漁業体験でタコをゲット? 相模湾で<タコつぼ漁>や<刺し網漁>を体験できるサービス開始【神奈川県鎌倉市】
船舶による海上体験の運営を支援する株式会社PocketPortは4月24日、神奈川県鎌倉市の漁師と連携し、漁業体験ブランド「湊-KAMAKURA-」を本格オープンすることを発表しました。
「湊-KAMAKURA-」では、都心からもアクセスしやすい鎌倉市の腰越漁港と広大な相模湾で漁業体験ができます。
海の環境変化で漁獲量減少 漁師の新たな収益機会に
近年、相模湾では磯焼けなどにより、海の環境が変化。その結果、漁獲量が減少し漁師さんの収入の安定が難しい状況だといいます。
漁業関係者たちが漁獲物の販売以外で収益を上げる手段を模索する一方、消費者は海との繋がりを感じる機会が減少している傾向もあります。
実際、日本財団の調査によれば「海が好き」と回答した人の割合は、2019年の57%から2024年の44%にまで低下し、磯焼けを含む海の環境問題への認知度も減少しているようです。
こうした状況の中、PocketPortは漁業をエンターテインメント化し、漁師に新たな収益機会を作りつつ、消費者には海を身近に楽しむ楽しさを提供することを考えたといいます。
オンラインで体験「タコつぼオーナー」
新事業の1つである「タコつぼオーナー体験」では、参加者がオンラインで5個1セットのタコつのオーナー権を購入。自分のタコつぼを所有するところから始まります。
漁の当日までの期間はタコ漁の準備や仕掛けに関連する限定コンテンツを配信。自宅で漁業の仕組みを学ぶことが可能です。
漁当日には動画サイトでライブ配信が行われ、リアルタイムで自分のタコつぼの様子を観察することができます。
また、タコつぼにタコが入っていた場合、下処理及び茹で作業を施したタコが冷凍状態で自宅まで配送。タコが入っていなかった場合は、代わりに漁師さんが獲った腰越の塩蔵ワカメが送られるそうです。
「刺し網漁業体験」でイセエビやマダイと出会う?
刺し網漁業体験では、「刺し網漁」と呼ばれる、海中に網をはり魚や甲殻類を捕獲する漁法を現場で体験する可能。イセエビやマダイをはじめとする、相模湾に生息する海の幸と出会えるかもしれません。
また、漁師の仕事の9割を占めるとも言われている「陸上作業」が学べるのも、この体験の特徴。次の漁の備えた網などを整備する作業が体験可能です。
漁師に安定した収益を
今回オープンする漁業体験ブランド「湊-KAMAKURA-」は、漁師にとって安定した収益の確保に繋がるほか、地域活性にも寄与することが期待されています。
日常では味わうことができない貴重な海での体験が、海への関心を深めてくれるに違いないでしょう。
詳しい情報は株式会社PocketPortの公式WEBサイトで確認することができます。
※2025年4月29日時点の情報です
(サカナト編集部)