「工程を見て安心感」食協の志和精米工場見学に県内外の米生産者250人が参加【東広島】
米関連事業の専門メーカー食協(本社・広島市南区、武信和也社長)は2月26日、米不足が続く中、食協グループ・生産者の集いを同社の志和精米工場(東広島市志和町)で開き、県内外の生産者ら約250人が参加した。今回初。
生産者らは、10班に分かれて同工場内に入り、精米から袋詰めまでの工程を見学した。担当者が、コンピューター制御による全工程の一元管理や精米機、光選別機などの特徴、環境に配慮した太陽光発電パネルの設置などSDGs(持続可能な開発目標)の取り組みについて説明。生産者らは、稼働している最新鋭の設備などに見入っていた。
全国の5銘柄米の食べ比べでは、東広島市の恋の予感などの香りや艶、味、食感などの違いを確認しながらじっくりと味わった。
武信社長は「生産者に米を出荷してもらい販売につなげたい」、参加したライスファーム藤原(三次市)の藤原博巳代表取締役(60)は「企業に出荷した米がどのような形で消費者の口に入るのかという工程を見て安心感を持った。集荷した米が消費者に安定して供給できるようになれば」と願っていた。
午後からは、水稲生産技術研究所(愛知県)が2025年産の多収穫米でコシヒカリともち米のハイブリッド品種「しきゆたか」を紹介し作付けを呼び掛けた。生産者は、大粒で食べ応えがあり一般品種に比べて30~40%収穫量が多いという同品種に興味を持ち、箱苗の稲の根張りや肥料などについて質問していた。
同社は、1991年設立。米穀、食品、燃料、宅配水(グループ企業)の4事業を展開している。同工場は、2022年に新築。最新鋭の機械を導入し月に約7000㌧の生産能力を誇り国内ではトップクラスの精米工場で、年間約3000人の見学者を受け入れるなど地域貢献に取り組んでいる。(山北)
プレスネット編集部