磯でのカゴ釣りで60cm級ヒラマサ2匹キャッチ【長崎・平戸】竿破損も嬉しい釣果に
皆さまこんにちは。釣りライターの山口義宏です。久しく磯釣りに行っていませんでしたが、11月20日から瀬泊まりで青物を狙う計画を立てました。今回は、カゴ釣りでヒラマサをキャッチした釣行をレポートいたします。
瀬泊まりで青物狙いのカゴ釣り
11月20日の天気は晴れ、風も弱く、うねりも低いという予報でした。翌21日も晴れで、少し風があり、うねりが少し出てくるとのことでした。天候的には特に問題がないと判断し、いつものように長崎県平戸市の浜本釣りセンターに前日予約を入れました。
しかし、その後天気予報を見ると、20日の夜に寒気の影響で短い時間だけ小雨が降ると予報が訂正。ただ、問題ないと判断し、釣行準備を進め、念のためテントも持参することにしました。
釣りポイントについて
今回の釣り場所は、長崎県平戸沖の上阿値賀島にある「西のハナ」というポイントです。上阿値賀島の南西に位置し、潮の流れが非常に良いため、青物釣りに最適なポイントです。
また、釣座の位置は西側向きか南側向きになります。ただし、南側は釣座の位置が高く、注意が必要です。足場はかなり良いので、単独釣行でも安心です。
釣行初日:磯での準備と昼釣り
今回は浜本釣りセンターを利用しました。11月20日の午後2時に出船し、上阿値賀島の西のハナに約20分で到着。他に4人の釣り客がいましたが、それぞれ違う場所に降りたため、釣り場の混雑はありませんでした。
初めての釣り場でしたので、船長に狙うポイントを聞き、荷物の設置や釣り場の確認、寝る場所のチェックなどを短時間で済ませて準備を進めました。
青物タックル
・ロッド:5号インナーロッド
・リール:15000番遠投スピニング
・道糸:ナイロン12号
・ハリス:フロロカーボン12号
・かご:反転上かご
・針:ヒラス環付き針12号
・エサ: ボイル(少が撒き餌、大が付け餌)
エサは小を4角、大を1角準備し、すべて解凍済みです。
昼釣りスタート
釣座は2箇所検討しましたが、南側は釣座が高く魚の取り込みが難しいため、西側向きで取り込みやすい場所を選択。
15:00過ぎから釣りを開始し、3投目で30cmほどのイサキを釣り上げました。2時間ほどでイサキを4匹釣りましたが、ヒラマサのヒットはありませんでした。
夜釣りの準備
夜ご飯を済ませ、18:30頃から夜釣りを開始。今回はクロが釣れていないという情報を聞いていたため、フカセ釣りはせず、鯛を狙うことにしました。
夜釣りタックル
・ロッド:5号インナーロッド
・リール:15000番スピニングリール
・道糸:ナイロン10号
・ハリス:フロロカーボン10号
・針:環付き真鯛針12号
・かご:真鯛釣り用の底かご12号
・ウキ:15号(ケミホタル75と集魚用ケミホタルをセット)
悪天候との戦い
夜釣りを開始して少々風が強くなり、またうねりも高くなってきました。風もやや正面気味になり、仕掛けが思ったより飛びません。2時間あまり我慢の釣りが続いたが、当たりが全くなく、イサキもヒットしません。
休憩を取り、気合を入れて再度5号竿を振ります。海面上でゆらゆら揺れるケミホタルも一向に沈みません。徐々に疲れと共に集中力も落ちていました。ハリスを6号ぐらいに落とせばとか、もう少し棚を深くしようかと考えていた時に雨がパラパラ降ってきました。
予報が当たったと思い、足場も濡れて危ないので、寝る付近でブルーシートをすっぽり被って雨が止むのを待ったのですが、雨が止まず夜の10時に今日の釣りは終わりにしました。
その後持参の段ボールを岩場に広げ、その上にマット、その上にブルーシートを敷き、ゴアテックスの寝袋シートを広げ、中に寝袋を入れて寝る態勢を作りました。テントは風が強いので諦めました。
雨は1時間程ザーザー降っていたが、その後強烈な風が吹き始めてきました。竿や他の道具類も心配であったが、寝袋シートから出れる状態ではありません。今日の夜がこれまでで最もひどい夜だったと思いました。この日は寝袋の中で缶ビールを一本飲んだ後に眠りに落ちました。
釣行2日目:青物再挑戦
翌朝5:30、寒さと喉の渇きで目を覚ましました。外はまだ暗く、ヘッドライトを使って道具類を確認しましたが、幸いロストしたものはありませんでした。道具類を準備し直し、前日と同じ場所で青物釣りを再開しました。
道具類は昨日と同様。餌もバッカンに詰め込んでいたため、特に問題なし。ただ、雨で足場が濡れていたため注意が必要な状況でした。釣座は昨日と同じ場所を選択。しかし、風の影響で遠投が効かない状態。5回ほど投げて、「ここでは厳しい」と判断しました。
南側の状態を確認すると、ちょうど干潮の時間で釣座の下まで降りられる状況。ヒットした場合にも魚を取り込めると判断し、道具類を南側の位置に運んで竿を振り始めました。かごは追い風に乗って勢いよく飛ぶ。あとはヒラマサのヒットを待つのみ。しかし、静寂。反応なし。
ヒラマサをキャッチ
「今日もダメかもしれない」と思っていたその時、インナーロッドにトラブル発生。仕掛けを投げた瞬間、投げたウキが足元に落ちるという事態。原因は道糸ナイロンがインナーロッド内に引っかかっていたこと。インナーロッドの内面が損傷している可能性を考え、急いで竿を交換しました。
交換後、再び遠投開始。竿のトラブルはこれが初めての経験です。1時間ほど投げ続けても、ウキは沈む気配なし。遠くで石鯛釣りをしている人も、竿が曲がる様子は見られません。ふと携帯を見ると、妻からLINEで「釣れた?」というメッセージ。「釣れてない」と返信した直後、反転かごがスパッと沈む。強烈なアタリ。
心臓がドキドキしながら、慎重にスピニングリールを巻き上げる。タモの準備を進めながらも、獲物とのやり取りが続きました。魚は横に走ったかと思えば、手前の沈み瀬に向かおうとする動き。「まずい」と思ったその瞬間、魚の姿が水中に現れる。ヒラマサで間違いありません。
その後も根に入ろうとする動きが見られましたが、タモですくう状況ではなく、力任せにぶり上げました。その時、「バキッ」という音。竿の先端付近が折れていることを確認。それでも、魚は岩場ギリギリの位置に乗っており、ハリスを掴んでなんとか確保しました。なかなかのサイズ感です。
さらにヒラマサを追加
魚をクーラーボックスに入れた後、再び竿を交換。今回は5号ガイド竿を使用。これが最後の一本。焦りつつも慎重に準備を整え、再開しました。
ガイド竿を丁寧に遠投。30分ほど経過したところで、軽い当たり。「イサキかもしれない」と思った瞬間、強烈な引き。再びぶり上げを決行し、2匹目となる同サイズのヒラマサをキャッチしました。
釣行を振り返って
ヒラマサ2匹(60cmと58cm)をキャッチし、納竿時間の12時を迎えました。他の釣り客はヒラマサを釣れておらず、釣果としては十分満足のいく内容でした。
猛暑の影響でシーズンが少し遅れているかもしれませんが、磯釣りの醍醐味を味わうことができた釣行となりました。
<山口義宏/TSURINEWSライター>