【リアル給与明細】31歳、ホテル勤務。ボーナスがなく借金が減らない。立て直せますか?【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな給与明細を大公開。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【31歳 ホテル勤務】
【リアル給与明細】31歳、ホテル勤務の場合
プロフィール
31歳、男性
ホテルのフロントマネージャー
▼現状
仕事内容は、チェックインやチェックアウトなどのお客様対応。
労働時間は月168時間、残業は16時間程度。
ボーナスはなし。
【相談内容】キャッシングローンや不動産のローンがあります。借金で不動産の固定資産税が払えず任意売却できません。不動産が競売にかかっているため大きな負債だけが残ると予想しています。自己破産をして借金をなくすことは可能でしょうか?
解説するのは……
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。
現在のお給料は全国平均と比べると高い?低い?
質問者さんの現在の収入を年収換算すると約427万円になります。
一方、国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」によると、質問者さんと同年代平均の年収は約492万円*です。
*……参考:国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」
このことから、質問者さんのお給料額は、残念ながら平均よりも低い水準と言えそうです。
自己破産を検討する際に知っておきたいこと
質問者さんは、不動産の競売や借金問題で大きな不安を抱えていらっしゃるのですね。
自己破産は慎重に判断する必要があります。
具体的なアドバイスをお伝えします。
自己破産とは?
自己破産は、借金の返済が不可能な状態を裁判所に申し立て、一定の条件を満たすことで借金の支払い義務を免除してもらう制度です。
ただし、全ての借金が免除されるわけではなく、一部の税金(固定資産税など)は対象外となります。
自己破産の条件
自己破産が認められるには以下の条件を満たす必要があります。
・借金が返済不可能な状態であること
・免責不許可事由(ギャンブルや浪費が原因である・裁判所に虚偽の申告をした・過去7年以内に自己破産したなど)がないこと
※免責不許可事由があった場合でも裁判所の裁量によって免責される可能性があります。
具体的な行動ステップ
①専門家に相談する
まずは弁護士や司法書士に相談しましょう。
無料相談を行っている自治体や法律事務所もあります。
②任意売却の再検討する
自己破産を避けるために、不動産の任意売却が可能かを再度検討しましょう。
債権者と交渉を行うことで家が競売にかけられるのを防ぎ、借金を減らせるかもしれません。
③家計の収支を見直す
固定資産税やローン返済のために家計の無駄を削減し、少しでも返済資金を確保する方法を考えましょう。
弁護士と相談する際、家計の現状を詳しく把握しておくと役立ちます。
まとめ
・質問者さんのお給料額は、平均よりも低い水準です。
・自己破産には一定の条件があります。
・まずは専門家に相談しましょう。自己破産を避けるために再度債権者と交渉をしたり、家計の収支を見直すことも大切です。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。