【なぜここにエルヴィス?】神戸・ハーバーランドにある「謎の銅像」に会いに行ってみた 神戸市
港町・神戸の人気スポット・ハーバーランド。ショッピングを楽しめるumieや観覧車、神戸港の美しい海辺の風景を楽しめるこのエリアには、実はちょっと意外な謎スポットが存在します。それがこの「エルヴィス・プレスリーの銅像」。
史上最も売れた音楽家として「キング・オブ・ロックンロール」の名で親しまれるエルヴィス。アメリカの音楽史を変えた伝説的スターが、なぜ神戸の海辺に…!?これは偶然ではなく、実はちゃんとした理由があったのです。
エルヴィスの銅像は「松方ホール」などが入る文化・商業ビル「カルメニ」の東側にひっそりと立っています。海を背にして立つその姿は、ぼーっと歩いていると通り過ぎてしまいそうなくらい景色に馴染んでいます。でも近づいてみるとギターを構え、今にも歌声が聞こえてきそうな表情が印象的。
足元には英語と日本語で碑文が刻まれており、そこにこの銅像の謎を解くヒントが隠されています。
実はこの銅像、熱心なファンの熱い想いをきっかけに、エルヴィスの死語10年目の1987年に東京・原宿に建てられたものなんだとか。諸般の事情で立ち退きを余儀なくされましたが、当時の兵庫県知事との縁がありこの地に移設。2009年8月に除幕式が行われました。では、なぜその設置場所が神戸だったのでしょうか?
碑文によると、神戸が「日本のジャズ発祥の街」だったからというシンプルすぎる驚きの一文が…!それもそのはず、ジャズが誕生したのはエルヴィスの故郷でもあるアメリカ南部。エルヴィスが奏でたロックンロールのルーツにも間違いなくジャズは影響しているはず…そんな神戸とエルヴィスの共通言語「ジャズ」が縁を繋げ、この地にエルヴィス像が舞い降りたんですね。
なんとこのエルヴィス像はエルヴィス・プレスリー・エンタープライズから正式に認められた、世界にたった3体しかない貴重なもの。ほかの1体はエルヴィスの故郷であるテネシー州メンフィス、さらにもう1体はハワイにあるんだそう。ファンにとっては日本における“聖地”とも言える場所なんですね。
周囲には観光客やカップルが行き交い、エルヴィス像はそれを歌いながら見守っているよう。「なぜここに?」という疑問が、「だからこそ、ここだったんだ!」と納得。ハーバーランドを訪れた際には、ぜひ街中の「キング・オブ・ロックンロール」にも会いに行ってみてくださいね!
場所
エルヴィス・プレスリー像
(神戸市中央区東川崎町1丁目5)