千歳川を“そのまま”観察できる「千歳水族館」の魅力を探る(千歳市)
北海道千歳市を流れる千歳川。その川の自然な姿を間近に観察できるのが、水族館『サケのふるさと 千歳水族館』です。千歳川を遡上するサケの様子を観察できるほか、北海道にゆかりのあるさまざまな生き物たちも展示されています。
今回は、幼いころから道内各地の水族館に通い、大学生になった今もさまざまな水族館に通い続ける筆者が『千歳水族館』の見どころをご紹介します。
道の駅併設! 千歳水族館とは?
『サケのふるさと 千歳水族館』は、北海道千歳市にある淡水魚専門の水族館です。1994年9月に開館した施設は、2014年12月から休館し、約7カ月の改修期間を経て2015年7月25日にリニューアルオープンしました。
水族館のすぐ裏手には、雄大な千歳川が流れており、自然と水辺の魅力を身近に感じられる立地です。『道の駅サーモンパーク千歳』内に位置しており、車でのアクセスも便利。公共交通機関を利用する場合は、JR千歳駅から徒歩約15分で到着します。
千歳川を観察!? 川の生態系を間近で楽しむ
『サケのふるさと 千歳水族館』は、日本最大級の淡水水族館で、多くの種類の淡水魚を展示しています。こちらは、北海道ゆかりのサケ類やチョウザメを展示する大水槽。大型の魚が多く、迫力ある姿を見ることができます。
中でも見どころは、千歳川を直接観察できる『水中観察ゾーン』。この窓からは、野生の生き物たちの営みを観察することができる唯一無二の展示です。
筆者が『水中観察ゾーン』で実際に見た、野生のウグイの写真です。このように屋内にいながらも、自然に近い状況で生き物たちと巡り合うことができます。また、館内は濃紺と青を基調としており、大人もリラックスできる空間が広がっています。
こちらは、支笏湖をモチーフにした水槽なのだとか。群青に照らされて泳ぐ魚の姿はとても美しかったです。楽しみながら自然について知ることができる展示を感じられますね。
絶対見逃せない! 水族館好きの筆者が選ぶ「おすすめ生き物2選」
続いて、筆者が注目した生き物を紹介します。
(1)やっぱり外せない! サケ科魚類
『サケのふるさと』なのでやはり、サケは外せません。写真はニジマスで、アメリカからの移入種です。赤色の帯のような模様が特徴的ですね。
“マス”と名前についていますが、ちゃんとしたサケの仲間です。少し見えづらいのですが、背びれの後ろに『脂鰭(あぶらびれ)』と呼ばれる小さなひれがあります。『脂鰭』を持つのはサケ科魚類の特徴のひとつです。
また、銀色の鱗が美しいこの魚は『ヒメマス』です。
一部のサケ類のように、川から海へと下る魚は、生まれた川に戻ってくる『母川回帰性』という能力を持つとされています。さまざまな説がありますが、中でも“嗅覚”が関係しているのではないかとも言われています。
(2)隠れたアイドル! アメリカミンク
肉球を向けて寝る姿が愛らしい『アメリカミンク』。実は、少し変わった習性があります。
カワウソと同様に、捕らえた餌をすぐに食べず、地面に並べる『獺祭(だっさい)』と呼ばれる行動をとるのです。まるでお供え物をしているように見えることから、この名が付けられました。泳ぎが得意で魚を難なく捕まえるアメリカミンクですが、水槽内ではなかなか見られないこの習性が、千歳川では確認されているそうです。
あまりの愛らしさに、思わずうっとりしてしまいますね。
「千歳水族館」でしか買えないお土産をご紹介!
一階入口すぐの『アクアショップ チャム』にはさまざまなお土産が売られていました。今回は、筆者の購入したお土産を2種類、ご紹介します!
(1)ステッカー(大)
はじめにご紹介するのはこちらのステッカー。筆者のコレクションのひとつです。パソコンやスマートフォンなどに貼って楽しめるので、旅先の記録を身近なアイテムで残せる点が魅力です。
他にも、多くの種類がありました。魚好きの作家とのコラボレーション商品も扱っており、とてもきれいでした!
(2)ブナケのサケキーホルダー
売店前には、オリジナルキーホルダーなどを含むガチャガチャコーナーが。筆者は500円のオリジナルキーホルダーを回してみました。
出てきたのはは『ブナケのサケのキーホルダー』。ブナケとは秋に遡上するサケのことで、樹木である『ブナ』の樹皮に由来します。お土産にまでサケへの愛を感じますね。
詳細情報
サケのふるさと 千歳水族館
住所:北海道千歳市花園2-312
電話番号:0123-42-3001
営業時間:9:00~17:00(冬季:10:00~16:00) ※入場券の販売は、閉館の30分前で終了
定休日:なし
入園料:【大人】800円【高校生(要学生証)】500円【小・中学生】300円【子ども】無料
【障がい者(大人)】400円【障がい者(高校生)】250円【障がい者(小・中学生)】150円
北海道Likersライターのひとこと
時季によっては、サケの稚魚の放流体験も実施しています。館内ではガラスによって隔たれている千歳川も水族館を出ればすぐそこに。
大人になってどこか遠い存在に感じてしまう自然も、本当は暮らしの身近なところにあるということが心の底から認識できます。千歳水族館でしかできない展示を心行くまで楽しみましょう。
文・取材/niwatori
取材協力/サケのふるさと 千歳水族館
【画像】北海道Likers
※この記事は取材時点の情報です。最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。
※文中の価格はすべて税込みです。