長年培ってきた書道のスキルを生かして命名書とベビースタイのセット販売も始めた。

書道教室にも興味が出てきたため、今後秋田やどこかの街で教室を開くことも夢だという。


画像提供:久下千鶴さん

イベント情報

(魅力発掘女子力UP!!)
秋田市山王 山王二丁目商店にて開催
https://www.instagram.com/happymakt58/
久下千鶴さんハンドメイドアカウント(happy&eco&smile)
https://www.instagram.com/happyecosmile/

前田かおり(かおりん)

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