<静岡県高校サッカー>浜名vs藤枝明誠の再試合、両監督のコメント「高校サッカーっていいな」「過酷な状況の中で一生懸命戦ってくれた」
第103回全国高校サッカー選手権静岡県大会の準々決勝で悪天候のため異例の再試合となっていた浜名ー藤枝明誠が11月4日行われ、藤枝明誠が1−0で競り勝った。
試合後、藤枝明誠の松本安司監督は「あらためて高校サッカーっていいなと思った」と語り、浜名の内藤康貴監督は「過酷な状況の中で本当によく戦ってくれた」と選手たちをねぎらった。
11月2日に行われた試合は前半7分に濃霧のため中断となり、約2時間半後に再開。しかし、0−0のまま突入した延長戦の前半9分に今度は激しい風雨となり、審判団や運営側の判断で打ち切りとなった。
藤枝明誠・松本安司監督
うちの選手も浜名の選手も一生懸命戦ってくれて、気持ちのよいゲームになった。(浜名の選手が退場となったプレーについては)お互い体がついていかないんだから、ああなってしまうのは仕方がない。風雨の中で89分戦って、選手たちには疲労が残っているんだから。
互いにベストメンバーで戦うことができればよかったが、今までしたことのない経験ができてよかった。お互いに頑張ってたでしょ?浜名も最後まであきらめず、競りにいき、最後までゴールに向かう姿勢も見えていた。皆さんも感動したのでは?あらためて高校サッカーっていいなと思った。
昨日の練習は、みんな筋肉疲労で動ける状態ではなかった。今日は試合前から「勝った、負けた」ではなく、一生懸命やれるかだと話していた。戦術的なことを言ったところで体は動かないと思っていた。でも、両チームの22人は動いちゃった。みんな出し切れるだけ出し切り、どっちに転んでもおかしくないゲームだった。
準決勝?試合までの時間がうちは少ないし、1試合多くこなしているのと同じ。極力いい状態でサッカーをやらせてあげられるようにしたい。
浜名・内藤康貴監督
いろんな意味で難しい、過酷な状況の中、選手たちはしっかりと試合に臨んでくれた。昨日は休養にあてて、トレーナー陣も頑張ってくれた。
今年の課題だったイージーミスで失点したが、明誠相手に自分たちの土俵に持っていって、自分たちの良さをどんどん出せていたと思う。あとは、もう一つの課題。なかなかフィニッシュのところまで持っていけない、持っていっても最後に決めきれないという部分はあったが、自分たちの形はたくさん見せてくれた。
こんな経験はなかなかないと思うが、試合が中止になったからこそ、今日は浜名らしいサッカーができたと思う。本当に立派だった。後輩たちも見ていたので次につなげてほしい。
まだプリンスリーグ2試合が残っている。大学受験で出場できない選手もたくさんいるが、とにかく可能性がある限り(残留に向けて)頑張りたい。今日のように立ち向かっていけば、チャンスはあると思っている。