イカダのヤエン釣りで1.24kgのアオリイカを確保【三重・迫間浦】エギングでも良型キャッチ
今年の若狭湾の春アオリイカは水温が低いせいか、ゴールデンウイークになっても定置網には全然入っておらず、まだ釣果は望めなさそうだ。そこで目を向けたのは三重県・南伊勢町の五ケ所湾エリア。この春もいいサイズが好調に釣れているという迫間浦の宝成渡船のイカダで、5月13日にエギングとヤエンの二刀流でアオリイカを狙ってみた。
迫間浦でイカダ釣り
途中玉城インター近くのえさきちで生きアジ20匹購入して迫間浦へと向かう。道中の道路脇には満月の月明かりに照らされて、シカやタヌキがわんさか。普段でもよく見るが、この日は異常なほど多い。
これは爆釣の前触れか……と、期待に胸を膨らませて現地に到着。船長にあいさつして船に乗り込み、イカダへと渡してもらった。無風のベタナギで絶好のエギング日和だ。
まずはヤエン用のアジを投げ入れ、朝マヅメのモーニングバイトを狙ってイージーQキャストのマヅメオレンジをキャスト。しばらくシャクり続けるが反応はない。
小さなクエをキャッチ
潮は干潮に向かって下げているはずだが、エギに潮の重さが全く感じられない。海中をよく見ると、ロープに生えた海藻や浮遊物がなびかず流れずだ。「ホントに今日は大潮か?」といった状況で、泳がせのアジにもエギにも何の反応もなく時間だけが過ぎていく。
開始から3時間ほどたったとき、足元までじっくりと探っていたエギにコツッしたとアタリが出た。アワせるとイカではない何かがヒット。抜き上げたのは模様のキレイなクエの子だった。
ヤエン仕掛けにヒット
その後はエギにツンとしたアタリが一度と、アジの頭が何かにかみつぶされただけだったので、ここでイカダを替わりいったん昼休憩。これが大正解だった。
背中側から岸側に向かって風が吹いているが、エギングには支障なさそうだ。やや濁ってはいるが、潮もいい感じに流れている。
取りあえずアジを投げ入れエギングの準備をしていると、いきなりジージーッとユルユルのドラグが逆回転。イカがアジを抱いたようだ。少し食わせた後、寄せに入るとそんなに重量感はなく簡単に寄ってくる。
1.08kgのアオリイカを手中
ほど良い距離まできたところで、ヤエンを投入するが放されてしまった。アオリイカは自分の獲った獲物にはすごく執着するので、すかさず仕掛けを回収しヤエンを外して、放された周辺にかじられたアジを投入。するとすぐに抱いてきた。
再度ヤエンを投入し、大きくスイープアワセを入れ巻き上げると、イカの手前1mでヤエンの掛けバリがラインに絡んでいる。仕方なく手でラインをつまんで寄せ後ろからタモですくおうとしたが、当然また放されてしまった。
すぐにヤエンを外し1/3程度になったアジの尻尾をそのまま落とし込むと、またまた抱いてくれて3度目の正直でヤエンのカンナにヒット。これは1.08kgのナイスなアオリイカだった。
エギングで700gアオリイカ
アオリイカがエサに執着することは分かっていたが、ここまで執念深く何度もアタックしてくるとは思わなかった。再びアジを付けて泳がせると、またまたすぐにドラグが鳴ってアタリが出る。
寄せると結構軽くて、秋イカサイズが抱いたようだ。ヤエンを入れるが放されてしまい今回は追い乗りもしてこなかった。今が時合いだとエギングでも探り続けていると、岸向きにキャストしたイージーQキャストに、いい手応えのイカが乗ってくれた。
慎重に浮かせてタモに収めたのは、700gのグッドなアオリイカだった。
ヤエンで1.24kgアオリをキャッチ
それから30分ほどたった時、右前方に泳いでいたアジが左方向へと泳ぎだした直後に、ドラグがけたたましく鳴った。寄せに入るといい重量感が伝わる。
ヤエンを投入しスイープアワセも決まってタモに入ったのは、1.24kgの当日最大のアオリイカだった。
最終釣果
その後は時合いが過ぎたのか、アジにもエギにも反応がなくなってしまったので終了とした。当日はエギとヤエンの両方で釣果を得ることができ納得の釣行となった。
釣果は1.24kg頭に3匹。道中に異常なほど遭遇したシカもタヌキのご利益があったのだと信じたい。
ここ迫間浦の宝成渡船では、連日アオリイカの釣果が出ている。2日後にはエギングで2.8kgのモンスターサイズも上がっている。陸っぱりで釣り場を模索している人や場所取りで悩んでいる人は、イカダからのんびりゆったり楽しんでみてはいかがだろう。
<週刊つりニュース中部版APC・山根充伸/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース中部版』2025年5月30日号に掲載された記事を再編集したものになります。