【かっぱ寿司編】回転寿司を「生モノ完全NG」で楽しめるか検証してみた
先月 子どもを産んだ。妊娠期間中は抵抗力が弱るため、食中毒を恐れて生魚を食べられなかった。生肉や生卵も同様だ。
そう思うと回転寿司は控えるべきなのだが……ダメって言われると逆に行きたくなるじゃない!?
ってなワケで「生モノ完全NG」で回転寿司に行っても楽しめるのかどうか、検証してみました。第2回はかっぱ寿司編をお送りしますっ！
・ルール説明
今回筆者が訪れたのは、回転すしチェーン『かっぱ寿司』の地方店。
生魚・生エビ・生貝・生肉・生卵といった「生モノ」はすべてNG。
その縛りの中で、いかに美味しく楽しく食事ができるかを検証するものとする。
検証時期は2024年12月で、平日のランチ時間に訪問。そのためこの記事が公開される2025年1月には すでに提供を終了している期間限定メニューが登場することをご了承ください。
それではさっそく行ってみよう～っ！
・ニュートラルなかっぱ寿司
入店して驚いたのは、かっぱ寿司店内の雰囲気である。
フェア商品を派手に推してくるでもなく、流行りのキャラクターとのコラボ商品を出すでもなく、ニュートラルにさまざまな寿司を提示している。
筆者が訪れた時期が偶然そうだっただけかもしれないが、よく言えば落ち着きがあり、悪く言えば地味な印象。現代の回転寿司はエンターテインメント的要素が強いものだとばかり思っていたため、この雰囲気には拍子抜けをしたのが正直なところだ。
とりあえず、絶対に生モノが入っていない麺から構成していこう！
かっぱ寿司の麺類はほとんどが魚介ベースのようで、寿司店としての統一感を感じる。海鮮あんかけラーメンとか、珍しくて美味しそう！
他のサイドメニューでは、茶わん蒸しの種類が多い点が独自性があってイイな。
あん肝茶わん蒸しなんて冬っぽくて気分上がりそうだし、炙りのどぐろ茶わん蒸しも豪華で惹かれる。
でもでもっ、あえての水餃子ってのもアリなんだよな～……！
いったんメニューを見始めればウキウキとメニューをめくっている自分がいた。うひょ～っ、やっぱり回転寿司はエンターテインメントなんじゃ～～!!
・生モノNGかっぱ寿司で注文したのは…
メニューを何周もさまよった末、筆者が選んだ“ベスト生モノNGメニュー in かっぱ寿司”は……コチラ！
・水餃子 スープ入り（税込330円）
・海鮮あんかけラーメン ラー油（税込594円）
・合鴨 ポン酢ジュレ（税込110円）
・スギヨ 香り箱天寿司（税込150円）
麺が伸びる前に海鮮あんかけラーメンから食べていっちゃおう！
あんかけと言うからにはトロッとしたスープなのだと思っていたが、意外にもシャバシャバ系だった。
あんは具材と一緒にちょっとかかってる感じで、コレをあんかけラーメンと言われると少しモヤッとするのが正直なところ……。
しかし味は普通によくて、太い麺がモチモチしていて食べ応えはある。
スープがアッサリしているのでスルッと完食。
あくまで寿司が主役で、箸休め的に食べられるラーメンって感じなのかしら。魚以外の食材が少ない寿司店において白菜・ニンジン・キクラゲ・モヤシなど野菜が多いのは地味に嬉しかった。
続いては水餃子。
まずはスープから飲んでみると、ネギがたっぷり入った鶏ガラベースのスープが心と身体をポカポカに温めてくれた。
水餃子はもっちりしていて美味しいが、肉肉しさはなくサッパリな仕上がり。
これといった特徴のない餃子で、これまた寿司を引き立てる箸休めという印象だ。
うぅぅ～～ん。美味しいのは間違いないんだけど、生魚系の寿司を食べられない今日は物足りない。茶わん蒸しが正解だったのかもしれないっ！ ちょっと悔しいぞ……!!
最後は寿司要素として注文した、合鴨 ポン酢ジュレとスギヨ 香り箱天寿司。
合鴨はハムのような食べやすさでかなり庶民的。オニオンマヨが合いそうな味だな。
そしてカニカマの最高傑作といわれている『香り箱』を贅沢に使った天ぷらは、ひとくちで食べるのを躊躇するビッグサイズ。
サクッと揚げたての衣と柔らかなカニカマの相性はピッタリ。生でそのまま食べるよりも好きかも！ 軽く塩をふって食べるのがオススメだ。
・デザートで一発逆転
満腹度でいうとボチボチ満足したが、メインとして選んだラーメン＆水餃子の物足りなさと 茶わん蒸しを頼まなかったことで後悔が残っている。
「このまま帰るのも寂しいなぁ」なんてぼんやりしていたところ、レーンの上に貼られたデザートメニューが目に入った。
んっ？ アレは……!?
テオブロマ監修『プレミアムチョコレートムース＆プリンパフェ（税込540円）』だとっ!?!?
説明しよう。テオブロマとは、数々の世界的コンクールで賞を受賞されている 日本を代表するショコラティエ、土屋公二氏の店である。
チョコレートムースにはテオブロマでも使用しているマダガスカル産のカカオを使用しているそうで、地方に住む筆者が食べる機会なんぞ絶対にないハズの、美味しいことが確定している“勝ち確スイーツ”。
うそっ、頼む頼む頼む!! こんなのぜったい頼むって!!!!
もはや注文ボタンを連打するレベルである。
──数分後に到着したパフェはあまりにもオシャレで、回転寿司という枠からイイ意味で大きく外れていた。
だってフランボワーズ載ってるし、クリームにはクラッシュピスタチオがかかってるんだよ？ あまりにもレベルが高過ぎるでしょ……！
パフェはアイス、パフ、チョコレートムース、チョコレートプリンの4層になっていて、プリンもムースも甘すぎずカカオの風味があって美味しい。
特にムースはホワホワ食感で一生食べられる美味しさ。トッピングのピスタチオ、フランボワーズと合わせて食べるなんてオシャレな味の組み合わせ！
文句ナシで最高に美味しい!! さすが土屋さん!!!! さすが味覚の魔術師〜～っ!!!!
地味に嬉しかったのが、アイスの下のパフ。かさ増しかと思ったらカリカリ食感が思いのほか美味しいのだ。
おまけに最後まで食べ終わるところで、チョコレートプリンの底からフランボワーズが出てきたのだからたまらない。粋なサプライズで喜ばせてくれるじゃないかよぉ!!
どれぐらい筆者が興奮したかというと、持ち帰り用の『プレミアムチョコレートムース＆プリン（税込430円）』を夫へのお土産に買って帰ったぐらい。回転寿司でスイーツのテイクアウトをするなんて思ってもみなかったよ。
──そんなこんなで、最後のデザートでドッカンドッカンとテンションが爆上がりした生モノNGかっぱ寿司。
「やっぱり普通のお寿司が食べたいな」という思いがないと言えばウソになるが、それでも大満足な結果に終わり心が満たされた次第だ。次回行くなら、茶碗蒸しを食べて思う存分生魚を堪能したあと デザートで締めたい！
ということで、また次の回転寿司屋さんでお会いしましょう。バイバ～イ！
参考リンク：かっぱ寿司公式
執筆：高木はるか
Photo：RocketNews24.