とろっとろの黒蜜がたっぷり!富山市民が大好きな「あやめ団子」【石谷もちや】老舗の2号店の新商品は「杏仁豆腐」
富山県富山市にある「石谷もちや」。
餅の消費量が全国トップレベルの富山で、明治後期の創業から続く老舗餅店です。
長らく地元の人たちに愛される本店は富山市中心部の中央通りにあり、結婚や祭りなどの慶事にふるまう餅や赤飯はもちろん、大福や団子など普段のおやつを買い求める客でにぎわいます。
そして2022年9月、富山地方鉄道の不二越駅のすぐそばにオープンしたのが、2号店。工場を併設し、本店と同じくその日の朝についた、つきたての餅や団子を味わうことができます。
1番人気は富山市民が大好きな「あやめ団子」
シンプルでごまかしが効かないーー波照間島の黒糖で作る黒蜜だれ
石谷もちやで人気の商品といえば「あやめ団子」。
見た目はみたらし団子のようですが、味はまったくの別物。黒糖を使用したとろとろの黒蜜たれがたっぷりかかっています。
沖縄県波照間島産の黒糖で作られる黒蜜だれは、黒糖ならではのほのかな苦みを含み、コクと深みのある味わい。
シンプルなだけにごまかしが効かず、こだわり抜いた原料と丁寧な仕事でしか出せない特製たれです。
そして主役の団子ですが…
団子は本来、うるち米の米粉で作るのが一般的ですが、「石谷もちや」では県産の新大正もち米をブレンドしていて、のびのいいもっちりした食感に仕上げているのが特徴です。
つきたて・焼きたての香ばしい団子に、特製たれがうもれるほどたっぷりとかける「あやめ団子」。水分量が多いので夏でも食べやすく、1年を通して人気の看板商品です。
「あやめ団子」はなぜ富山市で人気?
富山市内にある餅屋では、各店で「あやめ団子」が売られていて、味もそれぞれの店ごとに違います。富山市民のソウルフードとして親しまれていますが、富山市以外ではあまり馴染みがないという人も多いといいます。
そんな「あやめ団子」が広まったきかっけとして挙げられるのが、「山王さん」で親しまれる富山市中心部にある日枝神社の春祭り。「山王まつりで売られていたことから市民に親しまれるようになった」という説があるそうで、あやめの咲く5~6月頃の季節商品だったものが餅好きの地元民に受け、「石谷もちや」でも通年取り扱う看板商品になっていったんだとか。
あやめ団子以外も! 老舗餅店のオススメ
バリエーション豊富な団子メニュー
あやめ団子にたっぷりのきなこをかけた「黒蜜きなこ団子」。
きなこと黒蜜の相性がよく、人気の商品です。
実はこの「黒蜜きなこ団子」、もとは賄いメニューだったそう。
現在の店主で4代目の石谷悦男さんが幼いころ、「あやめ団子にきなこをかけたら、味が変わっておいしいんだ」と言って、おじいちゃんがおやつに作ってくれたのだとか。
それをいつか商品にしたいと思っていて、改良したのが「黒蜜きなこ団子」。
店主にとっては大切な家族の思い出の味でもあるんですね。
真っ黒なたれがかかっているのは「ごま団子」。2種類のごまを使用し、自社独自の製法で煎り・すりを行い、香りを引き出した特製のごまだれです。
ほおばるとごまのぷちっとした食感がほどよく残っていて、噛むほどに香ばしくおいしく食べられます。
2024年6月から販売の新商品! 3種の「杏仁豆腐」
2024年6月からは、新商品として杏仁豆腐が登場。
味はプレーン・いちご・抹茶の3種類で、寒天ではなくゼラチンを使用することでもっちり&まったりとした食感になるのだそう。
いちごのピューレにはあまおうを使用していて香りがよく、甘めの杏仁豆腐といちごの酸味の相性が抜群です。抹茶のほうは、抹茶団子にも使用している京都の宇治抹茶で作られていて、ほんのり苦みがきいた大人な味。
製造数はまだ少ないということなので、見かけた方はラッキーかも。
出典:KNBテレビ「いっちゃんKNB」
2024年8月6日放送
記事編集:nan-nan編集部
【石谷もちや 清水元町店】
住所 富山県富山市清水元町4-3
営業時間 9:30~15:30
定休日 火・水曜