【チケット好評発売中】ミュージカル『ある男』が愛知で8/30・31に上演!俳優・小池徹平さんに作品の魅力をインタビュー
作家・平野啓一郎さんの名作小説『ある男』。映画化もされたこの作品が、2025年8月からミュージカルとして全国で上演されます。愛知県の劇場でも、8月30日(土)・31日(日)に上演予定。現在、チケットが好評発売中です。
「戸籍交換」という複雑なテーマを扱った本作。どのように舞台上で表現されるのか?見どころは?作中のキーパーソン・Xを演じる俳優の小池徹平さんに語っていただきました。
オファーをもらって、ワクワクが止まらなかった
―本作への出演オファーをもらったときの、率直な気持ちを教えてください。
めちゃくちゃワクワクしましたね!『ある男』は僕も以前から知っている作品でした。だから「これがミュージカルになるんだ」と驚きましたし、同時に「絶対、面白い作品になりそうだな」とも感じましたね。
―そう思われたのは、どうしてでしょうか?
今回の『ある男』の制作チームが、以前僕が出演したオリジナルミュージカル『デスノート THE MUSICAL』(※以下『デスノート』)をやった時のチームでもあるからです。
当時、僕は『デスノート』をミュージカルにすると聞いて衝撃を受けました。「どうやってやるんだろう?」って。でも皆で一緒に作り上げて、やってみたら大成功して。そのときから「このチームは熱量が高いし、面白いものを作るチームだな」と思っていたんです。
だから『ある男』も大好きなそのチームが制作すると聞いて、「絶対にやらせてください!」とお返事しました。その時は脚本も、楽曲も出来上がっていない状態でしたけどね。
複雑なストーリーを彩る音楽が魅力
―小池さんが考える、ミュージカル『ある男』の見どころはどこでしょうか。
見どころとはちょっとズレてしまうんですが、作中の音楽かなと思います。『ある男』って戸籍交換という重いテーマを扱った人間ドラマなので、どうしても会話が中心になるんです。でも会話だけだと、内容を理解するのが難しそうじゃないですか。
―そうですね。今回初めて『ある男』のお話を知る方は、特にそうだと思います。
そこで、今回の音楽を手掛けるジェイソン・ハウランドさんの曲が本当に重要な役割を果たすんです。
ジェイソンさんの音楽はジャンルが幅広いのに、不思議と『ある男』の世界観に合っているし、キャラクターの感情の動きも流れるように耳に入ってくるんです。観客の皆さんも、きっと音楽にグッと心を掴まれると思います。
ストーリー上はその場に存在しない人が出てきて、他のキャラクターと一緒に歌う演出もあります。この演出についてはチームの中でも議論があったんですが、「演劇的なチャレンジをしてみよう」という話になりました。
―チーム全体で、表現方法を試行錯誤されているんですね。
そうなんです。歌の稽古が始まってからも、「ここのメロディーをちょっと変えるね」とか「この歌詞を変えよう」っていう、結構大きな変更もありました。でもそこが、オリジナルミュージカルの面白さですよね。
最近、葛藤したことは「◯◯」!?
―本作は、小池さんが演じるXを初めとしたさまざまな人々の葛藤を描いた作品ですが、小池さんが最近、葛藤したことは何ですか?
子育てですね!もう本当に、日々葛藤ですよ。「どうやったら、我が子は素直にお風呂に入って歯磨きしてくれるのかな?」とか、「どうすれば立ち歩かずにご飯を食べてくれるの?」「なんで、素直に着替えて幼稚園に行ってくれないんだろう?」とか…。
―良い意味で、予想外の葛藤でした(笑)
毎日が戦いです(苦笑)うちの子、ちょっとわがままちゃんの時期なんですよ。スッと動いてくれるときもあれば、そうじゃないときも当然あって。どうやって子どもに寄り添ってあげたらいいのかなって、毎日悩んでます。
―ところで、愛知県で上演されるミュージカルに出演されるのは久しぶりですよね。小池さんは、愛知県にどのようなイメージがありますか?
思い入れのある土地なので、また来られて嬉しいです。僕、2023年に御園座で上演されたミュージカル『西遊記』で、年越し公演をさせてもらったんですよ。それまでは東京や大阪で年越し公演をすることが多かったので、印象に残りましたね。
それに、愛知のお客さんはしっかり演劇を観てくれて、でもちゃんと笑ったりリアクションしてくれたりもするので、役者としてもすごく演じ甲斐があるんですよね。今回の会場の東海市芸術劇場には初めて行くので、どんなお客さんと出会えるか楽しみです!
―お好きな名古屋めしはありますか?
たくさんありますよ!ひつまぶしや味噌カツ、大好きです。時間が無くてもサッと食べられる天むすも好きですね。挙げだしたらキリがないです(笑)
一から作り上げたミュージカルの魅力をぜひ体感して
―本作は小池さんのキャリアにとって、どんな作品になりそうでしょうか。
僕にとって、すごく特別な意味を持つ作品になると思います。
僕は初めて舞台化される作品にオリジナルキャストとして参加して、その作品が数年後に新たなキャストで再演されることが続いているんです。『デスノート』もそうなんですけど。
僕はそういう「原点」や「きっかけ」を作ることに、すごく意味があると思っているんですよ。今回の『ある男』でも、一から作品を作り上げていく貴重な体験をさせていただいていますしね。
そして僕たちが演じた後に再演されて、『ある男』という作品が別の俳優さんの新たなチャレンジの場になったら嬉しいです。
―『ある男』も、何度も再演されて長く愛される作品になるかもしれませんね。最後に、読者にメッセージをお願いします。
生で何かを見る良さを感じていただける作品だと思います!
ミュージカルって特殊ですよね。オーケストラの生演奏があって、俳優さんたちが演技もして、生で歌も歌って。アーティストのライブとは、また違った感動を味わえるんじゃないかな。少しでも興味のある方は、ぜひ劇場に足を運んでいただけたら嬉しいです。原作を知っている方も、仕上がりにきっと驚きますよ。
それに、劇場は夏でも涼しいですよ。芸術鑑賞しながら、夏をゆっくり過ごすのも良いと思います!
STORY
あらすじ
「仮に、Xさんと呼ぶことにします」
弁護士の城戸章良は、「ある男」についての奇妙な相談を受ける。
宮崎に住む谷口里枝は、愛する夫を仕事中に起きた不慮の事故で失ってしまう。
しかし、夫の兄から知らされたのは、遺影に写る愛した人が全くの別人だということだった。
戸籍で示されるはずの個人の証明。人は何をもって「個人」として存在するのか。
真実を追う中で城戸もまた自身の葛藤と向き合うこととなる。
自分の価値とは何なのか―。自分の生きる道は、自分で選ぶことができるのか―
ある男が生きた人生を通して見えてくる、自分の存在と意義。
我々は、この世界の真実に触れる。
ミュージカル『ある男』
キャスト
浦井健治 小池徹平 / 濱田めぐみ ソニン
上原理生 上川一哉 ・ 知念里奈 / 鹿賀丈史
碓井菜央 宮河愛一郎・青山瑠里 上條駿 工藤広夢 小島亜莉沙 咲良 俵和也 増山航平 安福毅・植山愛結* 大村真佑*
*スウィング
上演日時
2025年8月30日(土)12:00~/17:00~
2025年8月31日(日)13:00~
※開場は開演の30分前
会場
東海市芸術劇場 大ホール
(愛知県東海市大田町下浜田1016)
料金
全席指定 1万5000 円
※未就学児入場不可
車いす席 1万5000 円
U-25 7500 円
※車いす席、U-25はメ~チケ(車いす席は電話のみ)にて取り扱い
※U-25 は、観劇時25歳以下対象(当日指定席券引換・座席数限定・要本人確認書類)
チケット取り扱い
・メ~チケ
https://www.nagoyatv.com/event/
052-308-5630(平日10:00~17:00)
・チケットぴあ
https://t.pia.jp/
(Pコード:533-526) セブン-イレブン、中日新聞販売店
・ローソンチケット
https://l-tike.com/
( Lコード:45079) ローソン、ミニストップ店頭「Loppi」
・イープラス
https://eplus.jp/
・名鉄ホールチケットセンター
052-561-7755(10:00~18:00)
https://www.e-meitetsu.com/mds/hall/
・カンフェティ
https://confetti-web.com/
公式サイト
https://horipro-stage.jp/stage/aman2025/
問い合わせ
052-331-9966(メ~テレ事業)
※平日10:00~18:00
取材・文/シモカワヒロコ(Nyima.)
※掲載内容は2025年6月時点の情報です
※価格は全て税込表記