小田急大和駅 ホームドア設置完了 市内6例目
1日およそ11万人が利用し、市内に8カ所ある鉄道駅の中でも乗客数が最も多い小田急江ノ島線大和駅で7日、上下線に設置されたホームドアの供用が開始された。大和市では、鉄道を利用する市民らの安全確保などに向けて、ホームドアの整備を後押ししてきた。
ホームドアは駅のホームと線路を仕切る安全設備の一つで、乗客の転落や電車との接触事故を防ぐ役目を果たす。
市は「大和市ホームドア等設置促進事業費補助金交付要綱」を2019年に制定し、整備費用の一部を補助するなど、鉄道会社によるホームドアの設置を支援してきた。
小田急線大和駅で1月15日から供用が開始されていた下り方面(1・2番ホーム)に続いて、3月7日から上り方面(3・4番ホーム)のホームドアも供用が開始された。これにより、大和駅では相鉄線・小田急線ともにホームドアの整備が完了した。
大和駅における上下線ホームドアの供用開始は、東急田園都市線のつきみ野駅(18年)、中央林間駅(19年)、相鉄線大和駅(21年)、相模大塚駅(22年)、小田急線中央林間駅(25年)に続いて6駅目となった。
このうち、市の補助を受けて整備が行われたのは田園都市線の中央林間駅、相鉄線大和駅、相模大塚駅と今回の小田急線大和駅の4駅。小田急線大和駅のホームドア設置にかかる市の補助額は、およそ1億円にのぼる。
市街づくり総務課によると、小田急線中央林間駅は国の制度の一つで、運賃などに上乗せして設置費用をまかなう「鉄道駅バリアフリー料金制度」を適用し、ホームドアが整備された。つきみ野駅は東急電鉄(株)が費用を負担してホームドアが取り付けられた。
小田急線大和駅の樋口邦彦駅長は「今回のホームドアの供用開始によって安全性は上がっている。しかし、(ホームドアの)操作などは人の手で行われるため、駅員の安全意識向上が必要不可欠となる。今後とも安全運行に努めていく」と話している。