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<生活費10万を義母に……?>堅実なカレと結婚。将来のため、義両親との同居を選択【まんが】

ママスタセレクト

写真:ママスタセレクト

私(レイカ)は、このたびお付き合いしてきたアキオさんと結婚することになりました! アキオさんは決して派手なタイプではありませんが、堅実で優しい人です。この人となら安定した家庭を築けそうだと思っています。近々、アキオさんのご両親に挨拶に行く予定なので、今からドキドキ。アキオさんによれば、ご両親は穏やかで優しい人だそうです。挨拶に行った際には、私たちの結婚後のプランも話そうと思っています。

「持っていく手土産、何がいいかな。ご両親は甘いものお好き?」私はアキオさんの両親に会うと決まってからとても緊張しています。

「ありがとう。父さんも母さんも甘いもの好きだから喜ぶと思う。でもうちの父さんも母さんも優しい人たちだからそんなに緊張しないで」と、アキオさんが話してくれました。

「喜んでくれるかなあ。反対されたりして……」と、私は不安でしたがアキオさんは「それはないと思うんだよな。うちの両親、すごく堅実だから俺たちの考えにきっと賛成してくれると思う」と、言ってくれました。

そしてアキオさんの家にお邪魔する日になりました。

「ようこそ。よく来たね。さあ、あがって」ご両親は2人とも、私のことを歓迎してくれているようでした。

アキオさんから聞いていた通り、ご両親はとても優しそうな方たちでした。少しホッとしました。

結婚式にはあまりお金をかけず、その分貯金は、少しでも将来のための貯蓄にまわしたいことを伝えました。「そうね。だけどレイカさんはそれでいいの? 華やかなお式を挙げたいんじゃない?」とご両親は、花嫁としての意見もちゃんと聞いてくれました。

そして、ついにアキオさんが同居の話を切り出しました。

「俺の部屋もあるし、じいちゃんばあちゃんの部屋も空いてるだろ?」

アキオさんの家には以前、祖父母も同居していたらしく、部屋数がたくさんあります。祖父母が亡きあと、その部屋が空いていると私は聞いていました。

「2人で暮らすことも考えたのですが、賃貸のマンションに家賃を払い続けるのはもったいないかなと思いまして……」と私たちの考えを伝えます。

「一軒家やマンションを購入するとか、ゆくゆくはって考えてるよ。でも今じゃないと思う。そのうちマンションや家を買うなら、今のうちにもう少しお金も貯めたいし。もちろん生活費は出すよ」とアキオさんもご両親を説得します。

「じゃあ食費や生活費は折半でお願いね。毎月、あなたたちに請求するわね。それから家事はできる人ができることをしましょう。」アキオさんのご両親との話し合いもうまくいきました。これで、無事に同居生活を始められそうです。

初めてアキオさんのご両親に結婚のご挨拶にいきました。会う前はとても緊張していましたが、ご両親は穏やかで優しく4人で和やかに話すことができました。私たちが考えていた結婚後に同居したいという希望も、義両親は受け入れてくれてホッとしています。義母が言うように、新婚生活は2人でスタートすることも検討したのですが、それよりも先の将来を見据え、今はお金を貯めて新居の購入や子育ての資金を貯めることを優先にしたいと私たちは考えているのです。

「エッ、10万も?」短期間の値上げで、募る不信感!

結婚後、いよいよ義実家での同居がスタートしました。私は結婚後も仕事を続けているので、義両親と顔を合わせるのは平日の夜、そして休日くらいです。

食事の用意は義母がしてくれます。食材の買い出しから、料理をつくるまで担ってくれているので、私は本当に助かっていました。

義両親もまだ現役で働いていますが、私たち夫婦よりは帰りが早く、家事を率先してやってくれています。帰りが遅くなるアキオさんと私にとって、義両親のサポートは大変ありがたいものでした。

周りの友だちからは、「同居なんて大変だからやめときなよ」とも言われたけれど、私は同居できてよかったと本当に思っていました。おかげで仕事も頑張れます!

生活費は折半することになっていました。義母とは夫が話してくれたそうで、毎月5万円を生活費として支払うことになりました。しかし……。

私は嫁という立場ということもあり、義両親と直接お金のやりとりはしたくないと考えていました。義両親も私に遠慮してしまうと思ったからです。アキオさんも、お金の管理が得意そうだし、義両親とのやりとりや相談はアキオさんにお任せする流れに自然となっていったのです。しかしあるとき、アキオさんから生活費の増額を相談されたのです。

「でも俺ら家賃払ってないわけだろ? 月に8万円くらい、仕方ないんじゃないかな? 母さんはレイカに直接言いづらいと思うから、だからこの話は母さんにしなくていいからね」たしかに、私が義母とこのことについて話すのは穏やかではないと思ったので、アキオさんの言う通りにすることにしました。

アキオさんの話では、「実際に同居してみたら、あれこれお金がかかるらしく」ということだったけれど……アキオさんと、義両親で決めたことなら増額もやむを得ません。でもやっぱり、いきなり3万円も増額なんて驚きです。

しかし、それからさらに半年後、私はもっと驚くことになるのです。

なんと、義母は生活費のさらなる増額を要求してきたというのです。当初の金額から3万円の増額をしたときから、まだ半年しかたっていません。正直「こんなに短期間にうちにまたですか!?」という気持ちでした。

「たしかに、物価高になっているのはわかるけれど、じゃあ具体的に何がどのくらい上がってるとか聞いてるの?」と私がアキオさんに質問しました。

しかし、義母にはいろいろ任せているし、食事とかも作ってもらっている手前、細かいことは聞けないとはぐらかされてしまいました。そういうものなのでしょうか? 今回、増額したら、義両親に支払う生活費は10万円になります。私はなんだかモヤモヤしました。

家賃を払っていないことを考えたら、月10万円の生活費は高い金額とは言えないのかもしれません。でも最初の話では「月5万円を生活費として入れる」という取り決めだっただけに、こんな短期間に2回も急な値上げをされ、生活費を増額されたことに戸惑う私がいました。とはいえ、お金のことはなかなか義両親と直接は話しづらいもの。アキオさんがそういうのであればと私は渋々ながら、月10万円を義両親に生活費として入れることを承諾したのです。

「義母は冷たい人」増える負担、メリットのない同居!

生活費で「月10万円」というのは、決して安い金額ではないとは思っています。でも、正直、10万円もあったら切り詰めれば、マンションを借りて2人だけで暮らすこともできるかもしれません。

「同居のこと、あらためて話し合わない?」とアキオさんに提案しました。

しかし、アキオさんの話によると、生活費を多く入れる代わりに、私が担当する家事を減らしていいと義母は言っているようで「いまの生活でレイカも助かってることもたくさんあるだろ? それに、レイカが仕事に集中できるように、母さんも応援してるんじゃないかな」と同居を解消する意思はなさそうです。

月10万円を生活費として入れるようになり、私は前にも増して仕事にエネルギーを注ぐようになりました。家事は義母がしてくれるというので、残業も積極的にするようになり、帰る時間も以前より遅くなりました。

「あれ? なんかお義母さんのいまの言い方、嫌味っぽくない?」休日の朝、ゆっくり起床した私に言ってきたひと言が気になりました。普段、遅くまで働いているのだから休みの日くらい私が何時に起きようといいじゃないですか。

家事の量を減らしていいとアキオさんから聞いていたのに、義母から洗濯をやるように言われました。なんで私がやらないといけないの? 家に居られるときくらい、ゆっくり休みたいのに。

義母の私に家事をさせようとする言動は続きました。今日は、義母は自分が出かけるからって私に食事の用意をするように言うのです。しかも、義父の分まで私に作るようにと!

「レイカさん、お休みの日くらい、少しはお願いね。じゃあ、行ってきまーす」とそそくさと出掛けていきました。生活費を10万円も渡しているのに、こんなに家事までやらされるの?

義母が私に家事を振ってくる頻度が確実に増えました。私、最近仕事を増やしたから疲れてるのに。

応援してるとか何とかいって、あれって最初のうちだけだったのかな? だんだん義母が冷たい人に見えてきました。それに、最近の義母は人が変わったように感じて少し怖いです。同居、なんかイヤになってきちゃいました。アキオさんに私の不満をぶつけると、自分から義母にうまく伝えると言ってくれました。

そんなある日。義母から決定的な投げかけがありました。

「家族なんだから助け合いましょうよ」と、家事分担についての義母の言い方に私も腹が立って言い返してしまいました。

アキオさんからは、生活費を増額する分、家事を義母にまかせて仕事に専念していいと義母が言っていると聞いていました。それなのに、この義母のやり方はひどすぎます。お金もとって、家事をやれなんて同居のメリットがなさすぎる!

はじめはうまくいっていると思っていた義両親との同居。しかし日を追うごとに生活費を増額したのに家事をよく頼まれるようになって、私はストレスが溜まっていきました。最初に決めたはずの生活費5万円から、ほんの1年で10万円に増額。アキオさんは「俺が間を取り持つから」と言ってくれるので、なんとか私は持ちこたえていたのですが、とうとう私の我慢も限界です。義母との衝突を機に、私は義実家での同居を解消することにしたのでした。

「は、新築マンション?」夫から明かされた衝撃の事実

義母と言い合いになったあと、私はいったん、実家へ逃げました。そして、アキオさんもいままで私の負担が多すぎたと分かってくれたようでした。

「お義母さんがあんなに冷たい人だと思わなかった。あなたの親だから我慢していたところもあるけど、もう無理だよ。とりあえず家探そう。今度の土日迎えにきて」と、伝えます。

義実家を出て来たとに言ったとき、アキオさんは驚いていましたが、私の気持ちを汲んで、同居を解消することを理解してくれました。

「いまここで、お金をあまり使いたくないから、できるだけ安い物件を探そうね」と言う私に、アキオさんからなにやら提案があるようでした。

なんとアキオさんは、新築のマンションを購入しようと言ってきたのです。

同居してるあいだ、貯金はしてきたけれど、義母から生活費を増やされたおかげで、思うように貯金できなくなりました。だから頭金ほどのお金はまだ用意できていません。

「心配するなって言ってもないものはないじゃない!」という私にアキオさんは不敵な笑みを浮かべます。夫の自信たっぷりな表情に私は何やら不吉な予感がしました。同居期間中に、アキオさんも別に貯金をしてくれていたというのです。

「ほら、前からレイカと話してただろ。家を買うなら、できるだけ現金で買ったほうがいいって。だから俺がレイカに内緒で貯金してたんだよ!」アキオさんは何を言ってるのでしょう? だから現金を増やすために同居して貯金したかったのに、義母の生活費増額のせいで全部計画が水の泡になったというのに。

「だーかーらー。まだわかんない? 増額した分の5万円は俺らの貯金になってるんだよ!」とアキオさんはどや顔で言いました。

義母への生活費として渡すのなら私が大人しくお金を出すだろうという、確実にたくさん貯金をするためのアキオさんが考えた作戦だったいうのです。

じゃあ、生活費を多めに入れる代わりに家事分担を義母に任せていいという話ももしかして……私は青ざめます。

私は、夫であるアキオさんをずっと信用していましたし、愛していました。そして私を唯一守ってくれる存在だと思っていました。だから義両親が、生活費を増額してこようが、義母から冷たいことを言われようが耐えてきたんです。それなのに義母と私のトラブルの原因は全てアキオさんだったなんて……。いくらお金を貯めたいからと言って、私と義母の関係性を台無しにした夫。私はアキオさんのことが一気に信じられなくなってしまったのです。なぜ今まで気づかなかったんだろう。

【義母の気持ち】私は家政婦?押し付けられる同居はNO

息子のアキオが結婚することになりました。お相手はレイカさん。とてもさっぱりした雰囲気の女性です。結婚の挨拶に来たとき、息子夫婦は将来の貯蓄のため、私たちの家で同居をしたいと提案されました。新婚さんだから2人で暮らせばいいのにと思いつつ、将来のためにお金を貯めたいという2人の気持ちもよくわかります。そこで私たちは息子夫婦の相談を快諾し、同居生活を始めたのです。

若い夫婦は忙しく大変だろうと思ったので、家事はお互い思いやりをもって、やっていけたらと思っていました。

アキオとレイカさんの仕事状況から、私が食事をつくってあげた方がいいかと思い、食材の買い出しから一切を私が担っていました。しかし、いざ同居がはじまってみると、なかなかうまくはいかないもので。

レイカさんは、休日は朝もなかなか起きてきません。ゆっくり寝ているみたいです。黙っていると、なにもしてくれないので、私からあれこれ家事をお願いすることが増えてきました。そんなときのレイカさんは決まって不機嫌な顔になります。

また別の日、私は出掛ける用事があったため、レイカさんに食事の準備をお願いしました。

レイカさんは休日の食事の用意すらしたくはないようです。食材の買い出しはしてあるのですから、たまにはご飯くらい作ってくれたっていいと思います。

レイカさんだけを責めるつもりはありません。アキオも同居を始めてからというもの、どこか「私が家事をやって当たり前」と思っているような節があり、そこにも不満を抱いていました。

まったく家事をしないわけではないけれど、あくまで「私を手伝うスタンス」でしかないようなのです。そこである日、思い切ってアキオに話してみることにしました。

「うーん、母さんの言うこともわかるけど。「嫁だから家事をするべき」っていうのも今どき違うしね」と、アキオと話してもいまいちハッキリしません。じゃあ私がレイカさんと話をしようと思うこともありましたが、やはりそこは嫁姑の関係。できる限りアキオを介してやりとりしたほうが、きっとうまくいくと思っていたのです。しかし……。

なんだか私は息子夫婦の家政婦になってしまったかのようで……ストレスはたまり、家事も忙しくなったことから、寝込む日もたまにありました。そんな体調を崩したある日、レイカさんに言われたひと言についムッときてしまったのです。

レイカさんの態度に私もとうとう我慢の限界です。レイカさんに本音をぶつけてしまいました。貯金をしたいという息子夫婦の願いを叶えてあげたいと思っていましたが、蓋を開けてみれば、息子夫婦は私たちに甘えているだけ。月5万円の生活費こそ入れてくれてはいますが、家事の分担はほとんどなし。それどころか、たまの家事をお願いしただけで不機嫌になる始末……私やお父さんが元気なときならまだしも、今日みたいに体調が悪いときまで同じ態度でいられたら、こっちだってたまったもんじゃありません。

【私の気持ち】愛する夫にダマされてた私「義母には謝罪しなきゃ!」

義母と私が衝突した要因、それはアキオさんだったのです。私は思わず……。

「2人の関係はそのまえから険悪だっただろ。俺のせいじゃないし、俺はレイカとの新居のために貯金をがんばってたのに、そんな言い方ひどいじゃん」この期に及んでまだアキオさんは他人事です。不和のすべての元凶はあなたなのに。

同居していた義両親は、私たちに度々生活費の増額を求めてきました。その代わり、アキオさんからは私は一切の家事をしなくていいという条件だと聞いていたのです。だから私もそのつもりで、家事をやらされるのは割に合わないと義母にあんな態度をとってしまったのです。

しかしアキオさんは私に黙って貯金をするために、生活費を多く請求してきていたことがわかりました。信頼してきた夫が、平気で私をだましていたことが怖くなりました。もう離婚しかない……! でもその前に、私は確認しなければならないことがあります。

私は、義両親に、結果的に義母と衝突してしまったこれまでの経緯を細かく聞いてもらいました。

「え? 私たちが生活費を月10万円請求していた? あなた何か知ってる?」「なにも知らないな~」いま私が話したことは、義両親とも初耳とのことでした。

「たしかに、物価はあがっていて足りないこともあったけれど、それは私たちで工面すればいいかなってやりすごしていたわよ」と義母。私は自分のとった態度があらためて恥ずかしくなってきました。

実際、義母に10万円もの生活費を渡すとなると仕事も頑張らないと貯蓄まで回せませんでした。仕事の残業をこなす分、家事がおろそかになるのは仕方ないと開き直っていたのも事実です。

「ただレイカさんが家事をしたくないと言い張る、ちょっとわがままなお嫁さんだと勘違いしていたの。でもそりゃそうよね。生活費を稼いでくる分、家事を私が多く負担する。まっとうな話だわ」義母は、私の言い分をよく理解してくれて、優しく受け止めてくれました。

謝る私に義母は「家事代としてお金を渡していると思っていたんですもの。仕方ないわ」とあんな態度をとった私を許してくれました。

「母さんとレイカさんの関係までぶち壊して、アキオはなんてやつだ」義父はとても怒っているようでした。

義両親に今までのことを話してあらためて真実がわかり、ああ、私はなんということをしてしまったんだろうと思いました。義母が二度にわたって生活費の増額を要求していると嘘をついていたのはアキオさんだったのです。将来の2人のための貯金が目的だったとはいえ、私からお金をだまし取るようなことをしていたのです。しかも義母を悪者にして、バレないように私と義母を遠ざけていたのだと思います。冷静に、そしてはっきりと私はアキオさんと別れる決意をしました。

【夫の気持ち】妻に喜んでもらうためのウソで……自爆?

俺(アキオ)はレイカと結婚した。結婚と同時に両親と同居をすることを提案したんだ。なぜなら、一緒に暮らしたほうが家賃が浮くし、その分貯金ができるから。そのうち、一軒家かマンションを買いたいと思っている。だったらできるだけお金を貯めておかないと。そのことをレイカに話したら、しっかり者のレイカも賛成してくれた。母さんたちも協力すると快諾してくれて、俺たちの同居生活はスタートしたんだ。

「アキオ、無駄遣いはダメよ。将来のためにちゃんと貯金しておくの」と、母さんには昔から口癖のように言われてた。

社会人になりたてのころ、自分の給料を知って驚いたのを覚えてる。実家暮らしだからまだ貯金できてるけど……。父さんたちは自分たちで家も建てて、さらにじいちゃんとばあちゃんの面倒までみていて、スゴイんだな。

「この人と結婚すれば、安定した生活が送れるかもしれない」そう思ってレイカとの結婚に踏み切ったんだ。

家を買うとしてもローンを組むなら早めがいい。頭金も用意できていれば返済が少なくて済むし。きっかけは、レイカの提案だった。「アキオさんのご両親は家を持っているの? もしご両親がいいなら、私同居してもいいんだけど」と、計画を聞いたときは「家賃が浮く分、結構貯金ができる!」と思った。

レイカの案に俺は快く賛成した。たしかに2人で働いて貯金すれば、あっという間に頭金は貯まりそうだ。俺たちは両親に相談して、同居させてもらうことに成功した。

両親の理解もあって、同居をはじめた俺たち。計画通り、貯金額を増やせていけることが嬉しくて……つい悪知恵が働いて、本当に軽い気持ちで、レイカにあんなことを言ってしまったんだ。

物価が高騰していることを理由に、レイカに生活費の3万円の増額を打診してみた。驚いてはいたけれど、お金を出してくれた。また貯金が増える、やったぜ!

生活費という名目があれば、レイカはお金を渡してくれた。これでまたさらに頭金が貯まっていく。カンタンさ、しめしめだ。レイカにはもう少し貯まってから言うことにしよう。きっとすごく喜ぶぞ! それなのに……。

勝手に増額した分は、実は両親に渡さず、貯金していたことがみんなに知れわたったとき、なぜか俺は責められる立場に追いやられていた。なんでだよ……。俺は父さんや母さんみたいにしっかりお金を管理できる大人になりたかっただけのにさ。

「昔に比べたら今は時代がちがう」父さんはそうやっていうけれど、俺だけの給料ではやっていけないんだよ。そう、だからこうするしかなかったんだ。

俺は母さんの言うこともレイカの言うこともイマイチ理解ができなかった。俺はあくまでレイカのことを思ってやっただけのこと。それなのに離婚って……。

「アキオさんに頼りっぱなしにするんじゃなくて、もっと早く直接話し合えばよかった。勘違いだったとはいえ、嫌な思いをさせました。お義父さん、お義母さん本当にごめんなさい」「レイカさんが謝らないでいい、私たちこそごめんなさいね」

両親もレイカも謝りあっていったいなんだっていうんだ? お金はムダに使ったんじゃない! ちゃんと貯金しているっていうのに。

その後、話し合いを経て、俺たちは離婚。貯めていたお金も折半した。そして両親から「この家を出てひとりで暮らせ」と言われた。今さら実家を出てどうしろと……?

母さんは「お金は大事だけど、家族はもっと大事だ」という。正直俺もそのつもりだった。でもどうやら、家族を大事にするという意味をはき違えていたらしい。幸せそうな家族を見るたびに、自分がバカなことをしたと思い知らされる。これから俺は変わっていけるのだろうか……。


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