初回客から100万円以上脅し取る…大阪ミナミ悪質ホストの「一撃講習」マニュアルとぼったくり手口
「消費者金融で上限マックスまで借りられるだけ借りろ!」
大阪・ミナミの悪質ホストは昨年1~6月、マッチングアプリで知り合った初来店の女性客を恫喝し複数の消費者金融から借り入れをさせ、多額の金を脅し取っていた。
監禁や強要の疑いで7日までに府警南署に逮捕されたのは、大阪市中央区のホストクラブ「Aria」の運営会社「YOUS」の代表取締役、上埜善弘(40)、副社長の阿部留尉(41)両容疑者。この事件を巡っては同店ホストの藤咲湧斗被告(24)をはじめ、店長、代表代行の男3人がすでに逮捕・起訴されている。
従来のホストクラブは新規客に数千円で飲ませて油断させ、売掛金まみれにさせて風俗で働かせるケースがほとんどだった。上埜容疑者らは一見客から初来店時に高額の請求をする「一撃講習」というマニュアルを作成。1回で最大の売り上げを搾り取る方法が書かれていた。
ターゲットの条件は<20歳以上><昼職であること><勤続1年以上><ホストの知識がないこと><「彼女」であること>──。
藤咲容疑者らはマッチングアプリを使って、彼氏募集中の素人女性を物色。自分はホストだと明かした上で、「店には呼ばない」と言って相手を安心させ、居酒屋などでデートを繰り返していた。
「20代女性は藤咲と会食中、突然、『店のミーティングに遅刻する。同伴してくれれば遅刻の罰金は免れられる。初回は3000~4000円やから』と切り出されたそうです。女性はもともとホストクラブには抵抗があったが、自分は彼女だと信じ込んでいたため、やむなく言うことに従った」(捜査事情通)
マニュアルには<判断不可能になるほど酔わせる><適当なシャンパンを入れる。値段は言わない><伝票の裏書きは必ず書かせる。どんなに酔っていて「書けない」と言っても書かせる><翌日まで一緒にいて、必ず借り入れさせる>といった手順が書かれていた。
藤咲容疑者は女性にテキーラなどを飲ませてベロベロにさせ、意識がもうろうになった彼女をホテルに連れ込んだ。「いっぱいお酒注文したよね。払うまで帰られへんで」と態度を豹変させ、部屋から出さなかった。
女性は翌朝、消費者金融の自動契約機に連れ回され、100万円の借金をし、計108万7000円支払った。同様の手口で大阪府の20代女性2人が、それぞれ160万円と72万5650円脅し取られている。うち1人は風俗店で働かされ、22万円の報酬を取り上げられた。
「借り入れ講習というマニュアルもあり、借り入れ可能な条件や、ここまで引っ張れるという限度額も示されていた。<建物の中には必ず1人で入ってもらう。あとでカメラを見たときに自主的に入っていることの証拠になる><女の子自身が情報入力する>といった細かい指示もあった。証拠を残さないよう徹底していた」(捜査事情通)
ホストとは無縁の素人女性をダマして大金を脅し取るとは、クズ過ぎる。