上達の壁は“スピネーション”にあり? フェースを戻す正しい動作とは【最強インパクトを作る うねりスイング】
スピネーション①
ゴルフスイングでは開いたフェースを戻す作業が必要
スイング中にゴルファーが主体的に行う動作は3つあります。まずは左ハンドルを切るようなテークバック、それから動きを止めずにクラブを引き下ろし、ダウンスイングでは「スピネーション」と言って、クラブフェースをターンする作業を行います。
これをクラブの側から考えると、左ハンドルを切るテークバックから切り返しでパッシブトルクが働き、そこからクラブに対して初めて左手で引きつけるエネルギーが発生します。引っ張られることでゴルフクラブ自体は元の位置に戻ろうとしますが、クラブフェースだけは戻りません。
このとき、フェースは開いたまま戻ってこようとするのです。ですからスイング中で唯一、能動的に開いているフェースを戻す作業が必要になってきます。
具体的には、シャフトを軸回転させてクラブヘッドを回します。この動作を行うことによって、ボールをハンドファーストにとらえることができます。
このスピネーションは、ゴルフスイングの中でもっとも重要と言っても過言ではない動作であり、正しいやり方を覚えると共に、どのクラブを打つときにも必ず行わなければなりません。
ゴルフスイングを学んでいく過程にはさまざまな要素があるので、ついこのスピネーションを忘れてしまいがちですが、この動作を行わないことには球がつかまりませんので、折に触れて動作を確認することが大切です。
ポイントはシャフトを軸にクラブヘッドを回転させることで、左手でこの動作を行うと左手の甲でドアをノックするような形になります。アマチュアには馴染みのない動作かもしれませんが、レベルアップするためにはぜひここを理解し、実践することが必要です。
スピネーション動作
POINT
引きつけ動作を行ったときクラブフェースは開くので閉じる動作だけは意識的に入れる必要がある。これがスピネーション動作
クラブフェースを閉じればハンドファーストインパクトになる
もしこのスピネーションを行わないとどうなるかと言うと、クラブを振れば振るほど振り遅れてボールは右に飛ぶことになってしまいます。
それまでどんなに良い動きをしたとしても、ここでスピネーションが入らなければ、意味がなくなってしまうのです。
ここだけは意識してやらなければいけない部分で、フェースターンとも呼んだりしますが、左ハンドルからクラブを倒すという動作を正しく使った後に、必ずスピネーションを入れることによって、はじめて正確な強いハンドファーストインパクトが迎えられます。
ゴルフクラブの構造やスイングの力学で考えればこうなるしかないので、それに逆らってはいけません。
クラブフェースをボールに当てる動きが入るとハンドファーストにならない
POINT
腕が外旋しながらシャフトを軸にフェースを回すと自然にハンドファーストになる
【出典】『最強インパクトを作る うねりスイング』著:三觜 喜一