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【キシャメシ】さようならイトーヨーカドー丸大、まほろば(新潟市中央区)のお好み焼きが心にしみる

にいがた経済新聞

セブン&アイホールディングスが、不振が続く北海道、東北、信越のイトーヨーカドー17店舗を閉店した上で、首都圏へ経営集中を発表したのは昨年の2月。もう1年になる。経営撤退の中には新潟市中央区本町で46年間にわたって愛されてきたイトーヨーカドー丸大新潟店が含まれている。同店の経営は「食品スーパー ロピア」を運営する株式会社OICグループ(神奈川県)に引き継がれることとなった。

この1月26日には同店が閉店となり、長い歴史に幕を閉じる。かつて新潟市民の買い物の中心はまぎれもなく本町・古町エリアだった。既に大和も三越もない。一つの時代が終わる、その端境期特有の寂寥感が襲う。

ヨーカドーの売り場は、かなりにぎわっていた

そういう話とは別に、食いしん坊のキシャはひとつの心配事があった。イトーヨーカドーが今月閉店するということは、7階にあるお好み焼き店「まほろば」はどうなってしまうのか?

どういうわけか新潟市は、街の規模に比してお好み焼き屋が圧倒的に少ない(当社比)。理由は不明だ。ただでさえ少ないお好み焼き屋が、またひとつ新潟から姿を消すのだろうか。それめちゃめちゃ困る。

考えてみたら、キシャメシがスタートしてもうすぐ2年になるが、お好み焼きはまだお目見えしていないではないか。それくらい新潟の街とお好み焼きの間には深く暗い溝がある。

イトーヨーカドー丸大新潟店7Fのまほろば

というわけで本日の昼はイトーヨーカドー丸大7Fのまほろばに決めた。かなり久々の訪店だ

久々に訪れたイトーヨーカドー丸大は「閉店売り尽くしセール」の真っ最中で、別れを惜しむ地元買い物客で大いににぎわっていた。皮肉なものである。

7Fにはカルチャー教室とまほろばしか入居しておらず、フロアはかなりがらんとした印象だ。それでもまほろばはランチ客でにぎわっていた。

昭和っぽい感じのレトロな店構えと内観は、昭和生まれにとって妙に落ち着く。メニューに目を走らせると、今日びかなりリーズナブルだった。オーダーしたのは焼きそばとお好み焼きがセットになった「Wセット」(税込910円)。お好み焼きはぶた玉、焼きそばはイカ焼きそばで頼んだ。

鉄板が実装されたテーブル席に案内されたが、お好み焼きや焼きそばは焼いてから持ってきてくれるシステム。目の前で焼きたがる人も多いが、結局プロに任せるのが良かったりする。カウンターの大鉄板で、親父さんが熟練の手さばきでお好み焼きを焼いているのを見ると、なおさらそう思う。

焼きそばは甘いタイプのソースが良い

ややあって焼きそば着皿。甘めのソース味が東日本の人間にとっては新鮮だが、美味い。イカもたくさん入っている。

平らげたころに、今度はぶた玉が着皿。おお、ここはプレーンの状態(何も塗られていない)で来るんだ。マヨネーズとケチャップ、マスタードが入った皿と青のり、鰹節、ソースがそれぞれ入った「壺」も運ばれてきた。ここからカスタマイズしてこその「お好み」である。

セットのぶた玉。焼いてからサーブしてくれるスタイル

まずケチャップ、マヨネーズ、マスタードは混ぜて「オーロラソース」にする。お好みにソースを塗り、その上からオーロラソースでコーティング。青のりを振り、最後に鰹節。

マヨ、ケチャ、マスタードの3種を混ぜてオーロラソースにして使うのがおすすめ

この辺はもう、お好きなように

美味い!正解だった。いわゆる大阪風お好みだが、生地にほんのりとダシの旨味を感じ、ふんわりとしていて実に良い。外側はパリッと中ふんわり、旨味が閉じ込められている。やっぱりプロの焼き加減は間違いない。これが仕事中でなければレモンサワーをカーンと行きたいところ。

味、ボリューム、値ごろ感、すべて満足だ。帰り際にお店の方に気になるところを聞いた、もちろんお店の存続だ。すると「いったん休業して、またこの場所でオープンする」とのこと。新潟でお好み焼き屋がひとつ守られたことで、胸をなでおろした。

(編集部I)

【まほろば】

新潟市中央区本町6番町1122-1 イトーヨーカドー丸大7F

営業時間 11:00~20:00

定休日 火曜日

<グーグルマップより>

【キシャメシ】は、にいがた経済新聞編集部のメンバーが、日々の取材活動の合間にいただく昼ご飯を日替わりで、真正面から他意を入れず、何モノにもとらわれず、お仕着せのグルメリポートに背を向け綴った、キシャの日常モノローグ。さて明日の担当キシャはどこで何を食べるのか、お楽しみに。

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