<人見知りの私、イラ立つ夫>帰省、ポツンで苦痛!義実家に馴染めず……「帰りたい」【まんが】
私(サヤ、30代)は夫(ユウジ、30代)と3歳の娘(マリア)との3人暮らしです。義両親(ともに60代)はわが家から車で3時間ほどの場所に住んでいます。義実家からさらに車で1時間ほど離れた場所に、義兄(ナオト、40代)と義姉(マミ、40代前半)、甥(マコト、8歳)の義兄一家が暮らしています。義兄夫婦は結婚して10年、私たち夫婦は5年経ちました。義姉が結婚当初から義両親と打ち解けている一方で、私はまったく馴染めずにいます。
義母はいつも快く出迎えてくれます。娘にも声をかけてくれますが、娘は私の後ろに隠れてあいさつをしません。
義兄家族はすでにくつろいでいて、義姉は義父となにやら話が盛り上がり、爆笑しています。
私はいまだ義理の家族の集まりに行ってもあいさつ以外ほとんど話せません。しかし義姉は、本当に私と同じ嫁という立場なのかなと思うくらい、義両親たちと打ち解けています。とくに義父とは同じ野球チームのファンという共通項もあって、気が合うようです。
甥も義姉と同じく愛想の良い子で、義父の隣に座ったり義母に話しかけたりと、なにやら楽しそうにしています。一方娘は私と似て人見知りだからか、義実家へ行っても私から離れません。
夫は私と娘が義実家に馴染まないのをよく思っていないので、少しイラッとした様子で促します。
甥も声をかけてくれますが、娘は私にすがって首をふります。
夫は甥をわが子のようにかわいがっています。甥も夫にはものすごく懐いていて、義実家の集まりを「ユウジと遊べる日」として毎回とても楽しみにしてくれているようです。娘が生まれる前は、義兄と夫、甥の3人で釣りに行ったり、アスレチックに行ったり、頻繁にお出かけしていました。
私だけではなく、娘も人見知りです。せっかく義両親や義兄家族が笑顔で話しかけてくれているのに、私も娘も愛想よくできず、申し訳なくなります。私は夫に「サヤが家族と積極的に話をしないから娘も話をしないんだ」としょっちゅうなじられます。義家族に対してただでさえ緊張するのに、夫にプレッシャーをかけられているように感じ、私は余計肩に力が入ってしまいます。娘の人見知りは、年齢があがれば自然と解決するものなのでしょうか? それとも私が変わらなければならないのでしょうか? 次の帰省が今から憂鬱です。
不満バクハツする夫「家族なんだから人見知りするなよ」
夫は何かと義姉と私、甥と娘を比べてきます。
確かに、義実家のみなさんは優しいし、今でも私に話しかけてくれます。でも、私は人見知りなのに、打ち解けてほしいと帰省のたびに言われるのが大きな負担なのです。
年に数回会うだけ。私にとって帰省は我慢する時間です。義実家から帰るたびに、夫から「サヤが積極的に話さないせいで、マリアが親戚と仲良くなれない」と責められます。私は自分が変わらないといけないのかもという焦りと、無理しなくてもいいのでは、という気持ちがぶつかりあっています。いずれにせよ、娘が義家族に一向に懐かないのは少し気がかりです。
こうして、予想外に短いスパンで再び義実家を訪問することになりました。お祭りなら娘も喜ぶだろうと夫は言いますが……。
またもや娘は私から1ミリたりとも離れません。その様子を見た夫はイラ立ちを隠しませんでした。
夫は甥が義両親に懐いているのに、娘が泣いて嫌がる状況が気に入らない様子。なんとかしようと私から離して、抱えて公園へ連れて行こうともしましたが、娘は強く拒否しました。そんな娘にため息をつきます。
娘が泣いて嫌がる状況を考えると仕方がないとはいえ、実の娘を放置して、甥と遊びに行く夫はどうなのでしょうか? 今回のようなことは、一度や二度じゃありません。 夫は娘が言うことを聞かないと、甥と楽しそうに遊び始めます。娘も少しずつ物がわかる歳になってきたので、娘が父親に見放されたように感じていないか心配でなりません。夫の態度が与える娘への影響を考えると、私と娘が義実家に馴染めない状況に、私はこれまで以上に焦りを感じはじめます。
私のせいで仲間ハズレ?「ヤバイ……夫に怒られるッ!」
帰省中の晩も、あいかわらず私と娘以外の家族で食事の席が盛り上がります。
正直、私は義両親や義兄一家と旅行なんて、誘われても嬉しくありません。義家族がうちを誘わなかったのは、仲間ハズレではなく配慮だとも思います。でも義家族にまったく懐かない娘よりも懐いている甥の方が、孫としてかわいいだろうし、好きなんだろうなと思うと悲しくなりました。
最近義母のLINEのアイコンが甥とのツーショットに変わったことに気づいていましたが、どうやら旅行のときに撮ったようです。夫は苦虫を噛みつぶしたような顔をしています。
私は食後にカードで遊んでいる甥に近づきます。私が甥と遊べば、娘も一緒に交流できるかと思ったのです。
義姉は助け舟を出してくれましたが、なんとも気まずい雰囲気です。結局、また私と娘が孤立した状況になってしまいました。そんな私たちの様子を夫はなかばあきらめた様子で見てきます。私なりに積極的に動こうとしたものの、うまくいきませんでした。私には、この状況でほかにどうしたらいいのかわかりません。
娘が泣いたりぐずったりするたび、「大丈夫」「ムリしないで」と義家族に言われるものの、「また?」「もうウンザリ」と思われているようにも感じ、心が重いです。 私の人見知りは今さら変えられないし、3歳の娘を強制的に義実家に馴染ませるのも難しいでしょう。夫のイラ立ったような、あきらめたような反応は気になりますが、私にはどうしたらいいのかわかりません。時間が解決する、と考えるしかないのか、そもそも義実家とは相性が悪いのではないかと思いはじめました。
【夫の気持ち】打ち解けない妻と娘「……イライラする!」
俺(ユウジ、30代)は妻(サヤ、30代)と3歳の娘(マリア)との3人暮らしです。両親(ともに60代)は車で3時間ほどの場所に住んでいます。実家からさらに車で1時間ほど離れた場所に、兄(ナオト、40代前半)家族が住んでいて、義姉(マミ、40代前半)と甥(マコト、8歳)が暮らしています。兄夫婦は結婚して10年で、俺たち夫婦は結婚して5年です。義姉が結婚当初から両親と打ち解けている一方で、妻は俺の実家にまったく馴染めずにいます。しかも娘まで両親や兄一家にまったく懐かないのです。
俺は妻と出会う前、兄家族とよく一緒に遊んでいました。甥が小さいときにはよく面倒もみたし、甥というより歳の離れた弟のような感覚です。
そんな会話をしていた頃は、まさか自分の家族が俺の実家に馴染まないなんて考えもしませんでした。 馴染まないどころか、娘は泣きながら「早く帰りたい」とぐずるし、妻も暗い顔で部屋の隅っこにいるだけ。完全に俺の家族に苦手意識を持っていて、溶けこめないどころか、溶けこもうとさえしない姿に怒りすらおぼえます。
妻からは事態を良くしようという気持ちがまったく感じられません。
娘に両親へあいさつさせようとすると「ギャー!」と泣き叫びます。妻は申し訳なさそうに娘を抱っこするだけです。 いつものことですが、いい加減うんざりします。その後……。
しかも、その日の夕食時に両親と兄一家だけで旅行をしたと聞いて俺は愕然としました。母は「負担になると思ったから」と距離や金銭的に面倒をかけるでしょ? というニュアンスでフォローしてくれました。でも妻と娘が実家に馴染んでいないから誘われなかったに決まっています。
結婚前、両親や兄一家とあんなに「みんなで旅行できたら楽しいね」なんて話していたのに……のけ者にされたなんてショックが大きいです。
俺の両親や兄一家が妻や娘にイヤな態度をとっているなら、妻と娘が私の実家を嫌うのはわかります。ですが結婚当初から、両親も兄一家も積極的に妻に話しかけていたし、妻自身も「(俺の家族に)イヤなことをされたり言われたりしたことは一度もない」と言います。それなのに一向に馴染めないなんて、もうあきらめるしかないのでしょうか? 妻が少しでも前向きに付き合ってくれたら、娘も変わる気がするのですが、俺の意見はおかしいでしょうか?
【私の気持ち】「努力してるの?」夫の言葉にカチン!いっそ縁を切る?
夫が義家族に懐かない娘を放って甥と仲良く遊ぶため、娘が「父親に見放された」と感じないか私は不安になりはじめました。この状況をなんとかしなきゃと思った私は、遊んでいた甥に話しかけてみました。輪に入れるきっかけになれば……と思ったのですが、娘は泣いてイヤがり事態はまったくよくなりませんでした。
私は食事の片付けを手伝おうとしましたが、義母や義姉、義父がテキパキと動き、義兄はお風呂の準備、夫は甥と遊びはじめたため、私は居場所を失ってしまいました。
夫はここに私たちがいないかのように、甥と一緒になってはしゃいでいます。まるで娘より甥の方が好きなようにも見えます。娘もそんな父親の様子を察しているのではと思い、私は心配になりました。
今日の帰省は、私なりに行動を起こそうとしていました。結果としてうまくいきませんでしたが、さらに夫からはひどい発言が。
私はいつも娘と2人でぽつんと過ごしていて、夫は甥と楽しそうに遊んでいる……。私と娘を批判してばかりですが、夫だって娘のことを考えてくれているとは思えません。
たまにしか会えない甥と遊ぶことが楽しみな気もち。みんなが忙しいときの役割を考えた配慮。……夫の言いたいこともわかります。でもユウジは私の夫、そしてマリアの父親です。娘を放って甥ばかりを優先にはせず、少しは私たちに寄り添ってほしいと思うのです。
溜まっていた気持ちを夫に伝えられて少しスッキリしましたが、結局悪いのは私と言われてしまいました。義実家に行くのも、義兄一家に会えるのも年に数回のイベントというのはわかります。でも自分の娘を放って、甥とばかり話したがる夫を見ると、私は父親としてどうなの、と思ってしまいます。しかも夫は私の気持ちをまったく理解しようとしていません。もういっそ義実家とは縁を切って、開き直ってやろうかとさえ思ったほど腹が立ちました。
実母にグチると……「人見知りって言いすぎじゃない?」
母は私の話を聞いてくれますが、夫の気持ちもわかるようです。確かに、夫からしたら実家に馴染まない私たちの姿は悲しいものがあるのでしょう。だからといって娘をないがしろにしたり私を責めるのは違うと思うのです。
私は本音を話せる母に、ついグチを言ってしまいます。そんな私に母は……。
「人見知り」っていいすぎ……?
母にピシャリと言われて、少し反省しました。急に「人見知り」と言いつづけてきた自分が恥ずかしくなります。 母の言葉を聞いて自分のふるまいを振り返ると、とても失礼な態度を取ってきたことに気づきました。人見知りだから仕方がないなんて、そんな言い訳は大人になったら通用しませんよね。母と話をしていろいろと気づきがありました。義実家との関係をあきらめかけたときもあったけど、もう少し頑張ってみようかなと思います。
ミヤコさんは私の叔父の奥さんです。母はあまり好きではない人です。私は高校生の頃、下宿先が叔父夫婦の家の近くだったので、当時は叔父宅で食事をご馳走してもらうなど頻繁に交流していました。
母の言う通り、私は「人見知りだから」と言い訳をして、ただまわりの空気を悪くしているだけな気がしました。娘が生まれてからはとくに、「義実家は楽しくない、帰省は苦痛」という思いが強くなっていたように思います。そんな気持ちが娘にも伝わっていたのかもしれません。 義実家の人たちはいい人です。娘にも甥と同様に義家族と楽しく付き合ってほしいと思っているなら、まずは私から娘に手本を見せないといけないと思いなおしました。
「行く!」私だって変わりたい……今からでも遅くない?
最後に義実家へ行ったとき、娘は甥と遊ぶのを拒否してギャン泣きして帰ってきました。夫はその様子が強く印象に残っているのでしょう。旅行に誘われなかったこともいまだにショックのようです。
少し前の私なら「夫が一人で行ってくれてラッキー!」と思ったはず。でも、このままじゃ義実家との関係が途切れてしまうそうだし、行かなければダメな気がしました。それに娘や私がいない方がラクだと義家族に思われるのも悲しいし、母からの言葉も頭に残っていたのです。
そんなふうに話をして、娘の心の準備ができるようにしました。
夫の言葉は、私の気持ちを軽くしてくれました。私は義姉と自分を無意識に比べていたのかもしれません。
私はできるだけ口角をあげ、自分から義両親や義兄家族に話しかけるようにしました。最初は私の後ろに隠れていた娘は、私が笑顔で義両親と話している様子を見て、私の服をくいっと引いてきます。
娘が泣かないうえに少し照れたようにあいさつしたので、義両親は驚いていました。嬉しそうに娘の頭を撫でた義両親やその様子を微笑ましそうに見ていた義兄一家は、いつも以上に私たち家族を歓迎してくれたように思います。 そんな様子を見た夫は、義実家にいても娘のそばにいてくれる時間が増えました。娘の表情をよく見ながら、娘が甥や義両親と話しやすいように気遣ってくれたのです。
私は義実家に対して苦手意識や警戒心が強すぎた気がします。 「私は人見知りだから」「私が結婚したときにはすでに関係性ができあがっていたから」なんて、ただの言い訳でした。それに誰かを悪者扱いして、自分の人見知りを正当化しようとしていたようにも思います。今回思いきって私から話しかけることで、娘にとってもいい影響があったと思います。これまで、私と娘を気遣ってくれた義両親や義兄一家に感謝しています。これからは、私の心持ちや行動が変わることで、娘にもいい影響があると信じ、もう一度義実家との関係性を見直していこうと思いました。
【義母の気持ち】懐いてくれない次男の嫁と孫娘「嫌われてる?」
私と夫は60代です。車で1時間ほどの場所に長男(ナオト、40代前半)とその妻(マミ、40代前半)、孫(マコト、8歳)が暮らしています。次男(ユウジ、30代)とその妻(サヤ、30代)、孫(マリア、3歳)はうちから車で3時間ほどの場所に住んでいます。長男夫婦は結婚して10年です。自分で言うのもなんですが、マミちゃんとは実の親子のように仲が良いです。一方、サヤちゃんと孫のマリアは、私たちにまったく懐いていません。
サヤちゃんとマリアに、私なりにいろいろと声をかけてきたつもりです。それでも一向に心を開いてくれないのは、相手にも思うところがあるからでしょう。
マミちゃんは明るくて人当たりもよく本当にいい子です。マミちゃんに似たのか、孫のマコトも人懐こいので、かわいくてたまりません。正直なところ、いつでも笑って話しかけてくれるマコトと、うちに来るたび「帰りたい」と泣きじゃくるマリアでは、マコトの方がかわいいなと思うときがあります。
でもできることなら次男一家を含めてみんなで仲良くしたいです。ただサヤちゃんにとっては、私が義母だという時点で、疎ましい存在なのかもしれません。それは仕方のないことだと思います。
次男が悩む様子も気にはなりますが、私がしゃしゃり出たところで良い方向に行く気はしません。成り行きに任せるしかないと思うのです。今年はマリアのはじめての七五三でした。マコトのときのように一緒にお祝いできたらうれしいですが、きっとマリアは泣きじゃくるだろうし、私たちはお祝いの席に同席しない方がいいと思いました。お祝いだけでも、と思って次男にお祝いの品を送りました。すると……。
お礼を伝えに来てくれたとき、いつもは次男の隣で不安げに黙っているサヤちゃんが自ら挨拶してくれました。驚きつつ嬉しく思っていると、今度はサヤちゃんの後ろに隠れていたマリアが恥ずかしそうにお礼を言ってくれたのです。
サヤちゃんもぎこちなさは残るものの、私たちに寄りそおうとしてくれるのがわかりました。いつも以上に話もしてくれます。 今回はじめてマリアが滞在中に泣きませんでした。サヤちゃんの笑い声も記憶がないくらい久しぶりに聞いた気がします。 みんなで穏やかな時間を過ごせてとても幸せでした。
何があったかはわからないですがサヤちゃんが前向きに付き合おうとしてくれる、その姿勢が嬉しかったです。実家に帰ってくるたび、イライラした様子でサヤちゃんとマリアを見る次男の目つきが気になっていましたが、七五三のお礼に来てくれたときは久しぶりに表情も穏やかでした。長男家族だけではなく、次男家族ともうまく付き合えればそれに越したことはありません。何より次男家族が楽しく暮らしてくれたらいいなと思っています。