【近鉄】24年ぶりの新型車両がついにデビュー 「新型車両のデザインに込めた想い」もご紹介
【近鉄】24年ぶりの新型車両がついにデビュー 「新型車両のデザインに込めた想い」もご紹介
近畿日本鉄道は、2024年10月7日(月)より、新型車両「8A系」の運行を開始する。
同社の新形式車両の導入は、2000年のシリーズ21車両以来、実に24年ぶり。
今回は覚えておきたい優しい機能や豆知識をお届け。
近鉄の伝統と革新が融合!新車両のデザインに秘められた物語
ボディーは、昭和から走る900系などのお馴染みの赤と白のデザイン。
開発当初からこの色をベースにデザインされたのかと思いきや、そうではなかったそう。
結果的にこのデザインに落ち着いた理由は「既存車両との関係」。
近鉄らしさのツートンカラーに新しさを盛り込んで、一般車両として日常に溶け込む品位のある赤色を目指した。
赤い色の部分を見ると、確かに今までのとは色が若干違う。
また、先頭の八角形の形状にも秘密が。
ここにも思いが込められており、「8つの都市を結ぶ(奈良、大阪、名古屋、伊勢、吉野、京都、津、神戸)」というコンセプトがあるそう。
先頭の形状は新しさ、ボディーはどこか懐かしさを感じるのが今回の「8A系」の特徴。
ボディーにある「行先表記」にも注目ポイントが。
漢字、ローマ字表記はもちろん、ひらがなも採用。
小学生からひらがな表記に関するお葉書があったそうで、こういったお客様の声を反映する近鉄らしさがここにもある。
先頭車両と最後尾車車両には、近鉄のロゴマーク2種類が刻印されている。
ロゴマークが入った車両は、近鉄けいはんな線でも走っているが、ローマ字表記のロゴは今回が初めて。
快適すぎる! 近鉄の新車両がすごい
子連れや旅行客も快適!新車両の注目機能「やさしば」
車内にも今時らしい特徴が。
それがキャリーバックやベビーカーを持った乗客に優しいスペース「やさしば」。
ベビーカーやキャリーバッグ、スーツケースなど、大型の荷物を持つ乗客が、周囲の方々に迷惑をかけることなく、安心して着席できるスペースを、車両中央の乗降口付近に、1両あたり2か所設置。
特にキャリーバックで使えるストッパーには注目。
キャスターのひとつを掛けて、荷物が動きにくくなるようになるので、安心して電車旅を楽しめるのがいい。
座り心地革命!思わず眠ってしまうほどの快適シート
今回のシートは、座った瞬間は柔らかいが、底付きしないのが特徴。
また、背中は少し膨らみを持たせたシートなので、包まれているような感覚。
座り心地抜群なので、寝過ごさないように気をつけて。
状況に応じて変わる! L/Cシートで快適な電車旅
利用状況に応じて、ロングシートとクロスシートを切り替えることができる「L/Cシート」を採用。
通勤・通学ラッシュ時には1人でも多く乗りやすくするため「ロングシート」、奈良への行楽などで訪れる方が多い時間帯や日には「クロスシート」が採用される。
また、1両のなかでロングシートとクロスシートを混在して配置することも可能。
近鉄初!扉個別開閉スイッチ
新型車両「8A系」には、近鉄で初めて(ケーブルカーを除く)扉個別開閉スイッチを採用。
今回が初めてだったのは個人的に意外だった。
42インチの大型液晶ディスプレイ
大型液晶ディスプレイは、車内の扉上に42インチの大型の液晶ディスプレイを設置し、停車駅や列車の運行情報を多言語で表示する他、広告も放映。
握りやすい吊り革
吊り革は、全体形状を従来の真円から、横長の楕円形にし、手のひらの圧迫感を軽減。
また、握る部位の断面形状は、力を分散させるような形になっている。
まとめ
24年ぶりの新型車両となる8A系は新型インバーター制御装置で従来の消費電力から約45%削減し環境にも配慮されていたり、快適性、安全性など、様々な面で進化を遂げていた。
この車両の導入により、近鉄のサービスはさらに向上し、奈良旅もより楽しくはず。
新型車両に乗って、奈良旅を楽しもう。
概要
●車両形式
8A系
●運行開始
2024年10月7日(月)
※新形式の車両は2000年のシリーズ21車両以来24年ぶりの投入
●運行線区
奈良線、京都線、橿原線、天理線
※2025年度には大阪線、名古屋線、南大阪線に投入予定
●製造車両
2024年度 4両編成×12本 計48両(整備完了次第、順次投入)