アン・ハサウェイ、『レ・ミゼラブル』時の塩対応インタビュー態度を謝罪 ─ 実際の気まずい動画がYouTubeで話題に
2012年の人気映画『レ・ミゼラブル』当時、インタビュー取材での自身の態度が不適切だったとして、アン・ハサウェイがジャーナリストに個人的に謝罪を申し出たようだ。
この出来事は、ノルウェーの映画ジャーナリスト ニーノシュク・フラー(Kjersti Flaa)がYouTubeに公開した動画に端を発する。Flaaは「私の最低のインタビュー・アイデアだったかもしれない」としたこの動画で、『レ・ミゼラブル』当時のインタビューを振り返っている。
彼女は『レ・ミゼラブル』がミュージカル映画であるという点に着目し、今作のインタビューでは何か違ったことをしてみたいと考えた。そこで、インタビューのやり取りを歌うような口調で行うというアイデアを閃き、出演者たちに提案した。フラー本人も、大胆なアイデアであることを認めている様子だが、ヒュー・ジャックマン、エディ・レッドメイン、ラッセル・クロウ、アマンダ・サイフリッドらは面白がって応じてくれている。
しかしアン・ハサウェイだけは違った様子だ。収録がスタートする直前にフラーが「最初の質問を歌って尋ねたいのですが、歌でお返しいただけますか?」と確認すると、冷めた様子のハサウェイに「私は歌わないけれど、あなたは歌っていいですよ」と断られてしまう。フラーがダメ元承知で歌って質問してみたが、ハサウェイは他のキャストのように応えてはくれない。フラーは、この瞬間からハサウェイは否定的な態度になってしまったと振り返っている。
実際の映像では、その後フラーが何を尋ねても「No」と短く答えるばかりで、非常に気まずい空気が流れている。終了時には一応の握手を交わしているが、ハサウェイは明らかにフラーから視線を外している。
「私のアイデアがまずかった」「私の要求が過剰だった」と反省も語るフラーによれば、当時このインタビュー動画を自身のYouTubeに掲載したところ、広報担当者から「あなたをブラックリストに入れる」という警告付きで、動画を取り下げるようにと連絡が入ったということだ。
こうしてフラーが当時を振り返る動画が話題を集めると、ハサウェイはすぐに広報担当者を通じて、直接謝罪のメールを送ったという。まさか本人から連絡があるとはフラーも仰天したようだ。
ハサウェイはフラーのために長文のメールを書き、その中で当時のインタビュー中に自身がどういう状況であったかを説明し(ここで明言されているわけではないが、当時ハサウェイはSNS上で激しいバッシングに遭っていた)、ひどい振る舞いであったことを詫びたという。そのメールはとても感動的なものだったようで、フラーも「こうして話しているだけで泣けてきそう」と感謝している。フラーは、ハサウェイから届いたメールの文面は「とても個人的な内容」だったため、詳しくは明かさないとしている。ハサウェイは次作のインタビューにフラーを招待したといい、二人は再会を楽しみにしているようだ。
フラーは長年、セレブリティへの興味深いインタビューを繰り返してきている人気ジャーナリストだが、時にこうした気まずい思いをすることがあるようだ。数ヶ月前には、2016年の『カフェ・ソサエティ』時のブレイク・ライブリーのインタビュー時の態度が無礼だったと振り返る動画も話題を集めた。
筆者も数多くのハリウッド・スターや映画製作者へのインタビューを行ってきているが、やはり時には噛み合わないケースもある。特に最近はZoomを介した僅か数分のバーチャル取材も主流となったが、こちらは意思疎通がとても難しく、苦労も多いところだ。なんとか面白いインタビューにしようと創意工夫するフラーの姿勢に、同業者として共感する。