【藤沢 ショップレポ】Figue - 北欧の小さな雑貨店。湘南の日常に、ヴィンテージの彩りを
小田急江ノ島線鵠沼海岸駅から徒歩1分。海の気配がかすかに届くこの場所に、北欧ヴィンテージを扱う雑貨店【Figue(フィグ)】があります。
木の扉を開けた瞬間、そこはまるで、北欧を旅する小さなギャラリー。並ぶのは、今はもう作られていない一点ものの食器や、丁寧に選ばれた暮らしを楽しくする雑貨たち。どれもが、店主の堀口紘子さんの確かな眼と温かな想いを通して、この場所に集まっています。
時を越えて届く、美しい食器たち
お店で一番人気なのが、北欧ヴィンテージの食器。堀口さんが、フィンランド・スウェーデン・デンマークの3カ国を巡って買い付けており、マリメッコやイッタラなどの名作が並びます。ただし、扱っているのは「もう今は作られていないもの」だけです。
「何十年も人に愛されてきたものには、やっぱり理由があるんです。現行品ではない、でも色褪せないデザインに惹かれるんです、デザイナーの意思を大事にしたい、デザイナーがデザインした時の思いが伝わるアイテムだけを集めています」と堀口さんは言います。
刺繍に宿るぬくもり。ヴィンテージ・テキスタイルの魅力
食器に次いで人気を集めているのが、北欧のヴィンテージ・テキスタイル。現地の人たちが手縫いで仕立てたものを集めてきているというというテキスタイルは1点1点味わいと美しい刺繍が魅力です。
「古いものなので、状態の確認は一枚一枚丁寧にしています。置物の下に置いたりサイドボードやテーブルの上にちょっと敷いたり、ベッドカバーにしたり、ちょっとしたカーテン代わりにも。サイズもまちまちですが、それがまた一点ものの良さなんです」
小さな布一枚にも、誰かの手と時間が宿っている。同じものはひとつとしてない。だからこそ、暮らしの中に迎えるときに、特別な意味を持ってくれるのです。
湘南ライフに馴染む、ビーチサンダル
夏の間、人気を集めているのがサンダル。ブラジル発のこのサンダルは、海にそのまま入れて、水に濡れても平気です。湘南のライフスタイルにも合う機能やデザインが特徴です。
「実はこれは、ブラジル育ちの友人が教えてくれたんです。履いてみたら本当に快適で、これは湘南の暮らしにもぴったりだなと思ってセレクトしました。」
Figueのセレクト基準は、“堀口さんがいいと思ったもの”。だからこそ、並ぶもの一つひとつに説得力があるのです。
香りから始まったFigueの物語と、変わらない信念
店名「Figue」は、かつて扱っていたイチジクの香り物から、響きも香りも気に入って、そのまま名付けたのだといいます。
元々は雑貨のデザイナーだった堀口さん。企業で量産品を作るなかで、次第に「もっと長く何十年何百年愛されるものを人に紹介したい」その想いから、「Figue」は生まれました。
「たとえば、ルイスポールセンのランプ。今の現行品だと光を反射させるリフレクターがガラスになっています。しかしそれですと、デザイナーのポール・ヘニングセンが意図した光の印象と違うんです。」
だからこそ、堀口さんが選ぶのは“本来のデザインの意図がきちんと伝わるもの”。デザイナーとしての目線と、ものづくりへの敬意が、その選択に表れています。
モノの先にある、人と物語をつなぐ場
湘南に住む誰かの暮らしの一部になるものを、丁寧に選び、静かに紹介するFigue。そこには、単なるモノではなく、“暮らしの感度”や“心を満たす楽しみ”が詰まっています。
この町で13年。静かに、けれど確かに、Figueは湘南の時間に寄り添い続けています。あなたの暮らしにも、そっと一つ、やさしい時間を届けてくれるかもしれません。
Figue
営業時間
11:00〜19:00
定休日
月・火曜日(臨時休業日はHPにてお知らせ)
電話番号
0466-77-8672
支払い方法
現金、クレジットカード
アクセス
小田急江ノ島線鵠沼海岸駅から徒歩1分
住所:神奈川県藤沢市鵠沼海岸2-6-1 1F
駐車場:なし