車窓から愛でるサクラ 大鉄と関鉄が「花見列車」(静岡県、茨城県)
暦の上では春といいながら、例年になく寒い日が続いた2025年3月。10日過ぎてようやく暖かさを感じられるようになってきた。サクラの開花はもうすぐ。静岡と茨城のローカル私鉄から届いた「花見列車」の話題2題……。
「お花見列車」(大鉄)
大井川鐵道(大鉄)は2025年3月20日から、SL、ELけん引の「お花見列車」を運行する。春休みの4月6日まで。
沿線を代表するサクラの名所が「家山川のサクラ並木」(島田市)。最寄りは大鉄家山駅で、〝サクラのトンネル〟が約1キロにわたって続く。玄関口・家山駅でも、サクラが行楽客を迎える。
木造の駅舎は、SL列車(ELも)の引き立て役にぴったり。家山駅からサクラトンネルまでSLがすぐそばを走り、撮り鉄に最高のシャッターチャンスを提供する。
期間中、SL、EL列車は速度を落として桜トンネル付近を走行。家山・川根温泉笹間渡方面下りは新金谷発10時5分、11時52分、14時29分、金谷・新金谷方面上りは家山発11時10分、川根温泉笹間渡発12時52分、15時27分の各3本。
乗車には乗車券のほか、急行券が必要。予約は大鉄ホームページの専用サイトから。島田市の開花予想日は2025年3月25日、満開は4月1日。
「お花見ビール列車」(関鉄)
辛党ご用達は関鉄の「お花見ビール列車」。グループの関鉄観光バスがツアー商品として設定する。運転日は2025年3月29、30日と4月5、6日の計4日間、
運転区間は水海道~下館間。11時4分に水海道を出て、下館に1時間ほど停車の後で折り返し、13時55分水海道に戻る。
一時停車するのが、関鉄を代表するサクラの名所・黒子駅(筑西市)。ホームをおおうように咲き競い、サクラのトンネル(シェルター)を抜ける車両のシーンが見ものだ。
ビール列車はビールのほか、缶酎ハイ飲み放題。おつまみは3月分が名門くん製店の特製弁当。4月がイタリア料理店のイタリア・中華弁当と趣向を変える。定員各日120人。申し込みは関鉄バスツアーサイト。筑西市の開花・満開予想は2025年3月下旬~4月中旬。
記事:上里夏生