宮内排水樋管 台風想定し夜間訓練 職員や業者59人が参加
川崎市は4月25日、多摩川の堤防に水路を通し雨水などを流し込む宮内排水樋管(ひかん)(宮内1丁目)で台風を想定した夜間の浸水対策訓練を実施。大雨による災害への危機対応力を高めることを目的に特殊マンホールを使い、排水ポンプから4本のホースを引く実践的な作業を上下水道局職員と協力業者ら59人で行った。
今回の訓練は、台風の影響で多摩川の水位が上昇し、内陸にも降雨がある状況で河川の逆流防止のため排水樋管ゲートを閉め、排水ポンプを使うことを想定して実施された。排水ポンプ車を配置し、堤防にブルーシートを敷いて、排水ポンプ投入用マンホールから横断管へ4本のホースを接続。実践に即し円滑な作業の手順を確認した。
新年度初の訓練ということもあり、各地の排水樋管の責任者ら多くの関係者が見守る中、実際に多摩川へ内水排除を行った。下水道管理課の担当者は「本番さながらのオペレーションと一連の流れを確認できた。つまずいた部分もあったが、地域の皆さんに安心してもらえるよう訓練を重ねていきたい」と振り返った。訓練の様子を見学していた宮内在住の40代の女性は「職員の方たちが懸命に作業している姿を見て、頼もしさを感じた」と話した。