鶴見川人道橋が開通 要望から10年、地元の悲願叶う
江ケ崎・矢向地区と上末吉地区を繋ぐ「鶴見川人道橋」が3月27日に開通した。以前にあった水管橋が撤去され、地元が新たな人道橋を要望してから10年。開通式典であいさつに立った江ヶ崎町内会の黒川治宣会長は「皆さんのご尽力で地域の悲願が叶ったことに本当に感謝したい」と語った。
鶴見川人道橋は、鶴見川の末吉橋と新鶴見橋のほぼ中間に位置する。
かつてこの地には、川崎市が1954年に設置した水管橋があった。その点検用通路が住民に開放され、生活道として60年以上利用されてきた。
しかし、2011年に川崎市が老朽化や耐震性の問題から同橋の撤去を発表。この水管橋が無くなると対岸に渡るには迂回するしかないが末吉橋と新鶴見橋の間隔が約1・5Kmと広く、地元では存続を求める運動が行われた。
そして、15年に江ケ崎や矢向、上末吉地区の住民が横浜市に人道橋新設を要望。当時は上流の末吉橋の架け替え工事も予定されていて難しいとされたが、地元の熱意もあって18年に事業方針が決定し、21年から工事に着手してきた。
生活利便性の向上に期待
今回完成した人道橋は橋梁延長113・9m、幅員4mの自転車者歩行者専用橋。以前の水管橋は幅員1mほどしかなかったが、幅員も広がっり、アクセスしやすいように両岸にスロープも整備された。人道橋の完成によって最寄り駅までの移動時間の短縮などによる生活利便性の向上や、広域避難場所の三ツ池公園への避難時間短縮等による防災機能の向上などが期待されている。
開通式典には地元住民や市、工事関係者のほか、多数の来賓が参加。テープカットとくす玉開披で開通を祝った。
その後に行われた「渡り初め式」では、地元住民らが橋を渡り、橋の様子や鶴見川の景色を楽しんだ。黒川会長は「要望から10年。地元の悲願がようやく叶った。要望書提出はもちろん、橋を架ける場所の選定などで矢向、上末吉、江ケ崎地区が一致団結できて本当に良かった。この橋が両岸地域の更なる交流の“架け橋”となることを願います」と笑顔で語った。