デンマークのメアリー王妃、電動カートに衝突されていた 運転した高齢男性「何が起こったか分からなかった」
デンマークのメアリー王妃がグリーンランドを訪問中、背後から電動カートに衝突されていたことが明らかになった。現地メディアが公開した動画には、群衆の前を歩く王妃が衝突され、よろめく様子が映っている。電動カートに乗っていた高齢男性は「誤ってアクセルに当たってしまった」と説明しており、事件性はないと判断された。王妃に怪我はなく、負傷者も出ていないという。
デンマークのフレデリック国王(56)とメアリー王妃(52)は、6月29日(以下、現地時間)から1週間にわたってデンマークの自治領であるグリーンランドを公式訪問していた。
30日には、国王夫妻が双子の次男ヴィンセント王子と次女ヨセフィーネ王女(ともに13)を連れて、首都ヌークを訪れた。
現地では多くの人が集まり、国王夫妻と子ども達を歓迎した。そしてメアリー王妃が人々に挨拶をして歩いていた時、高齢男性が運転する電動カートに衝突されるというアクシデントが起こったのだ。当時、フレデリック国王は王妃の近くで群衆に手を振っており、双子の子ども達は少し離れた場所を歩いていた。
デンマークのメディア『Ekstra Bladet』が公開した動画には、グリーンランドの伝統衣装であるカラフルな「アノラック」を着たメアリー王妃が、群衆の前を歩く様子が映っている。
すると突然、メアリー王妃の背後から電動カートが衝突し、王妃はバランスを崩してよろめいた。すぐに警備の男性が電動カートを押さえ、乗っていた男性に後退するよう伝えた。
王妃は転倒しなかったものの、思わぬ出来事にショックを受けたようだ。周囲にいた男性から「大丈夫ですか」と聞かれると、何も言わずにうなずくだけで青ざめた表情をしていた。
同メディアがデンマーク王室の広報担当者に確認したところ、「軽い衝突があったが、メアリー王妃は無傷であり、負傷者なども出ていない」と断言したという。
電動カートに乗っていた男性は「何が起こったか分からない」と主張し、メアリー王妃と握手をしようと腕を伸ばしたところ「誤ってアクセルに当たってしまった」と説明したそうだ。
警察と王室の警備員は男性の説明に納得し、テロや事件性はないものと判断した。
現場では多くの人が目撃しており、当時の様子について現地メディアにこう語ったという。
「王妃がどれほど痛かったか、目に見えて分かりました。その瞬間、目が潤んでいましたから。あのスピードで衝突されたら、痛かったはずでしょう。」
「警察がすぐに包囲して、王妃を別の場所に移動させていました。」
一方、SNSではデンマーク王室の警備について疑問を呈する声があがった。
「なぜ、電動カートに乗りながら、あんなに近くに行くことが許されたの?」
「警備がゆるすぎる。今後はセキュリティチームが、もっと賢明な対策をとってくれることを願うよ。」
「誰もがメアリー王妃に近寄りたいのは分かるけど、もう少し常識ってものを考えて欲しい。」
グリーンランド訪問を終えたフレデリック国王とメアリー王妃は現在、夏季休暇に入り、グロステン城で過ごしている。
グロステン城は、1935年に国王フレデリック9世と妻イングリッド王妃の夏の別荘として引き渡された。それ以来、デンマーク王室では夏の住居として使用する伝統が続いている。
画像は『DET DANSKE KONGEHUS Instagram「Det grønlandske sommervejr bød på arktisk kulde」「Lige over polarcirklen på Grønlands vestkyst ligger byen Sisimiut」「Mange gråstenborgere og tilrejsende var i dag mødt frem for at」』より
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)