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夏に疲れやすい理由は?ヒントは自律神経にあり【眠れなくなるほど面白い 図解 疲労回復の話】

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夏に疲れやすい理由は?ヒントは自律神経にあり【眠れなくなるほど面白い 図解 疲労回復の話】

脳はどうやって疲れていく?

自律神経が疲れをコントロール

脳は大きく3ブロックから構成されています。 知覚、思考、感情、意思決定、運動など多くの高度な機能を担う大脳。運動やバランス感覚の調整などを行う小脳。そして呼吸、睡眠、食欲や性欲など生命を維持するための機能を担う脳幹です。「自律神経の中枢」は、この脳幹の視床下部という領域に存在し、人間の生命維 持に必要な自律神経の調整を行っています。

自律神経の最大の目的は「脳に酸素と栄養を安定供給させ、脳の温度を一定に保つこと」。体は脳からの指令に基づき、動く部品にすぎません。自律神経は1分でも機能停止に陥ると、死に至ります。自律神経からの指示は活動時に優位になる交感神経と、リラックス時に優位になる副交感神経が、それぞれアクセルとブレー キの役割を果たしながら相補的に働いています。運動中、心拍数が上がり呼吸が荒くなる、たくさんの汗が出るといった体のさまざまな変化は、交感神経が各器官に指令を出し、体の状態を安定させようとしているからなのです。この働きを「ホメオスタシス(恒常性)」といいます。しかし、交感神経優位な状態が長く続く と、脳は常に活動モードに置かれることになります。脳を休息させる役割を果たす副交感神経への切り替えもうまくいかず、自律神経のバランスは乱れ、脳疲労が蓄積されてしまうのです。

自律神経とはどのような働きをしているか

心臓や血管の動き、呼吸、消化・吸収の働きなど自分の意思で調節できない機能を司っている。自律神経は「脳に酸素と栄養を安定供給させ、脳の温度を一定に保つこと」が最大の目的。

夏のほうが疲れやすいのも脳が疲れるから

同じ運動でも、30℃を超える猛暑の中で行えば、涼しい環境下で行う場合に比べ疲労度合いははるかに大きくなる。暑い中では、自律神経が脳温度を下げるために、発汗や呼吸器に多くの指令を出して脳への負担が増えるからだ。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 疲労回復の話』著:梶本修身

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