関西電力赤穂発電所 来年7月末で廃止決定
関西電力は16日、赤穂発電所を来年7月末で廃止すると発表した。設備を解体撤去した上で、「長期的な視点で、ゼロカーボン電源としての活用を検討していく」としている。
廃止の理由について同社は「設備高経年化に加え、稼働状況等の事業環境変化を総合的に勘案し、当該月傳設備の維持が難しい」と判断したと説明。今後、経済産業省に廃止を届け出る予定という。
赤穂発電所は1987年9月に1号機、同年12月に2号機が運転開始。いずれも重油・原油を燃料とした火力発電で、定格出力は60万キロワット。2015年に石炭を燃料とする設備への変更計画が発表されたが、折しも政府が温室効果ガス削減目標を設けるなど二酸化炭素排出削減の気運が高まったことなどを受けて計画は撤回された。
同発電所の話では、来年7月末で運転停止した後、危険物を除去した上で港湾施設を除く設備の解体撤去へ移る。社員は業務量に応じて段階的に他の事業所へ異動して人員を縮小。政府が温室効果ガス排出ゼロを目指す2050年を目途に、水素発電や二酸化炭素を回収して地中深くに貯留する「CCS」などを選択肢として用地の活用を検討する考えだ。