区内在住高橋さん 「都筑」味わう名物を 中川にジェラート店を開店
区内在住の高橋智子さんがこのほど、都筑区の野菜や果物を活用し、地産地消を目指すジェラート専門店「Nicolita」(中川7の2の3)をオープンさせた。
20年ほど前から都筑区に住んでいる高橋さん。普段はAI関連のスタートアップ企業に勤めている。ある日、朝の情報番組で鎌倉市のジェラート店の店主が「素材や糖分を数値化し、計算で理想の味を再現している」と話しているのを見て、感銘を受けたと同時に「数字を扱うことは得意なので、自分にもできるかも」と考えたという。
かねてから「都筑区特産の食材はたくさんあるのに、街には全国チェーン店が目立ち、地元食材が日の目を見る機会が少ない」と感じていた高橋さんは、地元食材の魅力発信や地産地消を広めるために、とジェラート専門店のオープンを思いたった。
地域の輪に感謝
食材の仕入れ先を探す際、「地元の知り合いに相談したら、『こんな人がいるよ』と紹介してもらった。本当に助けられた」と感謝する高橋さん。メーカー企業に勤めていた頃の先輩が、中川で農家を営んでいた縁もあったという。「改めて地域の温かみを感じた」と笑顔で語る。「日頃からお世話になっている地域に恩返しを」との思いから「笑顔(ニコニコ)」と「利他」を組み合わせ、店名とした。
甘い食べ物が苦手という高橋さん。ジェラートは素材の味を活かすため、甘さを控えめに。「老若男女問わず、美味しく食べられるように。たくさんの人に地域の味を届けたい」と味付けにもこだわる。
高橋さんは「都筑区で過ごしてきた日々や仕事での経験、築いてきた人脈など、すべてが今に活きている。今後は『都筑区の名物』として認知されるよう地元の味を発信していきたい」と将来を見据えた。