春のセンバツ甲子園 明豊が出場決定、聖地での活躍誓う 【大分県】
明豊が、準優勝した2021年大会以来の春のセンバツ甲子園の出場を決めた。第96回選抜高校野球大会の出場32校を決める選考委員会が26日に開かれ、県内からは6回目の選出となる明豊が選ばれた。
聖地での活躍に備え、黙々と練習をしていた選手たちだが、今日はいつもと異なりソワソワしていた。待ちわびた吉報が届いたのは26日午後4時16分。校長室で出場決定の電話を受けた岩武茂代校長が「センバツ大会への出場が決定した」と、グラウンドで待機していた川崎絢平監督に報告した。監督から知らせを受けた選手たちは、帽子を投げて喜びを爆発させた。キャプテンの山内真南斗(2年)は「新チームになったときからセンバツでの優勝を目標としてきた。今年も打撃のチームだが、守備からリズムをつくり、どこからでも点が取れる野球をしたい」と、大会に向けて抱負を語った。
明豊は、昨年の秋季県大会で「勝つ確率を上げるための野球」を追求し、大分王者として10月の秋季九州大会に出場した。1学年上のチームで活躍した高木真心(2年)と石田智能(同)を中心とする好機を逃さない打線と、投手陣はエースの野田皇志(同)らが継投で試合をつくった。1回戦で乱打戦を制して勝負強さを発揮すると、勢いそのままに2回戦、準決勝を難なく突破。決勝で熊本国府に惜敗したが、準優勝で春のセンバツ甲子園の出場を引き寄せた。
秋季九州大会を終えてから川崎監督は、明豊の伝統である打ち勝つ豪快な野球に加え、固い守備の強化に力を注いできた。センバツ甲子園の出場が決まり、「甲子園でチームの力を試せるのは幸せなこと。その土俵に立てるのは君たちの努力が報われたということ。選ばれた以上は責任を持って、おかげさまの気持ちを大事にし、勝って、支えてくれた方々に恩返しをしよう」と選手に伝えた。
選抜大会は3月18日に甲子園球場(兵庫県)で開幕。同8日に組み合わせ抽選会が行われる。
(柚野真也)