大和市 仮想空間で魅力PR 市職員が製作
大和市は15日、市の職員が製作した市公式のVR空間「大和市役所VRワールド」を公開した。これは、より多くの人たちに市の魅力を効果的に伝えることを目指した取り組み。職員の努力がひと役買った形だ。
VRとは、仮想空間で現実世界に近い没入感を体験できる技術のこと。インターネット上の仮想空間市場も拡大が予測される中、大和市もVRを新たなPRの手段として活用していきたい考え。
今回公開されたのは、ゆとりの森やシリウスなど市の魅力をまとめた「ヤマトシティランド」、観光スポットを紹介する「大和おでかけマップ」の立体版・軽量版、紹介動画を視聴できる「ムービーシアター」、インターネット上で行政手続き体験ができる「オンライン申請カウンター」の5つ。
これらは、ブラウザ上で誰でもVRを製作できたり、体験できるプラットフォーム「STYLY」で公開中。市のホームページからも視聴が可能だ。
3年かけ公開
このVRワールドは、業務委託ではなく、市にぎわいイベント課に勤める土屋慎太郎さん(40)が手がけたもの。
市によると、VR製作を委託した場合、500万円〜1千万円が相場。市の厳しい財政状況の中、コンピューターに明るい土屋さんに白羽の矢が立った。
土屋さんは画像編集などの経験はあったが、VRに関する知識はなかったという。そこで土屋さんはVRを独学で身につけながら製作を進め、着手から3年ほどで公開にこぎつけた。
機材の購入など今回の事業にかかった費用は46万円。そのうち半分は国からの補助金を充てた。土屋さんは「誰でも楽しめるようになっているので、一度ご覧いただきたい」と話している。