神戸市は「おやつ代・延長料」ともに高め?全国のママに聞いた『学童保育の利用料調査』の結果が発表されてる
共働き世帯などにとって強い味方の「学童保育」(放課後児童クラブ)。ママ向け大手情報サイト「ママスタセレクト」が、全国のママ922人を対象にした『学童保育の利用料』に関する調査の結果を発表してます。
「学童保育」とは、子育てと仕事の両立支援や、子どもが放課後も健全に過ごせるように、放課後に家に大人の家族がいない子どもたちを対象に実施されている取り組みです。地域や施設により実施内容や利用料金が異なります。
今回の調査では「あなたの地域の学童保育の利用料金は通常いくらですか?」といったアンケートを実施。調査期間は2024年8月24日~25日の2日間で、インターネット上で行われました。有効回答数は922人で、子どもがいる人や妊娠中の人を対象にしています。
地域格差が浮き彫りに
通常時の利用料金として最多だったのは「1000円以上10000円未満」で、過半数を占めました。このカテゴリーを選択した人は、おおむね利用料に満足しているのだとか。
次いで多かったのが「10000円以上」。寄せられた声では「神奈川県で16000円。なかなかの出費」と、10000円未満の家庭と比べて不満の声も多いみたい。
回答者の1割が「無料」だそうで、「札幌市で基本無料。親が仕事をしていなくても利用できる」「横浜市で、16時までの遊び場利用であれば無料」と、自治体ごとに独自の取り組みを行っているようです。
学童保育の月額利用料金に対して感じる「不満点」については、主に料金に対してのサービスへの不満、近隣地域や自治体運営・民営との料金格差、おやつ代や延長料金の負担などが挙げられました。
「5000円だが利用制限ありで、時間の割に高い」「11000円だが利用できるのは18時までと短い」など具体的な声も。
兵庫県関連では、西宮市で「月額8200円に延長料金が3000円。他市では年間500円なのに」、神戸市では「おやつ代や延長料金も加えて最大9000円は高い」といった声が寄せられたそうです。
政府機関の調査では「月額4000円~6000円」が最多
画像:こども家庭庁「令和5年(2023年)放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況」より
内閣府の外局 こども家庭庁が発表した2023年の実施状況によると、学童保育の利用料は「4000~6000円未満」が最多で全体の約28%。
「2000円~10000円未満」があわせて約8割とボリュームゾーンになっているようです。
画像:こども家庭庁「令和5年(2023年)放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況」より
実費の平均月額では、最多は「実費徴収なし」(36.4%)で、徴収ありの場合は「1500円~2000円未満」「2000円~2500円未満」がそれぞれ約18%で多い傾向でした。
ちなみに神戸市における学童保育利用料は、基本料が月額4500円。延長利用料は17~18時までが月額1500円、17~19時までは月額3000円。そのほかにおやつ代として月額1500円とICTシステム利用料などで最大9000円程度に。全国と比べると確かに高めの料金設定かもしれません。
自治体によっては減免制度や助成金支援を行っているところもあり、神戸市でも、里親委託の受託世帯や、所得税非課税世帯などを対象に減免を実施しているそうです。
調査を通じて、学童保育に欠かせない「おやつ」や「時間延長」の利用時間や料金など、地域格差が浮き彫りに。利用料が高くて利用したくてもできない・・・とならないように、地域の実情に応じた柔軟な料金制度が必要そうです。減免や助成金など支援制度が充実し、子育てと仕事を両立したい世帯の負担が減ると良いですね。