2024年の夏の陸っぱりライトゲームを振り返る【大阪湾奥】ロック好調も夜釣りが不調
この夏はカサゴゲームに夢中だった。大阪湾奥ではライトゲームが成立しえないほど高水温の海で、実際南港は今年は特に海そのものが臭くて、全面的にだめだった気がする。これから水温が下がり復調してくるはずだが、ここで夏の釣りを振り返っておきたい。来夏何をするか考える上でも大事なことだ。
2024年の夏のライトゲーム
2024年の夏は全国的に非常に暑かった。夏の酷暑については、ご存じだろうか?実は近年では2018年が最も暑かったとされ、Wikipediaには「2018年の猛暑」という項目まである。筆者はその当時サラリーマンをしていて、営業先のお客さん(この方はタイラバの釣り人である)から、「ほんまどこ行っても言うてるけど、暑いなあ……」と言われたことがある。本当にあの年は暑かった。
しかし今年の暑さもそれに並ぶものではなかったかと今では思う。35℃超えが当然のように続き、日中の叩きつけるような日差しはまさしく災害級だった。筆者は暑さにも寒さにも弱いが、さすがにこの暑さは二年前からの持病にも響くと思い、釣り控えていたところがある。それでも釣り場では「死ぬ」と何度も思うほどの暑さだった。
そんな猛暑のライトゲームだったが、個人的にはロックフィッシュをよくやった。根魚がわりかし動いてくれたので、16時くらいに入って19時には引き上げるという短時間釣行でデイ・ライトロックを楽しんだものだ。久々にキジハタを釣ることもできた。釣行回数のわりに、なかなか思い出は濃い。
カサゴがよく反応した
今年の大阪湾沿岸のライトロックフィッシュでは、次のような魚たちが出た。
・カサゴ
・タケノコメバル
・メバル
・キジハタ
・ムラソイ
・ソイ
・ハゼ
カサゴは穴釣りを含めて100尾は釣っただろう。潮通しのいい海で釣るカサゴがどれだけ引くか、そしてどれだけ鮮やかに赤くて美しいか、あらためて見とれる思いがした。また、その他ちょっと時代を作ったのがタケノコメバルで、これも真昼間からメタルジグでよく釣れた。
毎度夏の釣りはチヌばかり大阪湾奥でやっていたが、やはり南は泉南、西は垂水までいくと魚がまったくかわる。デイ・ライトロックが成立するのは、大阪神戸ではこの二か所だろう。まだ魚は残っているので、みなさまにもおすすめしたい。
デイゲームに感触あり
後述するが、今夏の大阪湾オカッパリのライトゲームは、夜がとにかく釣れなかった。垂水で釣っている人に聞いてみると、「いや、別にそんなこともないけどな」と言っていたが、筆者個人の印象はかなり悪い。根魚に限っていえば、特に夏の夜だからといって釣れ渋る要素もないのだ。
その代わり、こちらのほうがむしろ大きいのだが、デイゲームで多数の根魚が反応してくれたことが嬉しい。穴釣りすればカサゴが出たし、メタルを引けばハゼも釣れて、キジハタも出て、ソイ類まで顔出しした。すべてメタルジグを1本バリにしてトレーラーワームをつけた「メタルジグヘッド」という自作のリグだが、コイツの威力をあらためて確かめる夏にもなった。
夜釣りが不調
さて、何より不足感があるのが、夜の部である。
とにかく19時以降から魚が釣れ渋った。先日ようやく泉大津に戻って夜のチヌを釣ることができたが(おそらく専心してやればもっと釣れた)、どういうわけか垂水漁港、泉南と根魚のストックが多い場所で、ここまで苦労させられたのははじめてだ。実質タケノコとちっこいメバルくらいしか夜は釣れていない。ほぼ無釣果といってもいい。
ただ、筆者はこれをネガティブな要素として受け取ってはいない。年ごとの魚のムラだろう。こんなときはある。これから10月にでもなればアジが回ってきて、11月にはメバルが浮上する。その流れは大きくかわらないはずだ。何より今年はデイゲームの可能性を見せてくれた大阪の海に感謝したい。
<井上海生/TSURINEWSライター>